2019年07月07日

FC岐阜観戦記2019 アウェイ編 その9 博多の森で勝ちの雄たけびを上げた者達

FC岐阜、昨日はレベルファイブスタジアムでアビスパ福岡と戦いました。
北野誠監督になっていまだ勝ち星なし。先日の天皇杯でもヴァンフォーレ甲府に終了間際に追い付き、延長戦を戦い抜いたものの、PKで負けるという結果に。去年もモンテディオ山形とPKで負けたので、この疲労度は後日悪影響を及ぼすだろうなぁ・・・と思ってたら、ケガ人は出るわ負けが込むわで散々だったんだよね。この頃から大木武元監督の体制に影を落としていたのかなと思うと、現状の厳しさと立て直しが容易ではないことを今さらながら痛感させられます
それでも、北野監督は悲観していないどころか随分よくなったとまで言っている。今はそれを信じて応援するしかないんですよ、ええ。

そして、この日の対戦は、いわゆる裏天王山。最下位に沈む岐阜とその1個上の福岡という構図。福岡も監督を交代しています。ある意味似た者同士なんですけど、外部から監督を呼んだ岐阜に対し、内部昇格という形で決着させたところが大きな違いとも言えます。
ちなみに、J2では岐阜と福岡も含めて5チーム(残り3チームは、ジェフユナイテッド市原・千葉、アルビレックス新潟、横浜FC)で監督交代劇が起こっているのですけど、外部招へいは岐阜だけなんですね。
外部招へいは、これまでの戦略に依らないところでメリットはあるものの、構築するのに時間が掛かります。対して内部昇格は基本的にこれまでの戦術を踏襲しながら手直ししていくため、構築に時間は掛からず効率的ではあるものの、立て直しに失敗するとダメージが大きいというデメリットがあります。


この日は、いつもなら夜行バスで向かうのですが、ナイトマッチだったので、行きも帰りも新幹線で行くことにしました。朝早く出ても昼前に福岡。新幹線でも4時間程掛かる福岡はやはり遠い・・・。
博多駅近辺を散策して、レベルファイブスタジアムの最寄り駅である福岡空港駅に向かったのは、午後3時頃シャトルバスはまだ来ていなかったので、今回は歩いて向かうことにしました。福岡空港からは1.5kmほどあるので、歩いても行けなくはない距離ですけど、知らない道の1.5kmは少々遠く感じる。しかもアップダウンのある道で、レベルファイブスタジアムのあるところは小高い丘のようなところなんですね。終盤の坂道が少々キツかった・・・(汗)。


SHV39_5234たどり着いたレベルファイブスタジアム、少し変わったところがありました。
席が個席になったのは、去年の開幕戦でも書きましたけど、今年はホーム側のサブビジョンの両端にポールが建ちましたラグビーワールドカップでは国旗掲揚塔になるそれは、今年から福岡のサポーター達は横断幕を張るために使っています



SHV39_5231歩いてきたわけだから腹減って仕方ない(爆)。
入ってすぐのところにあった肉のうめぜんが行っているフードトラックのお肉料理研究所から「博多和牛やきそば」をチョイス。肉のうめぜんは筑紫野市桜台にある精肉店で、馬肉と「梅味コロッケ」が名物テレビでも取り上げられたこともある有名店のようです。
焼き立ての焼肉とWソースが決め手とのこと。



入っている焼肉は、ひき肉のようなこま切れ肉なんですけど、しっかりとした味があり、驚かされます
焼きそばはソースが甘いので、確実に1つは甘めの味のソースだと。コク深い味わいなので、もう一つは濃いめのソースなのかな。


SHV39_5233この店では、「チキンカツ」を紹介せねば。
「カツのことしか考えられない」。ウチもそうだよ。そっちは、天皇杯勝ってるからいいじゃない(泣)。



SHV39_5232「おおきか」とか「すごか」とか言ってますけど、ホントに大きいチキンカツでした。



コイツがすごく美味い。何も付けていないけど、きちんと塩コショウの味付けがなされています。それどころか、ジューシーさもある厚みはそこそこだけど、中に閉じ込められた肉汁は相当なもの。おまけにサクサクとくりゃ美味しくないわけがない。


SHV39_5236そして、レベルファイブスタジアムに行ったら欠かせないウエストの「海鮮炒飯」
色とりどりの海鮮が入っており、アスパラガスと赤ピーマンで彩りを添えています。



