1990年代、Windows95が登場したことを契機にインターネットが普及し始めた頃、まだまだ低速の電話回線で接続していたこともあり、ちょっとでも長く繋ぐと莫大な電話料金が請求されることもザラだった時代でもありました。しかし、真夜中になるとその定義が覆されるのです。そう、この時間帯はテレホーダイというサービスがあったからです。
テレホーダイは、NTTグループ(NTT東日本・NTT西日本)が1995年にサービスを開始した深夜・早朝帯(午後11時~午前8時)は定額の通信料になるというもので、2回線まで設定可能なものになっています。インターネットが始まった時と同時に始まったこともあり、テレホーダイの時間帯(いわゆるテレホタイム)になるとトラフィック(遅延などの渋滞)が起こることもありました。
テレホーダイは、インターネットやオンラインゲームの普及に伴い、爆発的に増えていったと思います。そして通信量の増大と共に、光通信の構築が計られ、徐々に充実していきました。これに伴い、テレホーダイの利用頻度は減っていき、電話網がアナログからIP網に切り替わることから、2024年をもってサービス終了となることが決まりました。
インターネットの青春時代とも言える時代を支えたテレホーダイが無くなるということは、一つの時代が終わるのかなと思います。同時にインターネットが長い歴史を歩んで来始めていることの一里塚(マイルストーン)になるのかなと思っています。歳は取りたくないのぉ(苦笑)。
このテレホーダイなどのサービスが終わる、つまりIP網に電話回線が変わることで、工事が必要とか現行の電話機が使えなくなるので替えましょうといった詐欺電話が増えることになると思います。IP網に変わっても、現行の電話機はそのまま使えますし、替えなければいけない事態になれば、NTTグループがプレスリリースを出す(つまりはテレビやインターネットで紹介されるレベルの物になる)はずです。騙されないように気を付けましょう。