サムゲタンという料理を解説すると、丸鶏の中に松の実・ナツメ・クコ・栗・にんにく・もち米・高麗人参などを詰めて、水から数時間~1日煮込むというもの。味付けは基本的に塩とこしょうのみで、白いスープが特徴的。もち米は入っているものの、スープ料理として解釈され、丸鶏1匹が1人前とされているそうな。
韓国では滋養を強くするということで(バテやすい際に食べる)夏の食べ物とされ、日本でいう土用の丑の日に食べるのが一般的なのだそうな。
実は1回だけ、栗が嫌いなのにもかかわらず(苦笑)、某サイトの管理人がひいきにしていた韓国料理屋に行った際食べたことがあるのですが、鶏肉が柔らかく、それに加え薬膳の味がして悪くないと思ったんですがねぇ・・・。
なお、今はレトルトパウチで販売しているので、大きなスーパーなら手に入ると思います。タイプは丸鶏の入ったものから鶏肉が細かくなって入ったものまで様々。
そのサムゲタン、先日放送された「さくら荘のペットな彼女」というテレビアニメの中で、原作の中ではかつおだし香るシンプルなお粥として登場していたものが、なぜかサムゲタンに置き換えられ(その回の中では、主人公もお粥なのかと疑問視している)、そのシーンを見たアニメフリーク達が怒ったため、ツイッターやにちゃんねるの実況を中心に炎上。専用スレも立ってさらに延焼したというふう。
この動きはネットニュースにも取り上げられた他、紙面上(中日新聞および東京新聞をはじめとする中日新聞系列の新聞社)でも取り上げられました。
まぁ、実際見た時も新聞の記事を見た時も、「ふーん」程度で終わっていたのですが、今日とあるスーパーの前に通りかかった際、試食をしていたのが偶然にもサムゲタン(笑)。ええ、この論調が気になったわけです。
いわく、「何らかの意図を持ってサムゲタンを流行らせたい勢力の陰謀」、つまりはステマじゃないのかという説です。
ここまで偶然が重なると、何かあるよな・・・と勘繰りたくもなるわけですよ。この試食が元から組まれていたのか、この騒動に目を付けて、炎上商法のように食い付いたのか真相は不明ですけど、知ってる人が見たら噛みつかれかねないぞとも。
ただね、ネット上のコメントを見てて思うのが、かなり嫌悪感を抱いて韓国を見ているのはわかるけど、韓国の見方がステロタイプ(モノラル視点、つまり平面かつ一方)的で、サムゲタンを何なのかも知らない奴らもかなりいたという点。中華料理だぞという人達もいたけど、韓国料理としてパクったという見方もどうなのかと。中華料理として中国そのもので認識されていたのかも疑問だし、パクったというより、ポピュラーにしたという言い方の方がいんじゃないのかとも。そんなことを言えば、カレーやハンバーグだってインド料理や西洋料理のパクリだぞ(苦笑)。
それに他の韓国料理の悪いところだけ見て、汚物だの鶏の尻から詰める汚い料理だの食えないだの言ってる人もいたのですが、それはその国の料理や文化に対してかなり失礼な表現だと思わないのかねぇ・・・。もう少し、失礼にならない程度にオブラートに包んで言うとかできんのかとも。日本の食文化の中にある納豆やくさやや馴れずしに対して同じようなことを言われて怒りを覚えないのかと言ってやりたい(好き嫌い関係なく)。
そもそも、ここで偏狭的かつ偏狂的なネトウヨ的主張をしている奴らは、つくづく思うんですけど、中国の愛国無罪と叫んでやってるデモやアメリカのティーパーティー(茶会)をバカにできないぞとあれほど言ってるのに・・・。
恐らく、今回の件でこれだけ叩かれれば、ディスク登場時に修正を余儀なくされるんでしょうけど、これでも修正に応じなければ、メディアファクトリーも相当頑固だなとも。うーん、長期化しそうだ。

とりあえず、この番組の影響でサムゲタンを知ったという人も多いと思うので、貼り付けた(笑)。
丸鶏タイプの商品の代表例。

こちらは鶏は細かくされて入っているタイプの代表例。
濃縮タイプなので、薄めて食べるものとのこと。

