キユーピーマヨネーズのシンボルキャラクターとして登場することの多いキューピー。長年使用されているので、馴染み深い人も多いでしょう。またセルロイドの人形も人気が高く、一部はコレクターの間で高値で取引されているのだそうだ。なお、現在の人形はソフトビニール製だったかと。
そのキューピーは、1909年にアメリカのイラストレーターであるローズ・オニールによって描かれたものが基になっており、1912年にドイツの工場で製造されたのをきっかけに世界に広まっていきました(日本では1913年に製造開始)。1923年には♪おもちゃのマーチというキューピーのイメージソングともいえる曲も作成され、その人気は不動とも言えるでしょう。
ちなみに、キユーピーがキューピーを利用し始めたのは1922年(アメリカでは商標登録された1965年)だそうです。またキユーピーだけがキューピーを利用しているわけではなく、アメリカにあるキューピー・ハンバーガーというハンバーガー店もキューピーをシンボルキャラクターとして使用しているのだそうな。
ところで、キューピーにあるものといえば羽。元々天使をモデル(注:オニールに子供がいなかったため、子供をモデルにしたという説もある)にして作られていると言われているため、背中に小さいながらも羽が生えております。
ところが、その羽があることで国際化に大きな障害になりかねなかったのです。その理由はイスラム教を信仰するマレーシアで発生しました。
実は、イスラム教は偶像支配をタブーとしており、この羽の生えたキューピーが天使と誤解されることによってそのタブーに触れるのではないかと指摘されたからです。
既にマレーシア政府からハラール(イスラム教で定められた処理が程されたことを証明するもの)認定を受けていたのですが、味の素の豚肉由来の触媒を使用していた件(注:この一件で味の素を製造した工場の幹部が逮捕されたり、同製品の不買運動が起こったばかりか、大規模なデモに発展した)もあり、キユーピー側も慎重な配慮が必要と思ったため、今年からマレーシアで販売するキユーピーマヨネーズは羽のないキューピーが手を振ってひょっこり現れるポーズに変更されていくそうです。
実際、新聞の記事でその姿を見たのですが、その姿も結構かわいいんじゃないかと思うんですよ。日本とかでもウケそうな姿なので、できることなら日本でもその仕様に変えていいんじゃないかなと思いますよ。



