12球団で最も遠くにあった優勝をやっとつかみ取った広島東洋カープ。試合も苦難の歴史とそれを打ち破ろうとする選手達の躍動を感じ取れるものになっていました。
序盤は黒田博樹選手の失投で坂本勇人選手にスタンドギリギリのところにホームランを打たれ、嫌なムードが流れたものの、3回表に菊池涼介選手が放ったショートゴロの当たりがイレギュラーバウンドしたのか、坂本選手の膝直撃のエラーを誘い、それを見逃さなかった田中広輔選手は一気にホームにまで帰還。反撃ののろしを上げると、広島打線の粘りの打撃に肉体的にも精神的にもダメージを蓄積されたマイルズ・マイコラス選手は徐々に投球リズムを崩され、4回表に鈴木誠也・松山竜平両選手にホームランを浴びせられ、逆転を許す結果になります。
その後マイコラス選手は5回表に鈴木誠也選手に再びホームランを浴び、この回まで144球も投げされられることとなり、その裏に代打(堂上剛裕選手)を送られることでマウンドを去る格好になりました。広島の戦術にハマった格好で足元をすくわれ、最終的には自滅したとも取れる内容でした。
巨人もホームグラウンドで優勝シーンという屈辱を味わいたくないと追いすがるものの、黒田選手の粘投とナインの頑張り、そして6回・8回の追加点によって徐々に突き放し、継投策も1失点はありながらも無事機能して、4-6で逆転勝ち。今年の広島を象徴する形で優勝を成し遂げました。
マジックの出てからの広島は、まさに「神ってる」強さでその数を減らしていきました。マジック対象だった巨人の失策によって減らした側面もあるものの、それでも広島は自力で急速に減らしていきました。2週間くらいで優勝まで突き進んだのは、これまでにない強さだったと思います。
優勝の際の黒田・新井貴浩両選手のベテランが感極まって涙を流している姿にもらい泣きをしそうになりましたよ。それだけ苦難だったことも野球を知っている人ならよーくわかります。
ちなみにパリーグは、昨日(9/9)に北海道日本ハムファイターズが再度首位を奪取。今日の試合でも東北楽天ゴールデンイーグルスに勝ち、福岡ソフトバンクホークスが埼玉西武ライオンズに負けたため、ゲーム差が一気に1.5にまで広がりました。恐らく今日日本ハムが勝ち、ソフトバンクが負ければマジック点灯となるはずです。
盤石だった戦力にほころびの見え始めているソフトバンクが逃げ切るのか、日本ハムが北海道からメークドラマを再び見せるのか、こちらも目が離せない展開になってきました。
まぁ、セリーグはクライマックスシリーズが控えているものの、広島で確定でしょう。巨人と横浜DeNAベイスターズないしは東京ヤクルトスワローズには逆転の芽は薄いと思います。
最後に広島の皆様、四半世紀ぶりの優勝おめでとうございます。このまま、セリーグ完全優勝まで突き進んで下さい。