FC岐阜の難波宏明選手が現役引退を表明しました。
思えば、最終節のセレモニーの後で、鬼気迫った顔でメッセージを送っていたあの時から、ナンちゃんは引退を決めていたんですね。私は退団だと思っていたので、引退と聞いて驚きと同時に少しホッとしてもいました。理由はどうあれ、岐阜をキャリアの終わりに選んでくれたことは、何よりうれしいですから。高木義成さんも最後のキャリアを岐阜に選んでくれたし。
難波宏明選手は、高校卒業後、ヴィッセル神戸に入団。しかし1年で解雇され、当時はアマチュアリーグ(JFL(日本フットボールリーグ))に所属していた栃木SCに移籍します。その時から学業をと思っており、栃木も1年で退団。サッカーの名門校でもある流通経済大学に入学したのです。
大学では関東大学リーグでの初優勝に貢献し、MVPも獲得。2005年・2006年にはJFLに所属する流通経済大学FC(現在は関東リーグ1部。流通経済大学ドラゴンズ龍ヶ崎とは別チーム)でプレー。さらに2006年には特別指定選手として横浜FCに所属し、悲願のJリーグデビューを果たすのです。
翌年からは横浜FCと正式に契約をしてJ1・J2を戦い抜き、6年半の間、横浜FCの主力フォワードとして活躍しました。
2013年には水戸ホーリーホックへ期限付き移籍をするものの、1年で契約満了。同時に横浜FCとの契約も満了になったのです。
そんな難波選手に救いの手を伸ばしたのが、岐阜。川口能活さん・三都主アレサンドロさんと共に、ベテランの主力として打診し、移籍することになったのです。新生岐阜の切り札として。
その起用は見事に当たり、1年目・2年目と12得点の大活躍を見せてくれました。1年目は当時所属していたナザリトとのコンビで、2年目は夏場までは彼におんぶにだっこなほどの目覚ましい活躍でした。後に「味スタの悲劇」と呼ばれるあの試合では、難波選手はハットトリックを決めて話題になったほどです。
2016年にはスランプに陥ってスタメン起用は減ったものの、2017年の大木武監督の下でもスタメン起用は少くなかった中でも切り札的な活躍を果たし、9得点を挙げています。この9得点は全て途中交代時のものだったかと。
しかし、2018年は試合に出られても得点シーンに中々絡めず、もどかしい展開が続きました。思えば、得点に絡めても点が入れられなくなれば引き際だと思っていたのかもしれません。献身的なプレーができるだけでも必要なのにと思うんですけど、やはり難波選手は根っからのフォワードだったんだなぁ。
そんな難波選手は印象的な得点シーンが多いです。
先述のハットトリックもそうですが、国立競技場のサッカーでの最後の公式試合(2014年5月3日)に決めた最後のゴールは難波選手なのです。
私個人で印象的なのは、復活を印象付けた2016年最終節の2ゴール、2017年アウェイで行われたレノファ山口戦でのバックヘッドショット、そして今年5月の松本山雅戦で決めたラストゴールになったものでしょうか。
今見てもすごい2017年9月山口戦のシュート。ナンちゃんはヘッドも怖いんやでー(ニヤニヤ)。
ラストゴールになった5/6の松本戦。あの時決めたオサレポーズは色々な商品に使われる(笑)。
引退セレモニー(本人のあいさつ)は12/1のアクティブGで開催される「FC岐阜クリスマスフェスタ」で行われる予定です。
岐阜のために戦ってくれた5年間を私は忘れることはありません。本当にありがとうございました。そして、アマチュアの選手になっても、プロに戻ることをあきらめず、腐らずプレーし続けたことも含め、本当にお疲れ様でした。ナンちゃん、カッコよかったよ!
いつか岐阜の社長かGMで戻ってきてほしいです。いつまでも待っています。