小学校時代に2年間住んでいたあの時以来、テレビで映像をよくは見たものの、実際にまた行ってみる事態になったのは四半世紀以上ぶり。30年になるのかなぁ・・・。
でも、いきなり行けるものかと心配でもあった。
尾鷲に向かうには、JRで特急に乗る(できなければ、電車を乗り継ぐ)方法と高速バスで向かう方法があり、今回は後者で向かうことに。朝一番に乗ってお昼過ぎに帰る(夕方に名古屋着)というふうで考えていたのです。
結果的に、朝一番に乗っても大丈夫なくらいの乗車率。朝一番だったから半分乗っていたかどうかのレベルだったのね。でも、その安心感は帰りにもろくも崩れ去るなんて、その時には露にも思っていなかった・・・。

その国道42号線そばから見たのが、今回の目的地にある三田火力発電所。
尾鷲の定点カメラに必ずと言っていいほど映るこの場所は、尾鷲のある意味シンボル的なところだと個人的には思っています。
尾鷲に着く前にも見えるくらい大きな煙突。私の子供の頃には、これよりも一回り小さい、赤白のカラーリングを施された煙突だったんですね。丁度尾鷲にいた2年間で建て替えが行われ、完成時はねずみ色の煙突だったんですよ。こんな青白のカラーリングじゃなかった(苦笑)。

そういえば、国道42号線沿いは、昔と大きく変わったなぁ・・・。
ロードサイドということもあって、昔は無かった大きな店(TSUTAYAやGEO)やコンビニ・スーパーがあちこちに。それだけ車の通りが多いんだね。
その代わり、市街に当たる部分にはコンビニなんて1件もない。昔からあるスーパーはあったようだけど、私の生活範囲が狭かったので、そこまで深く覚えていないのよね・・・。

中部電力としては、火力発電はコストが掛かるのと環境負荷も大きい。さらに電力過剰に陥っているというのもあるらしく、この三田火力発電所が無くとも十分に電気の生産ができているとのことらしい。ただ、今後のことも考えれば、環境に優しい電力生産を行うんじゃないかなと思うのですが、いずれにしても尾鷲を象徴するこの場所が無くなるのは、市の財政的にも厳しいものになるのかもしれない。
まだ跡地をどうするのかも決まってないらしいね・・・。

今はもう1件同じような団地ができているようで、人口減少の続く尾鷲市の中で、意外なように思える。ちなみに、近くに勤務地になる尾鷲合同庁舎(いわゆる尾鷲税関)がある。
国道42号線から尾鷲港まで歩いて歩いて歩き倒したので、少し疲れたなと思ったところに路線バスがやって来て、尾鷲駅まで一気に向かう。この路線バスは、松阪駅まで行くらしい。「路線バス乗り継ぎ旅」で新宮か熊野かから出てるバスだな・・・。
その尾鷲駅から、高速バスの乗り場まで歩いておよそ10分。まだ早いかなと思ってたら、もう結構並んでる(汗)。しかも帰省ラッシュと重なる時期だったため、乗れなくなる可能性もあるよと知らせていたので、乗りたい時間よりも一本早く乗ることにしたのだ。お土産を買うのもそこそこに。

と思い買ってきたのは、高速バス停留所(停留所の名前は「尾鷲市 / 尾鷲市民病院前」)そばにある「おわせ魚センターおとと」で買ってきた「さんまずし」。尾鷲というか南紀といえば、これですな。

ちなみに中にからしを塗っているのが、尾鷲をはじめとする南紀の「さんまずし」の特徴。
さんまの甘酸っぱさとしょっぱさ、からしの辛さが混然一体となって、複雑な味わいになっているのよね。私は甘酸っぱい「さんまずし」が好きなので、塩気の濃いものより、今回のタイプをオススメしております。

あまりのきれいさに、真水と海水の分離帯(ゆらゆら帯)が見られるという珍しい現象が起こっているんです。テレビでご覧になった方も多いでしょうけど、そんな川が町の中に流れているんですわ。

こちらは三重県南部ではおなじみの牛乳で作ったものなんですね。今では牛乳に関しては、名古屋でも売ってる場所があります。牛乳そのものも美味いよ。
クリーミーな牛乳の味が、ソフトクリームになってもそのまま味わえますね。懐かしいです。

平たく言えば、カステラ生地にあんこを巻いたもの(クリームのものもあるらしい)です。
単純に甘いだけじゃなく、生地のモチモチさとあんのねっとりとしながらもクドくない甘さが後を引きます。こんなに美味いもんだったとは、正直知らなかったです。
今度尾鷲に行くのはいつだろうかと思いつつ、駆け足で尾鷲に行けただけでもよかったのかなと今は思っております。

