ここからは携帯ゲーム機編です。
東日本大震災の影響でいくつかの作品で延期がある中、PSPや3DS・DSに関してはあまりなかった模様(ただし3月の作品の延期は多かった)。そのため、PSPの作品は充実したままになっています。そういった点では決算期で稼げなかったところにとっては救いの船ではあるものの、関東圏を中心にした計画停電や自粛ムードがどれだけ大きな影を落とすのかが未知数なだけに、以前予断を許さない現状です。もちろん据え置き機はガタガタなので、そこから補完できないのは言わずもがな。
3DSは立ち上げの時期に震災に遭っているため、今後どう影響を与えるのかが全くわかりません。DSは徐々にフェイドアウトしていこうとしていたのが急激に終焉を迎えるとも考えられ、こちらもどうなるのかわからない状況になっています。
では見ていきましょう。今回と次回はPSP作品の紹介です。
まず一番の注目作は、「第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇」。
2008年に発売された「スーパーロボット大戦Z」の続編にあたる作品で全2部構成の前編にあたる作品になります。前作はPS2で発売されていましたが、今作はPSPでの発売になり、据え置き機から携帯ゲーム機にシリーズが『移籍』するのはシリーズ史上初になります。
参戦作品は新規参戦が全体の1/3を占め、携帯ゲーム機で初参戦、Zシリーズでの初参戦を含めると過半数を占めることになります。特に90年代以降の作品が多くを占めるようになり、確実に世代交代が進む一方で、80年代の作品がちらほらとリバイバルのように登場しており、30代以上の獲得も目指したシフトにもなっています。
また、「コードギアス 反逆のルルーシュ」・「天元突破グレンラガン」・「マクロスF」などのような近年人気のあった作品がラインナップに連ねたため、久しぶりにミリオン近くを狙える作品になるのではないかと推測しています。
システム面では各アニメ作品の特徴を引き継いだシステムが見られる一方で、サブオーダーというシステムが登場。
このシステムは、出撃しなかったキャラクターに出撃機会を与え、経験値・撃墜数・資金、そしてパイロット養成でスキルを使えるために必要なパイロットポイントを稼ぐことができます。
よくこの作品で指摘される「キャラのレベル格差」を是正できるようになりました。これによって次のミッションの際に、レベル上げを怠っていたキャラが強制出撃させられてゲームオーバーが頻発して何度もやり直しをさせられるハメになった(いわゆる全滅プレイ)ということが少なくなることでしょう。
続いては、「最後の約束の物語」(★)。
それまで開発会社だったイメージエポック(代表作「ルミナスアーク」・「セブンスドラゴン」・「ラストランカー」など)の処女作になります。
滅亡寸前の世界を舞台に、主人公とその仲間達が決死の戦いに挑む戦略RPG。一度死んだ仲間は二度と蘇らないため、一つ一つの行動が重要になってきます。ただし、すぐに死ぬということはなく、HPが尽きても、SPが尽きなければ、完全な死を迎えないわけです。なお、完全な死を迎える際には、仲間達が持つ秘法が発動し、他の仲間達の危機を救うというふうになっています。
システムとしては、敵に狙われないように彼らの気をそらすことと先述した秘法が大きな特徴です。
この作品は、ダウンロード版を購入すると、1本あたり500円が東日本大震災への寄付に充てられます。
3本目は、「ガチトラ! ~暴れん坊教師 in High School~」(★)。
暴力団の若頭だった主人公が、全く畑違いの教師(副担任)になって、反抗的な学院(高校)の3年D組の生徒達を無事卒業させていくのが大きな目的。問題行動を起こす生徒達の心の闇を解決するために街中を回ります。またその生徒達から、真意を聞きだすために「ソウルヌードバトル」という表向きは討論、心の中では格闘を行い、勝ち抜くことで彼らの信頼を得るようになっていきます。
学園ドラマのような演出、多彩なミニゲームが作品を盛り上げます。
作中ではサークルKサンクスなどいくつかの企業とのタイアップが行われています。
前半戦最後は、「ペルソナ2 罪」(★)。
「女神異聞録ペルソナ」から3年後の世界が舞台で、1999年にPSで発売された同作品のリメイクになります。
リメイクにあたり、戦闘システムの大幅な簡素化をはかり、よりわかりやすくなっています。
またオープニングムービーの追加、ミニマップ画面の追加などマップ画面のリニューアル、映像のハイデフ化、難易度調整モードの投入を行い、PSP版のオリジナル要素としては、映像鑑賞モード、2つのオリジナルストーリー、メディアインストールが追加されます。
実に12年ぶりのリメイクになるので、新規ユーザーも多く獲得できるのではないかと思います。
次回はPSP編後半です。