2016年08月18日

ヴィニシウス受難?

現在開催中のリオデジャネイロオリンピック、レスリング。先陣を切った女子3選手(伊調馨(かおり)・登坂絵莉・土性(どしょう)沙羅)が決勝で逆転の金メダルを獲得し、朝から盛り上がっておりました。男子も銀メダルを獲得しているので、お家芸は健在でもあります。


ところで、土性選手が準決勝の時にスウェーデンの選手と戦っていた際、何か人形のようなものをセコンドが投げ込んでいたのに気付いたでしょうか。このレスリングでは、異議を申し立てる時には人形を投げているのです。
これはチャレンジという制度で、最近ではバレーボールやテニスでも行われるようになったので、お馴染みになっているかと。競技により回数が違いますけれども、レスリングの場合は行使できるのが2回まで、失敗の場合のみ相手チームにポイントが1点入る形になります。


で、投げ込まれている人形が、何とオリンピックのマスコット「ヴィニシウス」!
・・・あわれ、オリンピックのマスコットなのに、異議申し立てのために思いっきり投げ込まれるのでありました(苦笑)。ニコニコしながらも身体張ってますなぁ(爆)。


実は、レスリングのチャレンジのルール上、柔らかいもの(柔軟)であれば何でもいいそうなんです。ゆえに、日本国内の大会では四角いスポンジ(発泡スチロールにカッティングシートを貼ったもの)でチャレンジを行使するのだそうです。
その他、世界大会によってはドラえもんやアングリーバードの人形が投げ込まれるなど、その作品の好きな人が見たら卒倒しそうな場面ですが、何だか真剣な協議中に微笑ましくなるのは何でだろう(ニヤニヤ)。


人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ  

Posted by alexey_calvanov at 23:00Comments(0)TrackBack(0)

2013年02月20日

レスリングで世界平和をもたらせる?

世界の180ヶ国・地域で行われているレスリング。古代オリンピックから競技として行われており、近代オリンピックでも1回目(男子。女子は2004年のアテネオリンピック)から行われている伝統ある競技でもあります。

しかし、今回の競技入れ替えの会議の際、落とされると目されていたテコンドーや近代五種ではなく、レスリングが2020年の入れ替え種目の一つとして回されることになりました。この中には、かねてから復活を希望していた野球・ソフトボールだけでなく、空手やウェイクボードといった新種目とも戦うことになり、ここで選外となれば、当分の間は復帰は難しいとされる状況に陥ります


こうなった原因は、レスリング協会の脇の甘さ、つまりはロビー活動を行わず、伝統競技だから大丈夫だろうということであぐらをかいていたこととされます。実際消滅の危機を免れたテコンドーは韓国次期大統領であるパク・ウネさんがIOC(国際オリンピック委員会)のロゲ会長との会談の際に猛アピール(ルール改正やテレビ放映に映えるような形式の変更を行ったことをアピールするなど)をしていますし、近代五種も組織委員会が必死の働きかけを行っていたとされています(なお、IOCが発言している不人気さやわかりにくさも一端にはなっているようですが、競技人口の多さから鑑みれば、急速に普及しているとされるテコンドー(推定競技人口5000万)よりかは多いしそれなりにわかりやすいと思われます)。


ところで、今回の不可解とも言える決定で、日本もお家芸ということ、オリンピックの東京招致を行っている関係上、さらに東京招致の顔とも言える吉田沙保里選手が女子レスリングで活躍していることなどから、必死に競技として残れるよう活動していくことを決めました。それだけでなく、意外な場所からも猛抗議の声が上がっています

まずはアメリカ。日本ほど強い国ではないものの、競技人口の多さからおかしいという声が挙がっています。
そしてロシアロシアは旧ソ連時代からのレスリング大国の一つ。吉田選手に抜かれるまで、世界選手権連続連覇数はカレリンさんが持っていました。また、カレリンさんは今回の一件で引責辞任した会長の代わりに代行として就任しています


さらに、最も意外とも言えるのがイラン。実はイランはオリンピックで獲得しているメダルの約半分がレスリングという古豪の一つで、今回の競技削減の危機で日本以上に怒っているともされています。そして、『敵国』と目しているアメリカとの『共闘』を図ろうとしているとさえ言われているのです。

ご存知の通り、イランは1979年のイラン革命以来、アメリカとの関係は最悪。さらに核兵器の開発を行っているのではないかと目されているため、ジョージ・W・ブッシュ元大統領時代には(サダム・フセイン元大統領時代の)イラク・北朝鮮と並んで悪の枢軸国と名指しで非難を浴びたほどでした。
仮にレスリングがオリンピックの競技で残ることになれば、もしかする、かつて中国とアメリカがピンポン(卓球)外交といわれるスポーツ交流で国交を回復させたように、イランとアメリカがレスリング外交で国交回復の道を開いていくかもしれません。ということは、今回の消滅の危機が逆に世界平和に繋がる出来事になれば、オリンピックの精神とも相まっていい影響を与えられると思いますし、レスリングが大きく普及するきっかけにもなるのではないのでしょうか