チャーハンではあるものの、味はそれほど濃くなく、海鮮の具材を生かしたものになっています。エビとイカがプリプリしてて美味しかったです。


SHV39_5240前半戦最後の戦いになったこの試合、これまで最下位に沈んでいた岐阜が、今までのうっ憤を晴らすかのような試合展開になりました。
攻守のメリハリがしっかり付き、パスサッカーの中でも速攻が光る試合になっていました。しかし一番驚かされたのは、前半10分。
市丸瑞希選手が福岡の守備陣が空いた隙を突いて、川西翔太選手に縦パス。それを受け取った川西選手は少し動いた後、詰め寄ってきた福岡の守備陣からシュートの軌道を頭の中で描いたかのようなミドルシュートを放ちます。それがゴールマウスの左上にズバリ!キーパーまで魅入ってしまった先制のミドルシュートが、岐阜の後半戦からの逆襲となるであろう得点となりました。
この1点は大きなポイントになるものです。
まず大木元監督のセオリーを破った点仮に大木元監督だったら激怒案件です。お約束ではペナルティエリア周辺で選手を集めてこねくり回して隙を探って打つふうでしたから。
もう一つは縦パスで繋いだ点。基本的に大木元監督は横に振ることがメインで、縦は左右隅に向かって蹴る、相手になる選手はそれを追い掛けて走るというものでした。縦軸の攻撃を行ったことで、敵も驚いたことでしょう。
何より、ミドルシュートをそう打たない去年も中島賢星選手が打ったくらいで、あまりなかったんですよね。決まることもそうなく、去年はその中島選手だけだったかと。ゆえにインパクトのあるミドルシュートとなると、2016年にいたエヴァンドロになるのだろうなぁ・・・。アイツのミドルは強烈だった。

急襲によって得た勢いは、守備の安定しない福岡に襲い掛かり、前半22分にも川西選手→ライアン・デ・フリース選手から彼のクロスに合わせた前田遼一選手のヘディングで得た追加点に結びつきます。
その後も終始岐阜優勢に進めた中で前半が終了します普通なら勝ちを確信するのですが、8連敗中のチーム、何が起こるかわからないと思いながら後半を見つめます

後半は、やはり疲れの見えてきた岐阜に福岡が攻め立てるのですが、プッシュは不十分。ところが、その不十分なプッシュに森本貴幸選手が途中交代してきたことで、完成度が一気に上がってきます
それでも攻守が冴え、守備の面では塹壕戦というスキルを会得したことから、持ちこたえてくれてはいたんです。それでもホームの地の利がある福岡に後半46(90+1)分に1点加えられ、イケドンに。今年のこれまでの岐阜は、そこからさらに同点に追い込まれ、勝ち点3を逃すか、さらに1点重ねられ逆転となり、勝ち点さえもらえない有様になってしまうところでした。
それをヤン=オーレ・ジーヴァアース選手が持ちこたえ、またあの男がやってくれました
藤谷匠選手からセンターサークルで受け取った川西選手が、前のめりになってガラ空きになった福岡の陣地を一気に駆け抜け、冷静なシュートで決めてくれました。これまで大木元監督では冷や飯を食わされた川西選手が、他の選手達、そしてサポーター達に「あきらめるんじゃねぇ!」と喝を入れてくれたかのように・・・。
この1点が岐阜の選手達に最後の力を振り絞らせ、あきらめない戦いを成し遂げて、遂に遂に勝ちを収めました。

今シーズンの勝利だけで見れば、5/5のFC琉球戦以来約2か月ぶり、しかしアウェイでの勝利というふうなら、7/15のヴァンフォーレ甲府戦以来、約1年ぶりとなりました。


北野監督のやりたいことを終始体現し、監督を信じてやってきたことで得たものだと思います。苦しい時をよく我慢した・耐え抜いた、そう言ってあげたいです。



SHV39_5241もちろん、マン・オブ。ザ・マッチは川西選手
試合後にアウェイまで来てくれたサポーターを労うかのように、一人一人にハイタッチで迎えてくれました。
ワイ、そのシーンをDAZNで居抜かれる(ギャハ)。



SHV39_5244サポーターの皆に呼び止められて、呼びかけに答えることに。
最初は帰ろうとしていたけど、ワイら帰さへんでー(ニヤニヤ)。



それにしても、この日の試合運びは、後半戦に向けて弾みの付くものになりました。まだ後半のスタミナおよび失点劇が気掛かりにはなるものの、もう前半戦に見られた無様な戦いは潜めることになるでしょう。特に塹壕戦がきちんとできるうちは、勝ち点を拾えると思います。まだ最下位ではあるものの、勝ち点を積み上げていければ、近いうちに降格圏を脱せられると思います。
順位表を見る限り、降格争いの可能性が高いのは、岐阜・福岡以外だと、栃木SCと鹿児島ユナイテッドFCでしょう。そこに千葉・愛媛FCと続き、最大11チームまで広がってくるのではないかと思います。ただ、調子で考えれば、今挙げた6チームが妥当じゃないかなと思います。そのあたりは、いずれ書ければ。
とにかく、まだ安心できません北野監督で勝利を得るというミッションを果たした次は、北野監督で今季未だ果たしていない連勝というミッションが待っています。もしこのミッションを果たせれば、岐阜は少し安心できる場所にいられるようになるかもしれません。

今月は反転攻勢のために大事なだけでなく、先程挙げた危険水域にいるチームと連戦になります。次の相手がホームで千葉。腹を括らされたあのチーム。ここで勝てれば自信に繋がるでしょう。是非とも復讐してやりましょう。
その次はアウェイで鹿児島順位次第ですが、近い順位で戦うことになるでしょう。


福岡との一戦でホップはできたはず。千葉でステップ、鹿児島でジャンプと行けば、その先上位対決でも互角に戦えると思います。何とか弾みを付けていきたいです。


実のところ、この試合がヤバければ、あの文言を出すつもりでいましたけど、今は引っ込めておきましょう。それが私が監督や選手達にできる最大限の労いだと信じて・・・。


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Posted by alexey_calvanov at 22:07Comments(0)