2018年06月22日

まーたポール際の誤審

今日からプロ野球は中盤戦に突入。オールスターゲームまで約半月という短い期間ですが、優勝を決めるうえで重要な期間でもあります。というのも、交流戦で勢いの付いたチームがリーグ戦に戻ってもその勢いを維持できるか。逆に勢いを失ったチームが、その勢いを取り戻せるかが掛かってくるからです。


そんな中行われたオリックス・バファローズ×福岡ソフトバンクホークス戦
2回表にソフトバンクが先制し、4回裏にオリックスが逆転したものの、5回表に中村晃選手の2ランで同点に追い付かれるという点の取り合いになったのですけど、その後は双方点が獲れず、延長戦に突入しました。
そんな試合は10回表に動き出します。
『決め手』となったのは、5回表にホームランを放ったソフトバンクの中村晃選手。再び2ランホームランを放ったのですが、このライナー性の当たりはポール際に飛んだのです。ポールの内外が際どいふうになり、最初はファールという判定になりました。その判定に異議を唱えた工藤公康監督はリクエスト(再審)要求を出すのです。

リクエストとは今年から導入されたビデオ判定制度で、対象は今回のような『本塁打かどうかの判断』や『全ての塁でのアウトかセーフの判定』に限られ、手で四角の格好を描くことで請求することができます。ただし、リクエストを請求できるのは9回までに2回までで、失敗した場合は1回減るというシステム(逆に成功した場合は減らない。また今回のように延長になった場合は、残り回数関係なく1回のみ請求可能)です。
なお、審議中(5分以内に結論を出すことになっている)の場合は大型ビジョンでそのリプレイが流れるため、観客も判断できるというある意味公平な制度だとうたってはいます。

さて先程話した中村晃選手の当たり、審判団が協議した結果、ホームランと認定され判定が覆り、そのままこの点が決勝点になって、ソフトバンクの逆転勝ち・・・で事は収まると思っていました。
ところが、試合終了後思わぬ事態に転がっていったのです。
この判定に納得がいかなかったオリックスの福良淳一監督が、判定の決まった後もファウルではないかと猛抗議し、試合後にも責任審判だった佐々木二塁審判と再度ビデオで確認したところ、ボールがポールの前を過ぎているように見えたのです。結局この判定はファウルになる可能性はあった(誤審であると認めた)ものの、試合成立後なので、ソフトバンクの勝利は変わらず。福良監督の怒りは収まることは無いようです。福良監督は、リクエスト成功率が一番だそうなので、『目利き』はかなりいいとも言えるのよね。だからなおのこと悔しいでしょう。


ポール際を巡る判定は、しばしば論争に繋がります。
古くは1978年の日本シリーズの阪急ブレーブス×ヤクルトスワローズ戦(ポール際の当たりがホームランと判定されたものの、阪急の上田利一監督(当時)が猛抗議をして選手を引き上げさせた話は有名)
1990年の読売ジャイアンツ×ヤクルトスワローズ戦(ポールのファウル側を通過したボールを、ビデオ判定なら明らかなファウル判定をホームランと判定してしまったもの。4人制になった初めての試合だったことや当時のポールが白だったため判別しにくかったのが原因と考えられる。後にポールが黄色くなるきっかけとなった)が有名です。逆にビデオ判定に異議を唱える形でナゴヤドームのポールが長くなったのも有名な話です。


この手の『誤審』は、時代や技術が進んでも決して無くならないですからね。こういったケースは審判を6人制に戻した方が得策なんじゃないかと思うのよ。できる限り多い目で見るのが一番だと思うわ。


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Posted by alexey_calvanov at 23:27Comments(0)