2023年11月28日

FC岐阜観戦記2023 番外編 かつての岐阜戦士を追い掛けて 野垣内俊、エフライン・リンタロウと山内彰

SOG03_091038先日、ヴィアティン三重×レイラック滋賀の試合を見に行ってきました。
JFL最終節になったこの日の試合、滋賀は2位に付けており、この試合に勝てば、J3にいるギラヴァンツ北九州との入れ替え戦に進める可能性を残していました(スタジアムに追加した照明が規定に当てはまるかの確認で問題無しと判断されるかは残っていましたが)。仮に負けても、対象チームのソニー仙台FC・ラインメール青森・ブリオベッカ浦安が負けてもいいというふうでした。
滋賀というチームが、どんなふうなのかを知りたかったのと、この目でJ参入に向けての第一歩を踏み出す姿が見てみたかったというのもあって、朝早くに名古屋を出て、桑名までやってきました。
ここからは三岐鉄道北勢線に乗り換えて、最寄りの東員駅に向かいます。三岐鉄道に関しては、後日語って行く予定です。なお、偶然なのか三重のラッピング車両でした。



SOG03_091049今回は、入場チケットと往復切符がセットされた「ヴィアティン三重観戦チケット付往復乗車券」を買いました。
もぎるための切れ目が入っていたものの、結局スタジアムではもぎらずにもらえてしまった(汗)。切符は中に2枚入っているのですけど、なぜか1枚目の切符は磁気が切れていた(泣)。今思えば、すごく縁起の悪い事態だったのではないかと。2枚目は、すんなり通れたのよね。



SOG03_094354最寄りの東員駅にて。
三重ののぼりが立っていますね。ここからヴィアティンロードというルートが用意されているそうですけど、基本的には公式サイトや先述の切符の地図を見ながらやって来るしかなかった(爆)。



SOG03_100304途中通った中部公園には、三重のポスターが貼ってありました。色褪せたのから新しいものまで様々です。


さて、三重は三重県桑名市・いなべ市・員弁郡東員町・桑名郡木曽岬町・三重郡菰野町・三重郡川越町・三重郡朝日町をホームタウンにしています。いわゆる北勢地方と呼ばれているところですね。過去には四日市市や亀山市もホームタウンでしたが、現在は撤退しています。

三重の起源は名古屋市中区大須にあり、ものづくり(ロボット製作)教室も行っていた専門店になります。そこでJリーグの関係者に出会ったことで、創業者の地元であった桑名市でサッカークラブを興したいという夢を実現させるために、三重が誕生したのです。

2012年に県3部からスタートした三重は、2013年にはJ参入に向けて戦力を強化するものの、先述のロボット教室がルーツだったために、Jリーグの勘違いなどで書類不備扱いとなり、Jリーグ参入とはなりませんでした
しかし、着実にステップアップを果たし、2015年には東海リーグ2部、2016年には同1部に進み、その年に全国社会人サッカー選手権3位入賞に伴って獲得した全国地域サッカーチャンピオンズリーグの出場権を活用し、2位になったことで、JFL昇格を果たしました。

2017年からJFLで戦っていますが、あと一歩のところでJ参入を果たせずにいます。


そして、三重のもう一つの特徴は、サッカー以外にもプロスポーツクラブを持っているという点でしょうか。アルビレックス新潟のようなクラブと言ってもいいのでしょうか。
三重は男子サッカーの他に、男子と女子のバレーボール、女子サッカーを持っています。



SOG03_100316また男子バスケットボールのチームも持っています男子サッカーを除けば、まだ2部や3部というレベルではあるものの、いつかはトップリーグに・・・と夢見て邁進しています。



SOG03_100206中部公園に着くと、今回の目的地であるLA・PITA東員スタジアム(東員町スポーツ公園陸上競技場)が見えてきました。



SOG03_100916木々に覆われているものの、メインスタンド側が見えてきました。


そういえば東員町は、平成の大合併でてっきり桑名市の一部になっていると思っていましたけど、今でも員弁郡東員町と独立した自治体なんですね。失礼しました。



SOG03_101430そんな三重に所属している元FC岐阜の選手といえば、野垣内俊選手です。
野垣内選手は2008年に特別指定選手として岐阜に入団し、翌年も岐阜でプレー。以降2016年まで8年間活躍しました。その間には岐阜の顔としても活躍したことも。
その後はヴァンラーレ八戸(2017年)を経て、三重に入団しています。ちなみに、野垣内選手は三重県四日市市出身。ホームタウンからは撤退しているものの、地元の選手であることは変わりません。

そして、もう一人がエフライン・リンタロウ選手。彼は一度三重に在籍していた出戻り組になるわけです。
エフライン選手は、2010年に柏レイソルに入団。しかし翌年に岐阜へ期限付き移籍となりました。その翌年(2012年)も当時JFLに所属していたブラウブリッツ秋田に期限付き移籍した後、2013年にはFC琉球へ完全移籍となりました。
ただ、JFLに所属していた2チームでは目立った活躍ができず、2014年に当時はヴィアティン桑名と名乗っていた三重に移籍したのです。当時は三重県1部に所属していましたが、そこで12得点の活躍を見せ、2015年には東北1部だったラインメール青森に移籍し、JFL昇格に貢献2017年には東海一部だった鈴鹿アンリミテッドFC(現在の鈴鹿ポイントゲッターズ)に移籍。こちらでもJFL昇格に貢献し、昇格初年度の2019年には得点王に輝いています
2022年にはFC大阪へ移籍したものの、J参入初年度だった2023年には1試合しか出場できず、8月に三重に期限付き移籍となって今に至ります。だから、のぼりが無かったんだ・・・。



SOG03_113358一方の滋賀にも、岐阜からやって来た選手がいます。山内彰選手です。2021年に特別指定選手で入団し、今年の7月に育成型期限付き移籍しました。もう弾幕があるんや・・・。
なお、この日は控えで登録されました。



SOG03_104428こちらは三重のマスコットであるヴィアくん。ライオンがモチーフになったものですが、お口見えない(苦笑)。



SOG03_110719ということで、選手バスをバックに荒ぶっている姿をパチリ(笑)。


ちなみに、ヴィアティンとはオランダ語で14を意味し、14番がサポーター番号になっています。創業者が参考のために行ったのがオランダのサッカークラブだったそうで、そこからこの番号を冠したチームにしようと思ったらしい。
12番以外がサポーター番号になっているのは、結構珍しいのでは?



