新型コロナウイルスの影響でキャッシュレス決済の普及が大きく進み、一部のコンビニやスーパーでは、自分でバーコードを読み取って会計をする一連の操作を行うセルフレジや一部の操作を客に行わせるセミセルフレジが導入されています。特に積極的なのがファミリーマートで、レジのそばないし少し離れたところに設置されるようになり、先程書いたように、自分でバーコードを読み取って会計をする一連の操作を行います。
そのセルフレジから一歩進んで、レジに店員がいない完全セルフのコンビニができるようになるかもしれないところまで来るようです。
ファミリーマートでは無人決済のコンビニを2024年度末までに約1000店舗拡大する予定だということを明らかにしました。この無人決済というのは、出入口に入った客が、棚から手に取った商品を店内の天井カメラが読み取って自動精算するもので、精算の時には出入口にある画面をタッチの後に支払いを行い終了というふうになります。このタイプのコンビニでは、一部のスーパーや中国で既に行われている無人タイプのスーパーやコンビニとは違い、事前登録が必要ないため、誰も気軽に入れるのが特徴です。
店側にもメリットがあって、配置する店員を減らせる点が最大の特徴になるのではないのでしょうか。また、これまでコンビニを出すのが難しいとされた小さなビルや採算の取りにくい地方やへき地などにも容易に進出できるとされます。
もちろんデメリットもあり、免許のいる販売(酒・薬・タバコ)ができない可能性がある点とファストフーズや公共料金の支払いといった特殊なケースに対応できない点が挙げられます。また万一トラブルが発生した時に店員1人でも大丈夫なのかという点やいわゆるワンオペになって長時間労働が常態化しかねない点も問題になってくることでしょう。このあたりはサテライト店舗のように本部になる店からの派遣や周辺店舗への誘導などで対処していくのでしょうか。
いずれにしても小売りの一大転換点になることは間違いなく、上手く行くようになれば、他のコンビニや他業態にも進出することになっていくでしょう。人口減少社会にもマッチする施策なので、上手く行くことを願っております。