2024年05月11日

意外なところが躍り出た2024年前半のJFL

J3より少し遅くに始まって、1/3弱のところまで進んだJFLですが、今年はどんなふうになっているのでしょうか。早速見ていきましょう。なお、HFCはHonda FC、MFCはミネベアミツミFCになります。また◎はJ3ライセンス取得チームになります。


01位 高 知(21)+12
=== J 自 動 参 入 ラ イ ン ===
02位 枚 方(16) +3
=== J 3 ・ J F L 入 れ 替 え 戦 ラ イ ン ===
03位 沖 縄(15) +6
04位 三 重(15) +4 ◎
05位 滋 賀(13) +6 ◎
06位 栃木C(13) +2
07位 HFC(12) +3
08位 V大分(11) +0 ◎
09位 ソニー(11) +0
10位 鈴 鹿(10) -2
11位 武蔵野(09) -1
12位 青 森(08) -1 ◎
13位 岡 崎(05) -3
14位 新 宿(05) -10 ◎
===JFL・地域リーグ入れ替え戦ライン===
15位 MFC(05) -13
=== 地 域 リ ー グ 入 れ 替 え ラ イ ン ===
16位 浦 安(04) -6


昨年7位になった高知ユナイテッドSCが首位に、昨年12位だったFCティアモ枚方が2位に、そして昨年入れ替え戦で何とか残留した沖縄SVが3位に就けています。


高知は、昨年天皇杯でジャイアントキリングを二度達成していることもあり、実力はあるんですね。ゆえに、今年はそれとスタートダッシュに成功して第7節まで無敗で突っ走っていました前節ヴェルスパ大分に負けたものの、まだまだ勢いは衰えていないと思われます。

枚方は、長年ガンバ大阪で活躍し、2019年から4年間枚方で選手生活を送った二川孝広さんが監督を務めています。昨年は監督としてはルーキーイヤーだったこともあってか、上手くいかなかったところが多かったようで、下から数えた方が早い格好になりました。ところが、今年は選手の補強が上手くいったのか、選手の特徴を掴めるようになったのか、上位に躍進しています。1点差ゲームをモノにしているのが大きいですね。

沖縄は、創設者の高原直泰さんが昨年で選手兼監督業を退いてから、上手くいくようになりました。今年から新たに就いた小野木玲監督が、アンダー世代監督やサッカースクールコーチながらも清水エスパルスで実績を積んでいたことが大きな糧になっていたのではないのかなと思います。また高原さんが代表業に専念できたことで、選手の個々の評価がしやすくなり、補強面でいい方向に向いたのかなと思います。


一方で、昨年のチャンピオンだったHonda FCが7位、昨年3位だったレイラック滋賀が5位、その滋賀のJ参入プレーオフ進出を阻んだブリオベッカ浦安が最下位に沈んでいます。

Honda FCは、ここ数年はスロースターターなチームだそうなので、まだ挽回の可能性がある。

滋賀もまだ5位なら慌てる順位ではないものの、補強面を昨年同様のレベルで行っているのに、この成績では少し心配になるのは、わからないでもないです。

問題なのは浦安で、どうも選手とコーチを引き抜かれてしまったようです。ここもスロースターターなチームらしいですけど、2年目に成績不振を叩き出しているので、この補強面での失敗が後々響かないのか心配ではあります。


なお、現状このままの状況で進めば、今年もJリーグ参入チームは無いように思えますけれども、Jリーグライセンスを申請すると思しきチームがちらほら出てくると思うので、まだわかりません。
現状J参入を目論んでいるのは、高知・枚方・沖縄・栃木シティFC・アトレチコ鈴鹿・浦安のようです。観客動員・財務状況・成績面など様々な足かせがあるのですけど、上位に躍り出て来れば、注目度が俄然上がります。今後は天皇杯で名を売るのもいい策になるのではないかと思います。リーグ戦と並行してやっていくのは大変ですが、ここで名を売れば、参入できなくとも多くのサポーターを得られるかもしれません。