「雨降って地固まる」ということわざの通りになってくれることを祈らずにいられません。


人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ  
Posted by alexey_calvanov at 23:36Comments(0)TrackBack(0)

2012年08月09日

壮絶な競技人生の中で掴んだ金メダル

女子レスリング・フリースタイル48kg級、同じく56kg級で3連覇を果たした伊調姉妹の妹、馨(かおり)選手の陰に隠れて、最初で最後のオリンピックに挑んだ選手がいました。それは小原日登美選手


小原選手は、妹の清水真喜子さんと共にレスリングを始め、妹は48kg級で、姉は51kg級でチャンピオンになりました。

女子レスリングは2004年のアテネオリンピックから正式種目になったものの、姉の所属していた51kg級は公式の階級として行われないことになりました。そのため、姉は妹のいる階級に進むか、他の階級に上るかの選択を迫られたわけです。

共に優勝を目指した姉は、妹との争いを快く思わず、55kg級にランクを上げてオリンピックを目指しました。ところが、そこに控えているのは、女カレリンとも言われたこのクラスのガリバー、吉田沙保里選手2002年の全日本選手権決勝戦。その試合の結果は、25秒フォール負け。あっという間の勝負だったそうです。

この試合をきっかけに、小原選手は大きく暗転することになります。吉田選手との一戦が大きなトラウマになり、眠れない夜が続くことに。一時はうつ病に陥り、自殺まで思想になったほどに追い込まれていました。父親の介抱で何とか立ち直ったのですが、この間の成績は、51kg級ではほぼ無敵状態だったものの、55kg級では吉田選手の壁が越えられず、アテネ・北京両方の出場を逃すという結果に終わっています。

2008年に一度現役を引退。妹のサポートに徹していましたが、「自分のために48kg級を断念した姉を裏切りたくない」と頑張った妹の成績は振るわず、妹は結婚を機に引退をすることになりました。その際、妹は姉に一時は妹のために断念した48kg級での現役復帰を促したと言います。

現役復帰後、過酷な減量に耐え、結婚を経て、小原選手はロンドンオリンピックの出場権を獲得。予選・準決勝では試合巧者ぶりを見せ、順当に勝ち上がってきました。
決勝ではアゼルバイジャンのマリヤ・スタドニク選手に先制されたものの、今までの経験と落ち着いた対応で第2・第3ピリオドを奪取。苦労した末で掴んだ涙の金メダルになりました。


この試合を最後に競技生活を終えるとのことです。正直もったいないなと思う部分もありますが、逆にこれまでの波乱万丈の競技生活を見てしまうと、ゆっくり休んで後進育成に励んでほしいなとも思いますこの苦労と挫折と栄冠までの道のりは、きっと後進の血肉になってくれるはずです。


お疲れ様でした。そして、金メダルおめでとうございます。今後の生活に幸あれ。


人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ  
Posted by alexey_calvanov at 23:11Comments(0)TrackBack(0)

2012年08月08日

レスリングの日本のユニフォーム(笑)

先日から男女のレスリング(グレコローマン・フリースタイル)が始まり、日本のメダルラッシュを期待している人も多かろうと思います。
その日本が着ているユニフォーム、明るい真っ青(または真っ赤)なユニフォームが他の国のそれに比べても結構映えるんですけど、それ以上に目立つのが、虎(笑)。アレですか、「虎だ、虎になれ!」とかいうセリフでおなじみのタイガーマスクに出てくいる悪役レスラーを育てる秘密組織虎の穴出身でもアピールしたいんですか(苦笑)。しかもあの色は男子にはキツイ色だなぁ・・・(汗)。


何でこんなふうにしたんかなぁと色々思ったんですけど、調べてみたら意外な理由が沸いてきました


まず、みんなが気になる(?)なぜ虎のワンポイントがあるのか?
別にタイガーマスクを意識したとかましてや虎の穴出身とかいう意味ではないことだけは言っておきます(爆)。
あれは、どうも相手を威圧するためのものなのだそうな。言われて妙だなと思ったんですが、そんなことだったんだと言えばそんなもんで(笑)。
ちなみに、あの虎のワンポイント、立体視ができるようにも加工しようという動きもあったとか。余計なことせんでよろしい(ニヤニヤ)。

で、虎のワンポイントだけが目立つユニフォームですけど、フィット感も増しているのだそうで、要は掴まれたりすることを防ぎたいという意図もあるのかもしれないですね。でも、そうなることでぴっちりしすぎて身体のラインが浮かんでしまうということも。女子選手にとっては恥ずかしい部分もあるのやもしれません。また、これも調べて意外だったんですが、盗撮があるのだそうな。その盗撮を防ぐ効果(赤外線カメラを使っても透けない素材を使用している)もユニフォームには仕込まれているのだそうで。
確かに、外国人選手の中にはスタイルのいい人もいますわね。そういう人に限って、いやらしんだよね(ニヤニヤ)。


是非とも虎の威を借りてでもメダル量産・・・なんて上手いこと行かんわな(ギャハ)。


人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ  
Posted by alexey_calvanov at 23:13Comments(2)TrackBack(0)