SOG03_113316スタジアムを撮っておこうと思い、まずは滋賀側をパチリ。
元々は陸上競技場なので、トラックなどがあるんですけど、芝生席側は低いので、見やすいのかな。



SOG03_113521こちらは三重側。
1500ルクスに対応している照明塔が今年の3月に完成し、夏には薄暮(18時キックオフ)ながらもナイトマッチが行われました



SOG03_123349ただし、大型ビジョンが導入されていないため、写真のようにボードによる選手紹介となっています。ただ、文字の書かれた紙をシュリンクして貼れるようにした(アウェイ側がそうだった)ふうではなく、本格的な仕上がりのものになっていました。



SOG03_140731試合中に撮った滋賀のサポーター達。
滋賀は観客動員でも大丈夫なのかと言われていましたけど、この日は、芝生席側は200人か300人くらいは来ていたんじゃないかなと。スタンド席のアウェイ側はほぼ満員でしたからね。




今回は、JFL公式の配信から拝借しております。フルタイムで見られます。

SOG03_145322試合に関しては、J参入の掛かっている滋賀が前のめりで攻めてくる格好になり、それは想定外だと三重は思っていたのか、浮足立った格好となり、それが失点劇になってしまいました。
前半5分には、平尾壮選手のコーナーキックを三重の選手がクリアしたものの、平井駿介選手が頭で合わせてループを描くようなシュートとなり、それがキーパーの頭を越えて、ゴールマウス上部から入るという珍しいものに。さらに前半15分には、高い位置で滋賀がボールを奪い、三重の守備陣に崩されながらも放ったシュートは入らず・・・で終わらなかった。キーパーが弾いた球を角田駿選手が見逃さず、絶妙な力具合のシュートでねじ込んで、J参入への執念を見せてきました。
これにより滋賀は一気に0-2まで突き放し、三重に更なる揺さぶりを掛けようとしてきたものの、「2-0は危険なスコア」と言われるくらいに滋賀が徐々にそのプレッシャーに呑まれていきました
三重が裏を取る作戦に切り替えたことで、滋賀の守備に穴ができるようになり、前半29分に後方から一気に前方に裏を取るロングキックを蹴り出し、エフライン選手を経由して後方にいる菅野哲也選手に回したら、すかさず前方に駆け抜けていた田村翔太選手に鋭いワンタッチパスを回し、それに田村選手もワンタッチで呼応し、流し込む!相手キーパーを越えるシュートは、見事ゴールマウス真ん中に突き刺さり、反撃ののろしを上げます。思えば、この1点が利いてきましたね。

後半に入って、滋賀も追加点を挙げようと必死になっているものの、1点取って落ち着いた三重は堅実な守備を施して、滋賀の疲労とプレッシャーも合わさって、なかなか打ち破れなくなりました。そして、滋賀のプレーに煩雑なところが目立つようにもなってきて、三重はその隙を突かんと圧を掛けてきました
滋賀はほころびを見せながらも何とか耐えていたものの、最終盤の後半35(80)分に、滋賀の選手が三重の選手の足を掛けてしまい、ペナルティエリア内だったこともあり、滋賀はPKを与えてしまいます。これを三重の大竹将吾選手が決め、遂に追い付きます
この後、滋賀はもっと選手を投入してもよかったのですが、3回目の交代で山内彰選手だけを投入してしまったため、1回目・2回目も1人ずつだったことから、3人しか投入しないまま試合を進めていました。何ともったいないカードの切り方・・・。替えたくても替えられない滋賀のもどかしさを感じ取りながら、そのまま試合が終了。2-2の引き分けとなりました。



あのPKが非常にもったいなかったのもあるけど、裏を取ってきたあたりから守備を引くようにしない滋賀にも問題があったのかなぁ・・・。前のめりの戦略も悪くなかったんだけど、それなら後半から5人の交代枠をフルに使って進めるべきだったのではないかねぇ。監督の采配ミスと戦略ミスと2点取ってからの試合運びを完全に見誤った試合になったと思います。つくづくもったいない。この勢いなら、ギラヴァンツ北九州も結構苦しめられたんじゃないかなぁ・・・。

でも、滋賀は大健闘して、お客さんにも感動を届けられたのではないかと。来年は、もう少しだけ観客動員が増えるかもしれないけど、やはりこの強さを維持してナンボです。去年が地域リーグ降格寸前だったので、来年はそうならないことを願います。

三重は野垣内選手は元気だったけど、エフライン選手の気の短さには閉口相手が悪い・相手に対して不満があっても、けしかけちゃダメ。あれはカード止む無しだわ。レッドじゃなくてよかったとも。山内彰選手は終盤だけだったので、何とも言えませんが、半年J参入争いしているチームを見て、岐阜に必要なものが何かを感じ取って帰れるのなら、悪い移籍じゃなかったと思います。


さて、スタメシとかの紹介をまだしていないので、次回以降行いましょうか。


人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

Posted by alexey_calvanov at 23:01│Comments(0) スポーツ 

コメントする

名前
 
  絵文字