プラチナバンドとは、携帯電話の中でも最も電波が届きやすいといわれる周波数帯700~900MHzあたりの帯域を指すもので、既にドコモやauは取得済みの帯域とされています。今回この帯域(注:今回与えられたのは900MHz帯)は、先述の会社も出ていたものの、ソフトバンクとイーモバイルの一騎打ちになると言われていました。
その結果、今回のプラチナバンドの取得はソフトバンクということになりました。
ソフトバンクはこれまで高出力周波数(1.5GHz~2.0GHz)がメインだったため繋がりにくいと言われていたものの、今回の取得によって、一気に繋がりやすさが解決するとも言われています。しかしながら、今回の取得には条件が付帯されており、空き周波数帯を整備するために、これまで使っていたタクシー無線の周波数を移行させるための費用の負担を求められました。もちろん、この周波数帯を利用するための設備投資(基地局設置など)は自己負担になります。
今回の件で、ソフトバンクは先述のように周波数的なハンデはほとんどなくなったといってもいいものの、基地局の整備が終わらない限り、相変わらずその周波数的ハンデがまとわりつくものと考えています。しかしながら、iPhoneの急速な普及以降、必死になって電波網の充実を図ってきていることから、極めて早い時期にプラチナバンドへの設備を完了させるのではないかと思っています。
というのも、プラチナバンドの割り当ては今回で終わりではなく、残っている旧アナログテレビの周波数帯である700MHzが残っている状況で、この周波数帯にはドコモもauも、そして今回取得を逃したイーモバイルも参戦してくることになるからです。この割り当ては3社になると言われているので、今回この周波数帯をもらえば、より繋がりやすくなるとも言われています。もっとも、それだけではなく、基地局の設備増強と安全・信頼性が高くなければならないのは必須ですが。
いずれにせよ、メイン3キャリアの争いが熾烈になるのは間違いないでしょう。しかし、このことで消費者は振り回されたくないものです。

