2016年05月12日

さようなら、ヤドランカ

歌手・シンガーソングライターとして日本でも活動していたヤドランカ・ストヤコヴィッチさんが、5/3にボスニア・ヘルツェゴビナのバニャルカでALS(筋萎縮性側索硬化症)に伴う呼吸不全のため亡くなりました。
ヤドランカさんは1950年に旧ユーゴスラビアのボスニア・サラエボで生まれ、16歳から音楽活動を開始。画家としても活躍されていました。


世界的に有名になったのは、1984年のサラエボ冬季オリンピック。そこでテーマ曲を作詞・作曲し、自ら作った曲を歌ったことで、ユーゴスラビアを代表する国民的歌手にもなりました

学生時代から日本文化に興味を持っていたこともあり、1988年から日本に来てレコーディング活動などを行っていたものの、その頃から旧ユーゴのスロベニア・クロアチアとセルビアの路線対立により一触即発の危機に陥っていました。そして、日本滞在中にスロベニア・クロアチア両国の独立に端を発したユーゴ内戦が勃発。その火種は彼女の故郷ボスニアにも飛び火し、血みどろの内戦に陥ったことは、ご存じの方も多いことでしょう。
内戦が終了後も日本を軸に世界中で活動を行い、数多くのアルバムや絵画をプロデュースしています。

2011年にクロアチアの仕事を受ける際に立ち寄った病院で、ALSと診断と診断され、それ以降は日本に戻らず、ボスニアのバニャルカでリハビリをしながら歌手活動を行っていたそうです。
既に追悼式と葬儀が故郷のサラエボと晩年を過ごしたバニャルカで執り行われたそうです。



さて、ヤドランカさんと言えば、♪悲しみを燃やしてという1996年にプレイステーション・セガサターンで発売した「ヴァンダルハーツ~失われた古代文明~」の主題歌や・・・。



♪予感という1995年にプレイステーション、1997年にセガサターンで発売された「幻想水滸伝」のテレビCMで使われた楽曲がゲームユーザーの方には思い浮かぶのではないのでしょうか。
物憂げな曲調から出てくる力強い歌詞は、人々を引き付ける魅力を持った曲になっております。

ちなみに、私がヤドランカさんを知ったのは、下の曲です。



アルバム♪サラエボのバラードの中の最初の曲♪サラエボよ、明日は・・・というもので、確かTBS系で放送されている「NEWS23」でサラエボの中継の際に、本人が破壊された劇場かどこかで歌っていたのを覚えています。すごく印象に残った曲ですね。故郷を思う気持ちとかつての民族の交差点的な街だったサラエボを懐かしむ哀愁漂う曲です。


最後に、彼女のご冥福を心からお祈り致します。


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Posted by alexey_calvanov at 23:42│Comments(0)TrackBack(0) ゲーム系 

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