2014年03月29日

既存店の転換としては日本有数の規模になりそう

コンビニ最大手のセブンイレブンとJR西日本で展開している独自のコンビニ「ハート・イン」や「キオスク(KIOSK)」が業務提携を図ることになり、今後5年を掛けてJR西日本にある「ハート・イン」や「キオスク」がセブンイレブンに転換する(第1弾は、京都・岡山・下関・博多4駅にある5店舗)ことになるそうです。

セブンイレブンは今でこそほぼ全国に展開するコンビニになりましたが、2000年代に入るまでは主な店舗展開が関東圏くらいという『知る人ぞ知るコンビニ』でした。むしろ1990年代は全国展開したローソンやファミリーマートの方が有名だったのです。
しかしながら、2000年代に突入してから全国展開し、弁当などの生産工場がなかったなどの理由で店舗がなかった東海地方・北陸地方・四国地方などに進出し、ほぼ全国に出店を掛けています


今回既存店の転換としては5本の指に入るのではないかと思われます。過去にもサンクスからローソンに転換したローソン富山(現在はローソンに吸収合併)やCVSベイエリアなどがありますけれども、500店舗ほどあるコンビニが一斉に切り替わるのはそうそうありません


これほどまでに大規模な店舗業態転換を行う理由としては、もう新規出店できるような場所が確保しにくくなってきたという点が挙げられます。
既に大都市圏では飽和状態になっているばかりか激しい淘汰合戦も行われている状況です。じゃあ地方に活路を見い出そうと思っても、よほどの例外がない限り既に地盤を築いた店舗を崩すのは相当厳しいです。ましてやこれから本格的になる人口減少社会とそれに伴う地方の衰退を鑑みれば、下手な出店は自らの首を絞めかねないリスキーな行為とも言えます。ちなみに、日本にはコンビニが5万店舗ほどあるとされています。
そうなると既存店舗(主にフランチャイズ契約を結んでいる会社)を買収して手っ取り早く規模を拡大するという手段があるわけです。前述の例で挙げた2社やデイリーヤマザキに転換したタイムリーがその一つで、規模の面で行けば、2010年にファミリーマートに転換したam/pmの733店に次ぐものになります。


セブンイレブンとしては手薄だった関西圏をはじめとする西日本の規模拡大に道筋を付けただけでなく、地域の衰退が起こっても確実に残る固定客を得たことになるので、グループの売り上げに大きく貢献してくれるでしょう。JR西日本としても賃料収入が得られ、手堅い副収入を得られる・コンビニ運営を丸投げして自社で揃えるデメリットが無くなるメリットがあります。そして、この事業買収を見て、残った鉄道事業者が行っているコンビニ運営にも大きく影響を与えるでしょう


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Posted by alexey_calvanov at 23:20Comments(0)TrackBack(0)