今までJリーグの昇格・残留争いを見てきましたが、今回はJFLの状況を見て行きましょう。
JFLはアマチュアの全国リーグになり、ここで上位4位以内に入ることが最低条件になります。しかし、さらに百年構想クラブを所有しているクラブが最大4チームになった場合、上位2チームがJ参入ができるようになります。もちろん、これ以外にも財務状況・スタジアム状況・観客動員数など様々な条件が絡んできます。これらの条件もクリアしないとJ参入はできないのです。去年までは観客動員数に関しては大目に見られてきましたが、今年は観客動員数は条件の中に加えられます。ゆえに、普段から観客の入っていないチームは、上位に入っても厳しいということになりそうです。東京武蔵野ユナイテッドFCの悲劇がまた起こらなければいいのですが・・・。
ということで、J参入争いから見て行きましょう。左から、順位・チーム名・勝ち点・得失点差・残り試合となります(この中の大阪はFC大阪、HFCはHonda FC、大分はヴェルスパ大分。◎はJ3ライセンス取得チーム、〇は百年構想取得チーム、それ以外は企業チームないしはJ参入の見通しが立ってないチーム、☆はJ参入決定チームになります)。
1位 大 阪(33) +9 ⑫ ◎
2位 HFC(32) +14 ⑬
3位 奈 良(31) +10 ⑬ ◎
4位 三 重(28) +8 ⑫ ◎
=== J 参 入 ラ イ ン ===
5位 青 森(27) +6 ⑫ ◎
6位 武蔵野(27) +5 ⑫
7位 岡 崎(27) +5 ⑬
8位 大 分(25) +1 ⑭ ○
現在フル消化しているチームは、8月下旬まで約1ヶ月サマーブレイクになるのですけど、新型コロナウイルスの感染などで試合が延期になったチームは、8月に試合を組み込む場合があるため、表のように試合差が出るわけです。なので、純粋な順位ではないものの、まぁ現在の状況を反映しているのかなとも。
やはりHonda FCは強い。しかしながら圧倒的ではなさそうで、FC大阪・奈良クラブ・ヴィアティン三重などに揉まれる格好になっていますね。特にいわきFCがいなくなったことで、ほぼ均等化が図られ、どこがJ参入するのか難しくなりました。そんな中で安定しているFC大阪や三重が参入候補になってくるのかなと思います。
奈良に関しては、ホームでもう少し勝ちを得られないと、今後厳しくなってくるかもしれません。現状観客動員で優勢な点が生かせなくなる可能性もあるので、是が非でも取ってほしいです。
ラインメール青森とヴェルスパ大分は、下位から上がってきている上り調子のチームなので、今後参入に向けてさらに上向きになると怖いチームになりそうです。ただ、大分はJ3ライセンスが取れないと失速要因になりかねないので、運営に頑張ってほしいですね。
ライセンス無しチームの中では、先述のHonda FC以外にも同じ企業チームのFCマルヤス岡崎と百年構想クラブから脱退中の武蔵野の3チーム。武蔵野は安定している強さを持っているから、観客動員数とスタジアム案件が整えば、いつでもJ参入ができるのに、非常にもったいないなぁ・・・。
岡崎は序盤に十分な台風の目となってくれました。やや好不調の波があるかなと思える面はあるものの、今まで下から数えた方が早いチームだったことを思うと、大健闘だと思います。再開後は岡崎に勝てるチームがJ参入のカギになるでしょう。
さて、一方の残留争いも恐ろしいことになっています。見て行きましょう。
11位 枚 方(19) -2 ⑬
12位 仙 台(19) -7 ⑬
13位 しまね(19) -10 ⑫
14位 HSC(18) +3 ⑭
=== 降 格 ラ イ ン ===
15位 滋 賀(15) -22 ⑫
16位 新 宿(12) -15 ⑫
こちらも混戦模様。しかし、頭一個抜けてしまったのが新宿。序盤なかなか勝てずに進んだ結果、この順位になってしまったのかなと。同じくブービーにいるMIOびわこ滋賀も補強が上手く行ってないのか、新宿との差が勝ち点3(1勝)分になっています。降格ラインより上にいるチームもその差が3ないしは4にいるので、いつ巻き込まれてもおかしくない状況になっています。今後上位陣に勝つだけでなく、残留争いの相手に負けないことも重要になりますね。
なお、今シーズンの降格ラインは、J3参入が無い場合は現状のままですが、J3参入チームの数次第では、降格は1チームのみないしは降格無しとなります。
こちらも佳境のJFL、試合再開は、8/27ないしは8/28になります。混戦模様のJFLからどこが抜け出し、どこが脱落するのか、じっくり見て行きましょう。