2020年07月07日

ボルヴィック年内で国内販売終了へ

ミネラルウォーターの「ボルヴィック」が今年いっぱいで日本国内での販売を終了すると発表しました。


ミネラルウォーターは、特にヨーロッパで普及したと言えるもので、ヨーロッパでは石灰岩層を通った水(硬水)が多く、川から採った水道水だけでなく地下から得た水もそうだったため、石灰岩層を通らない水(軟水)は大変貴重でした。そのため、石灰岩層を通っていない美味しい水を瓶詰めして販売する商売が誕生しました。
それがミネラルウォーターとして売られるのは17世紀に入ってからで、19世紀に入ると瓶詰めコストが安くなったことで、水道水より安全をウリに売られ、普及していきました。
外国産ミネラルウォーターとして代表的なのが、今回日本国内での販売終了が決まった「ボルヴィック」の他、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」で有名になった「エビアン」、硬水でありながらミネラルウォーターとして販売されている「コントレックス」でしょうか。


日本は水の豊かな国として知られ、水道水も美味しさの差はあれど、全く飲めないというところはごくわずかの地域だけです。かつ地下水も豊富なので、わざわざ水を買うという行為が長い間不思議がられました。その日本でミネラルウォーターが普及したのは1980年代と言えるでしょう。
先述の通り、水の豊かな国で・・・と思われがちですが、明治時代から鉱泉水(炭酸の入った水)として販売。その後細々と販売はされていました。しかし、水質汚濁改善のため水道水に入れられた塩素が、美味しくない原因として挙げられたため、塩素の入ってない水、つまりミネラルウォーターを求める動きが高まり、1982年にハウス食品が販売した「六甲のおいしい水」(現在はアサヒ飲料の「おいしい水」ブランドの一つ「アサヒ おいしい水 六甲」として販売)をきっかけに広まっていきました。なお、若者がミネラルウォーター拡販に貢献したとも言われています。


そんな中で、海外産のミネラルウォーターとして「ボルヴィック」も売られたのですが、近年は販売の伸び悩み(業界シェアは1割ほど)に遭い、今年でボルヴィック社との契約満了になることに伴い国内での販売終了と相成ったわけです。
この「ボルヴィック」を販売していたのが、キリンビバレッジだったのですけど、今後は「生茶」などのブランドに集中するだけでなく、自社の国産ミネラルウォーター「アルカリイオンの水」にも販促を掛けるとのこと。さらに新商品の販売も視野に入れているとのことで、もしかすると、新しいミネラルウォーターブランドが誕生するかもしれません。


そして、「ボルヴィック」の去就ですが、現状不明です。他のメーカーが名乗りを上げれば、そこから再び販売となるのでしょうけど、どこも手を挙げなければ、並行輸入などで入ってくることになるでしょう。そうなると一般的なスーパーやコンビニでは手に入りにくくなるのではないかと思います。


飲料系は過当競争が起こりやすいので、ある程度淘汰はされるべきなんでしょうけど、自分の愛したブランドが淘汰されると、結構辛いものがありますからねぇ・・・。可能な限り買い支えてあげましょう。それが生き残るための第一歩なのです。


キリンビバレッジ Volvic(ボルヴィック) 500ml×24本 [正規輸入品]
キリンビバレッジ ボルヴィック 500ml×24本



人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

Posted by alexey_calvanov at 23:03│Comments(0) 飲み食い系 

コメントする

名前
 
  絵文字