次回の試合は、5/18・5/19になります。これが終わると6月まで試合がありません(先述の天皇杯の影響)。調子のいいチームはそれを維持するために、悪いチームは立て直しのために費やして、優勝ないしはJ参入を目指して頑張って頂きたいものです。


人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ  

Posted by alexey_calvanov at 18:45Comments(0)

2023年05月30日

【2023】J3とJFLの順位を見てみよう【入れ替え】

丁度J3は全日程(全38試合)の1/4ほど、JFLは同じく(全28試合)1/3が過ぎました。一度、順位を見てみましょう。とはいっても、どちらも団子レースなので、順位を書き出すとエライことになりますから、かいつまんで・・・(括弧書きのプラス・マイナスは、得失点差)


まずJ3の上位陣は、トップが鹿児島ユナイテッドFCで勝ち点21(+7)、2位がAC長野パルセイロで同じく20(+7)、3位がカターレ富山で同じく20(+6)になっています。
昇格本命とされていた松本山雅FCは9位で勝ち点15(+1)と不振にあえいでいます。直近5試合でわずか1勝しかしておらず、やはり信州ダービーの敗戦が響いているのかなと。いわてグルージャ盛岡も11位で勝ち点14(+2)と振るわず、苦戦しているようです。

一方で、残留争いは現状3チームが目立つ格好になり、18位がFC琉球で勝ち点11(-5)、19位がSC相模原で同じく9(-3)、最下位がギラヴァンツ北九州で同じく6(-7)となっています。
琉球に関しては、監督交代が施されたものの、まだ上昇のきっかけを掴めない状況ですが、上位との勝ち点は1なので、一つ勝てば上向きになる可能性は十分あります。むしろ一つ勝っても上向けないのが相模原と北九州で、共に新監督を迎えたチームでもあります。
相模原に関しては、監督経験が乏しく(アマチュア(大学)チームの監督を1年務めたのみ)、コーチ陣もヘッドコーチ以外は恐らく実戦をまだ積んでいないのかなと思えるので、暗中模索といった感じでしょうか。
北九州に関しては、百戦錬磨の田坂和昭監督・北九州でコーチ経験もある長島裕明ヘッドコーチが勤めてるにもかかわらず、直近5試合1分4敗と惨憺(さんたん)たる成績。どうしてもうなった・・・。もしや、レトルトカレーの呪い(汗)?それとも、船頭多くして船山に上るなのか。もしかすると監督交代があるかもしれないなぁ・・・。
とりあえず、最下位のみが強制入れ替え、19位が入れ替え戦を行う格好になる(JFLのチーム1位・2位が参入資格を有する場合)ので、とにかく最下位にならないように戦い抜くしかないのよね・・・。


JFLに関しても団子レースとなっており、1位がレイラック滋賀(旧MIOびわこ滋賀)で勝ち点17(+6)、2位がソニー仙台FCで勝ち点15(+3)となっています。現状共にJリーグライセンスを所有していませんが、ソニー仙台は企業チームなので、Jリーグ参入の可能性は無いでしょう。問題は滋賀で、10年以上前から百年構想クラブへの申請を行い、受理されていない状況が続いています。今年チーム名を変えたので、改めてライセンス申請を行うことになるのでしょうけど、今年国体が行われるということで新規に作られた平和堂HATOスタジアムで申請することになると思います。このスタジアムはJリーグのライセンスを取得できる条件を満たしているとされるので、残り財務状況や観客動員などで問題無ければ、一気にJリーグ参入となるでしょう。
なお、J3ライセンス取得チームの状況はというと、ラインメール青森が3位で勝ち点14(+3)、ヴェルスパ大分が4位で勝ち点14(-1)、高知ユナイテッドSCが7位で勝ち点12(+3)、ヴィアティン三重が12位で勝ち点10(+5)となっています。

一方の残留争いは、13位がFCマルヤス岡崎で勝ち点9(-4)、14位が沖縄SVで勝ち点7(-6)、最下位がブリオベッカ浦安で勝ち点3(-9)となっています。先述の通り団子レースなので、まだ何とも言えないのですが、浦安だけ危機的状況になっているのはJ3と同じかも。岡崎と沖縄はまだ踏ん張れる状況かなと思いますね。引きずられないことを祈るのみです。なお、こちらは基本的には最下位は全国地域チャンピオンズリーグ2位との入れ替え戦に進みます(状況により変わる場合アリ)


