2017年06月14日

巨人、継投でノーヒットノーラン達成

今日行われた巨人×ソフトバンクの一戦で、3投手が継投でノーヒットノーランを達成しました。


この日の試合の先発は山口俊選手。今年フリーエージェントでDeNAから移籍してきたものの、ケガの影響で1軍に上がれない生活が続いていましたケガが癒え、やっと今年初先発になったのです。
今日は、今までのうっ憤を晴らすかのように素晴らしいピッチングを続けたものの、102球と球数が多かったのと病み上がりというのもあったのでしょう、坂本勇人選手が先制の2ランを放った6回まででお役御免となりました。
その後は、マシソン(2回)→カミネロ(1回)の両外国人選手によるリレーでノーヒットノーランに抑え、セリーグでは初となる継投によるノーヒットノーランを達成しました。

この継投によるノーヒットノーラン、リーグ戦では戦前(1リーグ制)に2回(1941年の黒鷲と阪急)、戦後に入り2リーグ制になってからは、今日以外では2006年の北海道日本ハムで達成されただけという貴重なものです(その時の継投は、八木智哉→武田久→MICHEAL)。実は、その時の相手、戦前は名古屋、戦後の相手は前回も今回もソフトバンクという奇妙な巡り合わせもあったのです。

ちなみに、オールスターや日本シリーズでも継投によるノーヒットノーランは達成されています。どちらも球界の歴史に大きく刻まれ、印象深いシーンをはらんでいます。
オールスターの場合、当時阪神に所属していた江夏豊さんの9連続奪三振が、このノーヒットノーランで達成しています。こちらはいまだに誰も成し遂げていない記録です。
日本シリーズの場合、中日の山井大介選手が8回まで完全試合をしていたにもかかわらず、諸事情(手のマメ・右肩痛が出ていた・本人のメンタル面など)で岩瀬仁紀選手に交代して達成という事態がありました。完全試合は基本的に1人の投手によって達成する記録とのことなので、継投では達成されないのですが、参考記録として完全試合扱いになっています。もちろん、継投によるノーヒットノーランとしての記録は残っています


今回の巨人の記録は、連敗が起こっていたどん底の中での記録なので、盛り返すいいきっかけになったのではないかなと思います。しかも新しくゼネラルマネジャーに就いた鹿取義隆さんにも幸先のいいスタートになったのではないのかなと思います。


さぁ、巨人が息を吹き返すのか、大事なのは明日以降の戦い方ですよ。たとえ負けてもいい試合をしていれば、本当の強さを発揮したと恐れられるでしょうね。


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Posted by alexey_calvanov at 23:38Comments(0)TrackBack(0)

2013年06月28日

3度目の正直で初めてのノーヒットノーラン

投手の中で最も栄誉と言えるのが、完全試合とノーヒットノーラン。
前者の場合は死四球も与えてはいけないのでかなり難易度が高いためなかなか現れませんが、後者の場合は1年にほぼ1回達成されることがあります。ただそれでもなお、無安打に抑えるというのは非常に難しい所業で、今年も既に2人(西武の菊池選手・ロッテの古谷選手)挑んでどちらも未遂に終わっています

その中で3人目の挑戦者となったのが、中日の山井選手今日のDeNA戦で4四球を許したものの、打たせて取るというピッチングが冴えていたので達成できたと思います。


山井選手は将来性が期待されながらもなかなか芽が出ない選手として中日では有名といってもいいでしょう。好調な時は荒れた球が有効に作用して凡打の山を築けるものの、不調の時はそれが仇となって痛打されることが多い選手でもあります。そのため、先発以外にもリリーフに回った経験もあり、特に中継ぎでの活躍が多いです。ただ、浅尾選手や岩瀬選手が不調やケガでいなくなった時には、セットアッパーや抑えを回る時もあり、昨年は先発・中継ぎ・セットアッパー・抑えの4役を大車輪のようにこなし、首脳陣から困った時の山井とまで言わしめたほどでした。


そんな山井選手が輝いたのが、皮肉なことにノーヒットノーランに挑戦した時

1度目は多くの人の物議をかもした2007年の日本ハムとの日本シリーズ第5戦。この時、8回までノーヒットノーランだけでなく完全試合のおぜん立てができていたものの、手にできたマメが潰れた原因でこれ以上投げられなくなったため、9回に岩瀬選手が回って完全試合を達成したという出来事がありました。

2度目は2010年の巨人戦。この時は8回までノーヒットノーランだったにもかかわらず、9回先頭の坂本選手からホームランを打たれ、未遂に終わってしまうという出来事でした。

前者の場合は仕方ないとはいえ、後者の場合は意識しながら意識しない(矛盾しているようだが、これでないとなかなかできないと思う)ことが徹底できなかったためやられてしまったのではないかと思っています。


3度目の正直になった今回は8回から意識していたとのことですけれども、周りの守備にも助けられても、自身が意識しながら意識しないという概念を上手く確立できたから達成できたのでしょう。


もう35歳とベテランの域に達しています。それでも、これから投球術に磨きを掛けていけば、先発ローテーション入りも十分可能でしょう。今回の件はそれを狙えるだけの自信を持てるきっかけになったのではないのでしょうか。
日本シリーズのあの時から6年、よく耐えて頑張ったと思います。本当におめでとうございます。


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Posted by alexey_calvanov at 22:36Comments(0)TrackBack(0)