2018年05月11日

東北を見る旅③ その先にあるのは、まだ帰れぬ故郷

SHV39_3146湯本駅から1時間半。途中いわき駅で40分ほど待つことになったけど、やっと着いたのが、現在の常磐線の南側の終点である富岡駅東日本大震災の津波により、町と共に駅舎が流され、今あるホームから海側を眺めると、何もない。あるのは、ただ広い海とかさ上げ用と思しき土くらい。



SHV39_3148常磐線そのものは東京都の品川駅から宮城県の仙台駅(常磐線の路線区間は東京都の日暮里駅から宮城県の岩沼駅)までの長距離路線ではあるものの、東日本大震災および福島第一原発の事故の影響で、ここから浪江駅まで運転休止中となっています。




SHV39_3151というわけで、駅表示もこの駅で終点扱いに。しかし、この運転休止もあと数年2020年には全線再開という運びになるそうです。
やっとここまで来たとも言える、そんな思いがこみ上げてきました。早く全線再開してほしいけど、放射能の問題とかをクリアするのに数年という短い時間で大丈夫なのかとも。



SHV39_3149福島第一原発から40km圏内ということもあり、線量計の表示板が駅のホームと駅構内に設置されていました。恐らく連動して表示されるのでしょう。
マイクロシーべルトの量は、日本で観測されている一般的な量になってはいるものの、この線量計を表示しなければならないというのが、異常なわけですよ・・・。



SHV39_3150現在は、運転休止区間は代行バスでの運行になっています。6便ある中で1便だけ、運転が再開された浪江駅より先の区間(小高駅・原ノ町駅)まで向かうことができます。
なお、切符は代行バス区間のみのもの(もう1人乗っているガイドに支払う)もありますし、他の駅で買ったもの(私の場合、湯本駅から石巻駅まで買った切符)でも対応可能になっています。



SHV39_3152富岡駅周辺には、ホテルと何軒かの民家がある程度で、何もない。津波の影響で、駅前にあったはずの様々な家や店は跡形もなく無くしてしまったのです。先程書いたホテルも津波の後に建てられたものでしょう。
その中で、唯一ある商店が、さくらステーションKINONE。富岡町は、桜の通り抜けが有名で、そこから採ったものと。購買だけでなく、飲食も可能で、テレビもあります。
時間は、7:00~18:00(飲食は10:00~18:00)になっています。


「富岡は負けん!」という意気込みを、この店は見せてくれています。待ち合わせの際には、是非ご利用下さい。



後で後悔したのは、3時間あるのだから、色々歩き回れたなということ。しかし、その時は何にも思い浮かばず、ただただ待ちぼうけ。先程の商店で時間を潰したり、駅の待合室でスマホをいじったりとやみくもに時間を潰していました。


SHV39_3157そろそろバスが来るかなと思って、バス停を見てみると、駐車場にバスがいる。しかし、残り10分近くになってもまだ動こうとしないホントにこのバスなのか、もう行っちゃったんじゃないのかと心配になり、あまつさえ雨は止んでるのにすごく寒い中、待ちに待たされ、やっとバスがやって来た
浜通り交通が運行する路線バスなので、乗る場所は自由、ただし観光バスや夜行バスで使うバスを使用しているので、シートベルトを付けて下さいねというふう。夕方5時にならんとしている時に、やっと出発となりました。

ちなみに、バスの撮影は浪江駅に着いた時に行ったもの。まぁまぁの乗車数でした。



このバスは、乗用車以外では唯一避難区域を通る公共交通機関。その中は、まるで時が止まっているかのようでした。次回紹介します。


人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

Posted by alexey_calvanov at 23:30│Comments(0) とっくしゅ~で~す | 真面目なモノ

コメントする

名前
 
  絵文字