「タモリ倶楽部」は1982年10月にスタートした深夜番組で、同時期に始まり、2014年3月に終了したフジテレビ系の「笑っていいとも!」・同じテレビ朝日系の音楽番組「ミュージックステーション」・奇しくも流浪の番組の様相があるNHK総合テレビの「ブラタモリ」と並ぶ看板番組でもありました。
先述の通り、「笑っていいとも!」と同時期に始まった番組ですけれども、この「笑っていいとも!」を始めたことで、タモリさんのシュールさあふれるセンスが鈍るのではと思った所属事務所の社長さんの猛プッシュで始まった番組でもあるのです。ゆえに、「タモリ倶楽部」は深夜番組という枠で、そのシュールさを十分に発揮したとも言えます。もちろん、ただシュールなだけでなく、タモリさんの趣味全開になることもしばしばで、そんな中でも嫌味になることなく、マニアックになり過ぎることもなく、視聴者の人間も虜にしてくれるような番組に仕上げていました。
中でも一番人気だったのが、「空耳アワー」で、英語の歌詞が日本語の何かに聞こえるという、そんなわけないじゃんと思えるようなものをピックアップして、よーく聞くと、確かにそうだと膝ポンしながらゲラゲラ笑えるというものになっていましたね。ソラミミストと称しているイラストレーターの安斎肇さんとのやり取りも面白かったです。
去年1900回を迎え、あと100回で2000回という大きな節目になるのに、もう一方の大きな節目になる放送40年というところでしっかりと区切りを付けて終わるところが、タモリさんらしいのかなとか思ったり。
もうタモリさんも77歳になるとのことなので、年齢の面を考えると、そろそろ引き際なのかなとテレビ朝日が思ったのか、それともタモリさん自身が決めたのか。そのあたりは本人の口からコメントが出ない限り、わからないですね・・・。
いずれにしても、関東圏の放送は、あとわずか。地方に関しては、ほとんど遅れネット方式になっているので、早くてもう数ヶ月先の話になると思います。それまでシュールながらも人を惹き付けてやまないタモリさんの独特の世界を楽しみましょうか。

