2016年07月22日

さらばラモス

FC岐阜のラモス瑠偉監督が、今日付で解任されることが決まりました。
後任はヘッドコーチを務めていた吉田恵さん。過去にサガン鳥栖で解任後に監督を務めた経験のある実務派の人でもあります。


ラモス監督は、2014年に就任。それまで窮地に陥っていたFC岐阜が、Jトラストの支援を受けて大きく生まれ変わった象徴として紹介されていました。
Jトラストの支援を受けたFC岐阜は、大型補強に着手。また同時にFC岐阜の社長に就任した恩田聖敬さんの経営改革によって財務状況も大きく改善されました。初年度は赤字だったものの、それまでのような単純な垂れ流しではなく、選手の補強によるものや財務改革の流れで発生した赤字のため、積極的な運営によるものとされています(翌年度に黒字に戻る)。
実際行った方はわかると思いますが、ラモス監督就任後のFC岐阜は、会場がエンタメ化
試合開始前から様々なイベントも行われ、常に楽しみがあるというふうにもなり、サッカーにあまり興味のない人でも入り込みやすい環境作りがなされていました。その最たる例が、子供向けの乗り物イベントや「アニ×サカ」だったのではないかと思います。

しかしながら、万全の補強費をもらっていながら、成績の面ではふるうことはありませんでした
元々FC岐阜は下から数えた方が早い『ボトムズ』と言われるチームの常連で、下位リーグ(入れ替え開始当初はJFL、現在はJ3)にいつ落ちてもおかしくない状況でもありました。確かに初年度は降格の危機に陥ることは無かったものの17位2015年は常に降格の危機を味わう結果となり最終的にはギリギリで抜ける形の20位となりました。
そして今年、真価を発揮するために挑みました春先の2連敗の後4連勝で一時は7位に付けていたものの、その後は連敗を重ねる格好になり、6/26のロアッソ熊本戦から7/20のツエーゲン金沢まで5連敗とこれまで以上の窮地に陥っていました次節の北海道コンサドーレ札幌戦ではチーム記録になりかねない6連敗が迫っていただけに、このタイミングでの解任は、これ以上の悪化を避けるために当然の措置とも思えます。


サッカー監督としての実力は、いい時と悪い時の差が激しすぎて、時に迷走しているような感のある采配をしているとも思しきところがありました。とても長い間監督経験を持った人物とは思えないところもあり、その点では残念なところでもあります。ただ、新生FC岐阜の象徴としての功績や広告塔として、そして岐阜というチームをJ1に導くための道筋を作ってくれた(クラブハウス設置やスタジアム改築など)点では恩田さんと共に大きく貢献してくれたのだと思います。
あとは阿部正紀・青木翼・苅部隆太郎の3選手を代表するように、若手を見出し、我慢して使い続けてくれたことは、彼らにとっても大きな経験になったでしょうし、岐阜の将来を背負ってくれる期待できる選手に少しでもなってくれたかなと思います。


解任という形になったのは残念ですが、仕方ないことでしょう。ただ、ここまでチームを引っ張ってくれたことにはお礼を申し上げたいです。本当にありがとうございました。そして吉田恵新監督には、この苦しい状況を一刻も早く立て直して、降格圏からの脱出を図ってもらいたいと思います。


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Posted by alexey_calvanov at 23:46│Comments(0)TrackBack(0) スポーツ 

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