しかし、今期のアニメでは、その教訓が生かされていないようで・・・。時系列シャッフルではないものの、原作の1話にあたる部分を1話に持ってこない事例が散見されました。今回は、私が見ていた3作品から紹介していこうと思います。
①ユア・フォルマ
今期から始まったIMAnimation Wという放送枠の初っ端になる作品でしたが、1話の内容は原作の2巻にあたる部分になっており、1巻の部分は作中の中に散りばめられて紹介するという何ともわからない方針で潰されてしまいました。監督曰く、2巻の方がまとまりがいいとのことで行われたそうですけど、これによって作中のキャラが、既に紹介されているかのように進んでしまい、感情移入とか彼らの詳細がわからないまま、本編を淡々と見せられてしまうという致命的症状を抱えて作品を見ていく事態になってしまったんですね。
この弊害は大きく、今でも作中のキャラの特徴をイマイチ掴み切れていないんじゃないかなと思えてなりません。同時に作品の魅力と面白さを損ねてしまっているようにも感じられます。非常にもったいない作りとも言えますが、私個人としては、それよりも似たような作品をベースにしたようにも思える似たような内容の方に問題視をしているのですよ・・・。
②謎解きはディナーのあとで
こちらは、今期から全国ネット・金曜夜のプライムタイム枠に切り替わったノイタミナ作品なんですが、1話の内容は2巻の3話目にあたる部分からセレクトされ、以降も1巻の6話目(2本目の書き下ろし)→1巻の5話目(1本目の書き下ろし)→アニメオリジナル(?)と時系列シャッフルとも言える流れになっていました。
この手の作品は、時系列というのはあってないようなものなので、そこまで気にしなくてもいいものの、やはり原作1巻の1話を持ってこないのが腑に落ちない。作中のキャラの関係性が最も色濃く出るのは、やはり初出の作品(原作1巻の1話)だと思うんですね。それなのに、2巻の3話目という中途半端なところから抽出されたばかりか、その作品の内容が、かなり登場人物の多いものになっている点で、ますますアニメの1話に相応しくない。余計な人物ばかりが目立ち、主人公と執事・刑事との関係性を薄めてしまっているんですね。もちろんインパクトはありましたけど、作品の内容そのものは悪くないだけに、何とももったいない。
③一瞬で治療していたのに役立たずと追放された天才治癒師、闇ヒーラーとして楽しく生きる
この作品は、原作の1巻にあたる部分が、2話目になっていたんですね。じゃあ1話目は・・・というと、何とアニメオリジナルの展開になっていました。こうしたのは、作品をわかりやすくするためとのことですけど、何となくわかるような気もしないでもない。
個人的には、この1話は悪くないと思っており、作品が追放モノという重い展開を思い浮かべてしまうのをなるべくさせないようにという意味合いで、原作の1巻部分を後回しにしたのではないかと。ゆえに、この作品をコメディっぽい作りに見せたい、もっと言えば3バカ(義賊・元締め・魔石採掘者の各リーダー)を際立たせるために治療院を舞台にしたシットコム的な作りにしたいとも思えたんですね。3バカ・主人公・主人公の居候達(元家主も含む)の性格がわかりやすく描かれており、原作の1話・2話・3話でまどろっこしくやるよりよかったんじゃないかとも思いましたよ。珍しくいいふうに働いたとも言えます。
今回の件は、三者三様でしたけど、いいふうに働いたのは、最後の作品のみ。基本的には、上手くいかないと思った方がいい。そう製作者陣は肝に銘じてほしいなぁと思っております。