まだ半分も試合が進んでいないので、大きく変わる可能性も十分あります。とにかく今はひとつでも多く勝ち点を積み上げる時期だと思いますけど、早く膿を出さないといけないチームは、素早い処置が必要となってくるでしょう。


人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ  
Posted by alexey_calvanov at 23:45Comments(0)

2022年11月16日

【2022年】悲願と復帰【地域CL】

全国地域サッカーチャンピオンシップ(以下、地域CL)が開催中です。
全国9か所にある地域リーグの猛者と全国社会人サッカー選手権大会の上位(ベスト4以上かつ各地域最上位リーグで優勝していないJFL入会を希望するチーム)に入った3チームによる計12チームで行われるこの大会、元々厳しい枠の中で戦ってきただけでなく、過酷な日程(予選リーグは休み無し。決勝リーグは中1日)もあって、『最も残酷で劇的なサッカー大会』とも言われています。


そんな地域CLの予選が先日開催され、過酷な予選を4チーム抜けてきました。

ABCのグループに分かれて行われた予選、Aグループは栃木シティFC(関東)・FC刈谷(東海)・FC延岡AGATA(全社枠(九州))・BTOPサンクくりやま(北海道)が戦い、刈谷が1位で通過しました。
Bグループは、アルティスタ浅間(北信越)・沖縄SV(九州)・ヴェロスクロノス都農(全社枠
(九州))・コバルトーレ女川(東北)が戦い、沖縄が1位通過
しました。
Cグループは、アルテリーヴォ和歌山(関西)・福山シティFC(中国)・ ブリオベッカ浦安(全社枠(関東))・FC徳島(四国)が戦い、浦安が1位で通過しました。
いわゆるワイルドカードになる最終枠は、ABCグループの2位の中でも最高勝率になったところに決められ、結果Aグループで2位だった栃木Cになりました。


ということで、沖縄・浦安・栃木C・刈谷の4チームとなりましたが、大きな特徴を持っています。沖縄以外は、過去にJFLに所属していた経歴があるのです。
最もJFLから遠ざかっているのは浦安と栃木Cで、浦安は2016年に、栃木Cは栃木ウーヴァ時代の2010年にそれぞれJFLに昇格したものの、共に2017年に降格しています。刈谷は2021年、12年ぶりにJFLに復帰したものの、その年に入れ替え戦の相手だったクリアソン新宿に負け、降格しています。

一方で沖縄は、2019年から毎年のように地域CLに参戦しているものの、あと一歩のところでJFL昇格を落としており、今年の予選突破はJFL昇格への最大のチャンスになりました。
というのも、今年に関しては、入れ替え戦の可能性はほぼ無いという点が最大の理由『ほぼ』と書いたのは、Jリーグ参入の条件が揃った奈良クラブとFC大阪のうち、FC大阪が観客動員数のみクリアできていないため。残り3237人だったかと思うのですが、必死のテコ入れで観客動員数をクリアしようとしているので、恐らくクリアできるとにらんでいます。そうなると、2チームがJリーグ入りになるため、下位2チームの地域リーグの降格と入れ替え戦の枠が無くなり、全チーム残留となるわけです。最大16チームで運営されているJFLは2枠足りないため、今回優勝・準優勝するチームが自動昇格となるのです。来年以降はJFLと地域リーグとの入れ替え戦だけでなく、JリーグとJFLとの入れ替え戦も行われる可能性があるため、今回のような自動昇格2枠は滅多に出ないことでしょう。ゆえに、沖縄もさることながら、どのチームにとっても最大のチャンスなのです。


苛酷な戦いの末にあるJFL昇格を掴むチームは、どこか。決勝ラウンドは11/23・11/25・11/27に埼玉県熊谷市にある熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われます。


人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ  
Posted by alexey_calvanov at 23:08Comments(0)