2020年07月30日

ハム太郎、タイの若者に政治への意識を目覚めさせる


ご存じ、「とっとこハム太郎」のオープニングである♪ハム太郎とっとこうた。こちらは第1期のオープニングとして使われたものです。
この「とっとこハム太郎」は海外でも放送しており、世界中に愛好者がいるらしい。それがわかる出来事がタイで起こったのです。こちらをご覧下さい。



・・・ええ、あの曲がタイでは反政府デモの替え歌になってしまったのです。
歌詞がタイの軍事政権から誕生したプラユット政権を揶揄するもので、国会の解散・政府批判者への嫌がらせの中止・憲法改正を訴え、かつ『大好きなのはヒマワリの種』の歌詞の部分を『大好きなのは納税者のお金』というふうに置き換えて非難もしています。

このデモは主に「とっとこハム太郎」を子供の頃に見ていたと思しき若者世代が多く、デモ行進の中にはハム太郎グッズを持って参加する人もいたりします。その時に、この替え歌が歌われているのです。また、デモ参加者が車輪を回るハムスターのごとく、首都バンコクにある民主主義記念碑を回っていることからもハム太郎なのではないかと言われています。


実は、最近タイに限らず、世界の若者世代は日本のアニメの影響を受けており、アニメキャラがデモの中に抗議の象徴として出てくることもあるそうなのです。タイのように表立って出てくるのは少なく、SNSの中で出てくることが多いそうですが。


ところで、タイのデモがなぜハム太郎だったのかというと、ゆがんだ社会構造の世界に住む、将来の見通せない自分達をかごの中のハムスターに例えたのだそうです。歌ってるシーンは、少し失笑してしまいそうですが、結構シニカルの利いたものでもあります。なお、若者のコメントでも真面目にやっているように思われないかもしれないがと述べており、本人達もそのことを十分留意してデモを真剣に行っているようです。


ただ、日本のアニメが世界中で影響を与えてるということは、それだけ国によっては規制の対象になりかねないというふうにも見られてしまうのです。特に日本はアニメを文化コンテンツとして世界中に拡散しようと思っているため、政治利用によって利用が制限されることがあれば、経済損失に繋がりかねないのです。今後は、若者に広がったアニメ文化をいかに平和的に利用されるように持って行くかがカギになるでしょう。
まぁ、個人的には今回のような出来事で政治に関心を持つことは決して悪くないと思いますが、思想的なものを混ぜ込んでしまうと危険だよねと思っております。そこは何とかコンテンツ制作者がさじ加減で差し引きできればいいのですが・・・。


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Posted by alexey_calvanov at 23:59Comments(0)