2017年11月30日

TBSラジオがプロ野球中継から撤退!

ラジオ中継の華と言えば、恐らく一番に思い浮かぶのがプロ野球中継なのではないのでしょうか。
プロ野球中継は、AMのラジオ大阪を除いた全局とFMのNACK5が製作・ネット関係なく行っています。基本的に全て放送するところもあれば、週末のみ放送とか一部の曜日のみ放送とか形態は様々あれど、プロ野球中継は放送されているのです。

しかし、そのプロ野球中継から撤退する放送局が出てきましたTBSラジオです。


TBSラジオのプロ野球中継は、1952年のナイター中継からラジオ中継を行っており、60年以上の実績を持っています。しかし、ここ数年はナイターオフの番組の方が聴取率を取れる事態になっており、オンシーズンにプロ野球中継を流しても、中止時の番組用意などデメリットが多いようです。
プロ野球中継中止は来年のシーズンから行うということなので、今年で事実上中継は終わることになります。この事態は、2008年にプロ野球中継を終了したラジオ大阪以来2例目になります。
なお、シーズン中の中継が終わることになったため、オールスターゲームやクライマックスシリーズ・日本シリーズといったポストシーズンの試合も中継しないことを併せて発表しています。いいとこ取りはしないというのは、ある意味潔いのかなと。


ただ、これで一番困るのは、JRNが配信しているプロ野球中継でしょう。
JRNとはTBSラジオがメインになって配信しているネットワークで、プロ野球中継もこれに乗っかっています。今シーズンは水曜・木曜・金曜の枠がJRN枠になっています。過去には週末のプロ野球中継も行っていたのですが、2010年にTBSラジオが週末のプロ野球中継を取りやめております
地方局のほとんどが、JRNとニッポン放送・文化放送がともにネットワーク管理を行っているNRNとのクロスネットのため、一方が無くなっても中継できなくなるということは無いでしょう。
ただ、JRN単独局のCBCラジオ・RKBラジオ・RBCiラジオでは、プロ野球中継を今後行う時に苦労するかもしれません。特にビジターで東京など関東圏の試合を行う時は、TBSラジオの支援を受けられるか現状不透明で、仮に受けられないとなると、自前でアナウンサーと解説を派遣して行わなければなりませんそのコストは結構膨大とも言われ、重荷になるかもしれません。特にCBCとRKBは地元球団(CBCは中日ドラゴンズ、RKBは福岡ソフトバンクホークス)を応援する局なので、そのあたりのせめぎ合いに悩まされることでしょう。
ほぼ同様に、MBSラジオ(毎日放送)がどういう措置を取るかも注目されます。
MBSはJRNとNRNのクロスネットではあるものの、MBSはTBS系ということもあり、TBSラジオからプロ野球中継を流してもらっていました。ところが、TBSラジオのプロ野球中継撤退に伴い、こちらも自前での製作になってしまいましたCBCとRKBと同じ事態になってしまうので、もしかすると、この3局で共同で野球場内のスタジオを借りるんですかねぇ・・・。
そして、さらに深刻なのは、RBC地方局でありながら地元球団があるわけでもない、さらにNRNのネット権はラジオ沖縄が持っているので、野球中継を行うのかどうか決断を迫られそうです


まぁ、TBSラジオは昔大洋ホエールズ(現在の横浜DeNAベイスターズ)の放送権を持っていたのですが、現在はニッポン放送に譲る形になってしまったんですよね。今も持っていたら、プロ野球中継を続けていたのかねぇ。


巨人一辺倒の中継が招いた結果なのではとも言われていますが、その通りとも。ワンセグやフルセグといった携帯テレビの普及もラジオのプロ野球中継が無くなる一因というのも納得。ただ、ラジオの野球中継は独特の臨場感とリアリティを持っているんですよね。特に実況のアナウンサーの興奮した声は、喜怒哀楽をさらに盛り上げてくれるスパイスにもなっているんですね。映像ではこうはいかないし、野球観戦以外で興奮できるのは、実はラジオ中継なんだと今でも思っています
本当に無くなるのは惜しいねぇ。他の局が追随しなければいいのですけど・・・。


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Posted by alexey_calvanov at 23:56│Comments(0) スポーツ 

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