2016年06月09日

赤き血のイレブンはJの世界に生き残れるか

サッカーJ1に所属する浦和レッドダイヤモンズ(浦和レッズ)。設立当初からプロチームになるまで三菱自動車の影響を受けていたチームでもあります。ここ数年は三菱自動車の影響は薄くなったとは言われているものの、まだまだ三菱自動車の傘下にあるチームではあります。
しかしながら、今年発生した燃費データ不正問題により、三菱自動車の運営が悪化同業者である日産自動車と業務提携を結ぶ事態になりました。


普通なら、ああ大手自動車メーカーの合併に繋がるのかね・・・で終わるところ。ところが、サッカーファンから見ると、やべぇうちのチーム無くなるんじゃないのという危機感をもって見られているのです。
実はJリーグの規約では、公平性を期すために同一人物(団体)が、複数のクラブを保有または影響力を持って支配することを禁止する条項があるのです。
つまり、今回日産自動車の傘下に入ることになった三菱自動車は、資本関係などの精査次第ではその条項に触れかねないということなのです。単純に傘下に入っただけならば、浦和も日産自動車の関係が深い横浜F・マリノス(以降横浜FM)も双方存続できると言えるわけです。


ちなみに、Jリーグのチームが無くなったという事態は過去に1度だけあるのですが、それも横浜FMが絡んでいます
かつてJリーグには横浜フリューゲルスというチームがあったものの、スポンサーの撤退などにより経営が悪化1998年に消滅することになりました。ただし、公式上は横浜FMへの合併による消滅とされているのです。
なお、横浜フリューゲルスのサポーター達がチーム存続のために動いてできたチームが今日J2に所属している横浜FCです(ただし、横浜フリューゲルスとの連続性はないことにされている)。


今回の危機は、横浜フリューゲルスのそれに近いものがあり、状況によっては浦和か横浜FMかの選択を迫られることになるかもしれません。その時、浦和のサポーターは埼玉県の企業を動かせる市民クラブに脱皮できるのか、横浜FMのサポーターも浦和のような覚悟が持てるのか、いやいや双方存続できるから楽観視しているというふうなのか、正直まだこれからの部分もあるのでわからないところもあります。
しかし、過去存続の危機に立たされたクラブはたくさんありますそこから得た教訓は地域との密着と郷土愛にあふれた実業家の招へいに掛かっていると思います。どちらも大企業の庇護を受けているチームなので、そこからの脱皮は大変ですが、より進化・深化するためのいい機会になるのではと思います。


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Posted by alexey_calvanov at 23:58Comments(0)TrackBack(0)