2012年07月30日

そういえば、マリオの新作買ったんだった(苦笑)

先週土曜日(7/28)に「New スーパーマリオブラザーズ 2」を買ってきました。
・・・ん、と思った方は鋭い。そう、私が買ってきたのはパッケージ版既にダウンロード版は先週木曜日(7/26)に発売していたのです。


そのダウンロード販売。一部ではすったもんだがあったようで。
ダウンロード初日になった7/28には、一時期アクセス不能に陥ってダウンロードできなかった事態に陥って混乱したとのこと。
さらに今回のダウンロード販売は大手が有利な販売体制になっていることが明らかになってきました


任天堂が行うダウンロード販売とは、販売価格は小売店側が決めるというものになっており、課金の決済コストを負担しなくてよいばかりか在庫管理に追われることもないため、ロスもないとされてきました。
しかし、これを甘受できるのは、任天堂が指定した認証・決済の付いたPOSシステム(POSA(Point of Sales Activation))が必要(このレジを通すことで認証が成され、ダウンロード番号が有効になるのだそうです)で、この設備を整えるのにかかる費用は数百万程度1台あたりということを考えれば、いかにこのシステムの導入に費用がかかるかがわかるかと思います。中小の小売店でこれを導入しようとすれば、下手したら数ヶ月分~半年分の売り上げが飛びかねません。既に任天堂の要請で3DS用のモニター等も導入しているところもあると思うので、それらの経費も払い終えていないのに・・・というところもあるかもしれません。

仮に、ダウンロード販売を主流にするということになれば、中小のゲーム屋は窮地に陥るばかりか、これまでのおもちゃ屋を地盤にしてきた任天堂の根幹にも関わってくる可能性があります流通面だけでなく、信頼面でも任天堂が築き上げてきたものが崩れ、小売店だけでなく任天堂自身の首も絞めかねないのです。
中小の販売店にも簡易的に決済が可能なシステムを導入して、できるだけ多くの小売店にその利益を甘受できるようにしてもらいたいものです。


ただ、このダウンロード販売も問題点があり、小売店が販売価格を決定できるとはうたわれているものの、実際は任天堂から『価格統制』が行われているのではないかと思われる節があるわけで。

それは、パッケージ版とダウンロード版との価格差
ビックカメラの場合、パッケージ価格は4380円なのに対し、ダウンロード価格は販売小売価格の4480円のままでした。恐らく仕入れ値が動かせれないために起こったことだと推測されますが、小売店が決めるはずの販売価格が、実際は仕入れ値を恐れるばかりに動かせれないというのが現状のようです。
また、別の推測をすれば、ダウンロード版はまだまだ販売箇所が限定されている(同じビックカメラグループであるソフマップでは導入されていない代わりに、パッケージ版は4180円で販売していた)ため、こういった強気の価格が採れるとも考えられるわけです。


いずれにしても、本来安くするべきなしいは安くなるはずのダウンロード販売は、当分の間任天堂ハードでは、逆の状態で販売されるようです。


New スーパーマリオブラザーズ 2New スーパーマリオブラザーズ 2



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Posted by alexey_calvanov at 23:51Comments(0)TrackBack(0)

2012年04月27日

ドル箱かパンドラの箱か?

今期、1981年に連結業績で決算を公表してから、暴力的に言えば、ファミコンを販売(注:ファミコンの販売は1983年)し始めてから初の赤字(▲432億円。▲はマイナスの意味)に陥った任天堂。昨今のスマートフォンの隆盛である意味家庭用ゲーム機(特に据え置き機)は危機的状況に陥る中、起死回生になるのかというのが、今回のこの発表。
創業以来初の大転換になるダウンロード販売を開始することになったということです。


ダウンロード販売というのは、プリペイドカードないしはクレジットカードで支払いを行うことで、対象のソフトを購入できるというもの。最大の利点はパッケージ販売と違い、プログラム部分以外のコストが全くかからないという点。そのために通常の価格よりかなり安くなります(とはいえ、その差額はまちまちなので、何とも言えない(苦笑))。ただ、取扱説明書がないことから、同じようにダウンロードとなるために、扱いにくいという欠点もあります。


さて、ダウンロード販売に舵を切ることになった任天堂。その販売方式がまた変わっていて、いかにも任天堂らしい方式に。

一般的な方式(SCEやアップルなど)はメーカーから消費者への直売方式になっていて、いわゆる仲介問屋や二次問屋を通さない方式を採っています。これが飲食関係であれば、食肉類など生産地から農協や市場などを介さずにスーパー・小売店(もっとダイレクトな方式だと移動販売車)で販売される産地直送方式がありますけれども、その方式と同じものと言ってもいいでしょう。

