2024年04月30日

どこでも高速通信を

日本の携帯電話なりインターネットなりは、津々浦々とは言っているものの、たいていは人口カバー率の下で『津々浦々』と述べていることがほとんどです。要は、人の住んでいないところには電波は飛ばないというふうで、特に島しょ部や山間部で電波の飛ばない状況を味わう方が多いのではないかと思います。
しかし、これが衛星通信になれば、本当の意味で全国の至る所で電波を受信することができます本当の意味で津々浦々になるのです。
一昔前なら、夢のような話・・・で片付けられてしまっていたでしょう。しかし、最近は現実的なものになっているのです。

それが、スペースX社が提供している「Starlink(スターリンク)」というもの。高度550kmの低軌道上に配置された数千機の周回衛星が全世界を網羅しており、低遅延・高速通信を実現しています。世界20か国ほど(2024年現在)で利用可能になっていますけど、「Starlink」を有名にしたのが、ウクライナ侵攻で、ロシアによって通信網が断絶させられた時、ウクライナ政府に無償で貸し出されたことで話題になりました

ある意味手のひらに高速通信がいつでも使えるとも言えるものが、日本でも個人利用ができるようになりました日本ではKDDI(au)が提供することになり、「Starlink Standard Actuated Kit」として販売されます。当面はauのオンラインショップのみで購入可能となりますが、au Style・auショップと全国のKDDI直営店で実物を拝むことも可能です。
このセットは、アンテナとWi-Fiルーターからなっており、光通信の設置ができない島しょ部や山間部で威力を発揮するものと思われます。またみぞれ・豪雨・強風などの環境下でも利用できる耐候性もあるとのことなので、前述の場所に設置しても壊れることは少なくなりそうです。
まだまだ値段が高い(55,000円)とはいえ、耐久性の高さを考えれば、コスパは高いのかもしれません。どのくらい通信精度がいいか試せるレンタル制度を設けておけば、利用速度が上がりそうな気がしますけど、いかに。


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Posted by alexey_calvanov at 23:59Comments(0)

2022年12月02日

衛星を使ってエリア難を解消

現状、携帯電話の電波は、アンテナ(基地局)を建ててから出力するのが一般的です。それでも人口カバー率では100%ではあっても、人があまり通わないところにはアンテナが建てられず、本当の意味でも100%は困難ではないかと思われてきました。
ところが、au(KDDI)は昨年からスペースX社と業務提携を結び、彼らの持つ衛星を使った「スターリンク」を介して、通信を行えるようにすることを決めました。そして、今月から利用開始になったのです。

「スターリンク」は低軌道衛星を使った通信サービスで、衛星からダイレクトで拾うのではなく、衛星の電波を捕まえるアンテナを建てて、拾うというふうになります。今年2月から起こっているウクライナ侵攻の時、ロシアの攻撃で通信網をやられたウクライナ政府にスペースX社(というよりも同社社長、ツイッターの取締役になったイーロン・マスクさん)が無償で提供したことでも話題になりました。あの時は、移動小型アンテナで衛星からの電波を拾っていたと思われます。
何だよ、今までと変わらないじゃないかと思われるかもしれませんが、離島などの遠距離に対応する際に行っていた光ファイバー網を敷くことが難しかったのが、今回「スターリンク」に介することで、離島や人のあまり通わないところにもアンテナを設置するだけでOKになるので、大規模なアンテナを建てるよりかは安上がりになります。


今回、地形上の都合で十分なエリアを確保できなかった静岡県に浮かぶ初島で展開されました。今後、山間部・工事現場・船上といったアンテナの立てにくい場所に拡充していくと思われます。


『繋がりにくい』解消のために、奥の手を使ったとも言えるau(KDDI)。しかし、コストは結構掛かるものと思われ、それがサービス料の値上がりにならないか心配ではあります。できる限り値を上げずにサービスの拡充を図ってほしいですし、都心部でも繋がりにくいところはあるので、「スターリンク」の技術が生かせればと思いますね。


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Posted by alexey_calvanov at 23:58Comments(0)