今期の注目作の一つで、しかも全国ネット。注目されないわけがないです。この作品は、モンゴル帝国の皇帝の妻に仕えていた人物がモデルのようで、そのためか、兵庫県豊岡市にある日本・モンゴル民族博物館開館30周年記念のコラボ作品にもなっているようです。
あらすじはこう(以下PCではイタリック体で表記)。
主人公は、幼い頃に両親を亡くし、かつ故郷から遠いところに連れて行かれた奴隷身分の女子。ある日、他の奴隷と共に高名な神学者の家の奴隷になる。
その姉の奴隷となった彼女は、その息子に勉学の大切さを説かれる。それがきっかけで勉学に目覚めた彼女は、知性をどんどんと蓄えていく。
やがて8年の年月が経ち、奴隷主の姉の息子は学者になるために別の街に行ってしまった中、彼女は奴隷主の姉のよき相手となり、娘のようにかわいがられていたものの・・・。
というふう。
初回は、1時間スペシャルという名の30分×2本というふうでした。
見ていて思ったのは、激動の中東の歴史の一端を垣間見ることになるという点で、その苛酷な生涯を初っ端から見せられるわけですよ。初回と2回目は、イラン東部の街が舞台なんですけど、もしモンゴルの侵攻が無ければ、娘のようにかわいがられた奴隷主の姉が義母になって、彼女と息子が一緒になれるように配慮するんだろうなぁとか、平凡ながらも幸せな一生を送れたというのに、モンゴル軍は全てを破壊してしまったわけですわ。奴隷主も恐らく殺され、その姉も主人公をかばって殺されてしまう。しかも彼女自身の失言が原因なので、生涯後悔しながら生きていくのが、ありありとわかる内容になっていました。
さらに苛酷さが続き、一緒に暮らしていた奴隷仲間が続々と旅立ってしまうんですわ。一人は弟が殺されたことで病に倒れて死んでしまい、もう一人は生きていくのがしんどくなってモンゴル軍に食って掛かり殺されるという何とも言えない状況。そんな孤独にさいなまれた主人公が、皮肉にもモンゴル軍の通訳をし、家の書物を奪うきっかけを作った少年に話し掛けられるところで終わるんですけど、見ていて残酷というのか辛いというのか・・・。言葉が出なかったですね。
世界史の中でモンゴル軍の容赦ない惨殺劇を知ってはいたものの、映像化されると(マイルドになっているとはいえ)キツイ。今後もモンゴル帝国の仕打ちに翻弄されると思うと、かわいそうでなりません。
作画に関しては、やや洋風なテイストで、欧米で受けそうなものになっていましたけど、作者の画風なんだろうとはいえ、ちょっと人は選ぶかな・・・。なお、監督は外国の方なんですね。
世界史に詳しい人なら、今後の波乱万丈な生涯を容易に想像できると思いますが、この作品のバックボーンを知るなら、イスラム史・モンゴル史に触れておくことをオススメします。
放送局・放送時間の詳細は、「続きを読む」にて。