ところが、任天堂の販売方式はこれまでと同じ方式デジタルだろうがアナログだろうが、二次問屋(この場合は小売販売店)を経由して消費者へ販売される方式になっています。
この方式のメリットは小売店サイドで自由な価格設定ができる、インターネットのない環境でも購入が可能、在庫を持たなくていい、かつ在庫ロス(チャンスロス)の可能性を限りなくゼロにできるというものが主にありますが、逆にインターネットが無い環境ではこの小売店でしかダウンロードができない(つまり、そこにしか頼れない)ため、直売より色を付けられる可能性も否定できないわけです。これは過去の販売方式を見ていれば火を見るより明らかなことでしょう。
これに関しては、任天堂が希望小売価格を設定して、それより高値での販売をさせないという『制裁措置』を採ってもらうしかないのですけれども、「小売価格は小売店様が決定し、任天堂は関与しない(原文ママ)」と謳(うた)っている限り、これは厳しいのかもしれません小売店の自浄能力が富に求められることになるでしょう。


ちなみに、今回のダウンロード販売、記録するのは付属または別で買ってきたメモリーカードで対応するのですが、ダウンロード時に識別番号を振ってあるのか、ダウンロード先の本体以外では起動不可となっています。そのため、同じ家族や友人などの3DSでは遊べないので、貸し借りは不可にもなるわけです。そういうケースの場合は従来通りパッケージソフトで購入することになりますので、家族でソフトを共有させている人は十分にご注意下さい。
そして、店頭でダウンロードソフトを購入する場合、16ケタの引き換え番号を入力して、ニンテンドーeショップでダウンロードという流れになっています。本体を一緒に持って行くという必要性が出てくるものの、先述の通り、インターネット環境が無い人でも対応ができるようになります
さらに、今年末に発売予定のWii Uもこの方式で進めていくということですが、この場合インターネットのない環境の人はどうするのかが気になります。
あと心強かったのが、「追加コンテンツ販売を意識するあまり、パッケージとして未完成と受け止められるような商品を提案するつもりはない」、「構造的に射幸心を煽り、高額課金を誘発するガチャ課金型のビジネスは、今後とも行うつもりはまったくない」(共に発言の一部を抜粋)という点。ソーシャルゲームでかなり問題になっているのと、あくまで任天堂のメインビジネスは子供とその親にあるという基本を忘れてほしくなかったので、ぜひともこの初心は貫いてほしいと思います。


今回の販売方式は8月発売予定の「Newスーパーマリオブラザーズ2」から。一刻も早く手に入れたい人は、物は試しでこの方式を利用して見てもいいでしょう。


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Posted by alexey_calvanov at 23:53Comments(0)TrackBack(0)

2011年04月20日

値下げしても「つかいきれない」

PSP(プレイステーション・ポータブル)からUMDディスクドライブを抜いた携帯ゲーム機PSP go(プレイステーション・ポータブル go)が、4/20をもって事実上生産終了になったそうです。


PSP goはUMDディスクドライブを抜いて、メモリースティックやフラッシュメモリにダウンロードで手に入れたゲームソフトや映像コンテンツなどを見るというゲーム機。
このPSP goが発売して以降、だいたい半分~3/5くらいの作品でUMDとダウンロード版のコンパチ販売がされるようになりました
しかし、UMDでしか販売していない作品、ぶっちゃけて言えばギャルゲーの存在がPSP goの売り上げを鈍らせたんじゃないのかなと思います。PSPでメインストリームになっていたのがギャルゲーやコア向けのRPGで、なかなかダウンロードコンテンツで売りにくいものだったのが仇になったんでしょうね。
そして映像コンテンツも思った以上に普及していない(初回特典のオマケレベルでやっと見かけるくらい。バンダイビジュアルが頑張ってたけど・・・)のもPSP goの普及を妨げた原因かもしれません。

何とか普及させようと値下げまで行っていますが、結局「つかいきろう」と掛け声は大きくとも、様々な部分で足かせになって「つかいきれない」となってしまったわけです。


今後同じ轍をNGP(Next Generation Portale)が踏まないため(ただし、一応フラッシュメモリ型のカセットがある)にも、ソニーグループが主導して動画配信やゲームの規格を作って囲い込みをかけるべきでしょうね。なかなかiPhone/iPad/iPod(アップル)やマイクロソフトが控えているので難しいところがありますけれども・・・。


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Posted by alexey_calvanov at 23:38Comments(0)TrackBack(0)