2013年09月08日

東京、2度目のオリンピックへ

徹夜してその瞬間を待った人もいたことでしょう。


アルゼンチンのブエノスアイレスにあるヒルトンホテルで行われていたIOC(国際オリンピック委員会)総会で、2020年夏季オリンピック候補地の最終選考が行われ、2回の投票(実際は3回だが、2回目の投票は落選を決める投票のため、東京は関係しなかったため)の末、東京が候補地として選定されました東京でのオリンピック開催は1964年の夏季オリンピック以来56年ぶりになり、日本での開催は1998年の長野冬季オリンピック以来22年ぶりになります(ただし、1940年の東京オリンピックも返上したとはいえ、回数として公式記録に残るため、夏の開催は3回目になるとも)。

接戦になるとも混戦になるとも言われていましたが、ふたを開けてみれば東京の圧勝だったそうです。1回目は東京46に対し、イスタンブール(トルコ)・マドリード(スペイン)が共に26となり、その後マドリードが落選投票で落ちるという意外な結果になりました。


今回のオリンピックの候補地決定は開催理念と懸念材料の払しょくがポイントになったんだなとつくづく感じています。

マドリードが(意外にも)早々と落ちたのは、懸念されていた財政問題が噴出して止まらなかったことが原因なんでしょうね。この財政問題はバルセロナオリンピックが開かれたカタルーニャの独立問題(今まで様々な要因でくすぶっていたのが、今回の財政問題で再び勢い付いたとも)にまで発展したくらい深刻なものなので、いくら7年後といってもどうなてるのかわからない、下手したら国家崩壊もしかねないという状況下ではなかなか支持できないでしょうねぇ・・・。しかもさらに分が悪いことに、次回のオリンピックにパリが立候補すると言われており、ここでマドリードに決まってしまうと次回ヨーロッパでの開催はなくなってしまうという心理的状況も働いてこの結果になったのではないかと思われます。ある意味不遇な扱いを受けたかわいそうな候補地とも言えるのかもしれません。

対して、イスタンブールは候補地として最有力ともまで言われたものの、マドリードが急伸してきたこと、そして6月に起こった反政府デモの混乱、そこに緊迫化したシリア情勢も重なって一気に最初の落選候補とまで言われましたその状況下で、決戦投票まで進んだのは善戦とも言えるでしょう。内憂外患で候補地がするりと抜けてしまった、正直一番開催するべき場所だったのにとも思ったのですが、残念でなりません。5回目ということで、次回の立候補をどうするのかわかりませんが、インフラ整備も進めてしまっていることを考えると、次回の立候補もしてくるのではないのでしょうか。

そして、決まった東京にも問題がないわけではないです海外メディア等がしきりに福島第一原発の汚染水問題を挙げていますが、これが一番の課題だと思います。政府が本腰を入れると言ってますが、国際原子力事象評価尺度でレベル3と判定されているこの問題にどう対処するのか、7年で解決できるのか、そのあたりの具体的なロードマップを示さない限り、招致には成功したものの、今後の信頼度の面で疑念が出かねないと思っています。


しかし、東京に決まって正直うれしいですね。長野の時にも感じたのがアスリートの鼓動を生で感じられるのはうれしいですよ。何より多彩な競技を15日間の間十二分に楽しめるのですから。
高いだろうけど、絶対に開会式を見に行きたいなぁ・・・。


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Posted by alexey_calvanov at 23:35Comments(0)TrackBack(0)

2012年05月24日

劣勢は跳ね返せるのか?

2020年オリンピックの第1次選考が日本時間の今日(現地では5/23)、カナダのケベックシティで行われました。
2020年のオリンピック立候補地は、東京以外に、カタールのドーハ、アゼルバイジャンのバクー、トルコのイスタンブール、そしてスペインのマドリードの5都市が争うというふうでした。

今回の選考はIOC(国際オリンピック委員会)の委員による投票ではなく、立候補都市があらかじめ出した書類に寄る審査で決まるというもの。コンセプトや議事運営などが焦点になったと思われます。
その結果、カタールのドーハ、アゼルバイジャンのバクーが落選最終的に候補地として残ったのが、東京、トルコのイスタンブール、スペインのマドリードということになりました。
意外だったのが、カタールのドーハが落ちた点。カタールはサッカーのワールドカップが2022年に開催されることになっていただけに、誰もがいぶかしがってもおかしくないでしょう。ただ、もしかすると、オイルマネーでの『買収』に取られかねない(実際2022年のサッカーワールドカップはそのオイルマネーがあったのではないかと言われている)ことと、国籍問題という点で、スポーツマンシップが養われていないと判断されたのかもしれません。
アゼルバイジャンに至っては、正直運営ができるのと思っていただけに、落ちるのは妥当でしょう。
ただ、アジア都市同士で争っていたならば、東京は残れたかは疑問正直アジアの2都市が無くなっただけでもありがたかったと石原都知事は思っているでしょう(ニヤニヤ)。


で、残った3都市。個人的に最有力はイスタンブールじゃないかと思います。
初めてオリンピックを開くという点、アジアとヨーロッパの掛け橋という位置付け、長い歴史を持った都市、そして初のイスラム教国家でのオリンピック開催という点などがあるでしょう。治安問題やインフラなどで大丈夫かなと思う点もありますが、市民の支持が大きいのは高評価に繋がるでしょう。

そうなると、東京は治安のよさやインフラのよさで高評価を頂いていますが、エネルギー・環境面、そして低支持という麺をいかに克服できるかが課題なんでしょうね。当選すれば、2度目の開催になる東京。正直なぜ2度目を行うのかを明確にアピールしないと意味が無いでしょう。開催都市は違えど、国内では2度目になるマドリードも同様の課題を抱えているでしょう。
あまつさえ、マドリードの場合は欧州経済危機が大きく影を落とす可能性があります2004年のアテネ五輪が大量の国債をつぎ込んで会場建設や運営を行っており、それが今日の危機の引き金になっているとも言われているだけに、その二の舞を踏ませまいとIOCサイドも注視することになるでしょう。市民の支持は高いようですが、個人的にはその数値も怪しいものが・・・。


しかし、東京でオリンピックが開かれることはいかんことではないし、むしろいいことだと思う急速なインフラ整備(特にボロボロの首都高の改築の『いい口実』になる(苦笑))が展開できるので、経済の立て直しにも利用できる側面があります。しかしね、どうも旗振り役の石原都知事が気に入らないので、邪推しちゃうんですよねぇ・・・自分の人気取りでやってるんじゃないかって(苦笑)。墓場まで実績を持って行きたい気満々でやって下さい(ギャハ)。
落選した都市が双方イスラム圏の国なので、俄然イスタンブールが有利だと繰り返しになりますが思ってます。そのあたりどう跳ね返すのかがポイントですね。


最終候補地決定は来年9月。それまで石原都知事は気の抜けない日々が続きます。心労で(以下自主規制)。


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Posted by alexey_calvanov at 23:59Comments(0)TrackBack(0)