2020年09月22日

FC岐阜観戦記2020 アウェイ編 その9 大逆転から始まるReincarnation

FC岐阜、今日は富山県総合運動公園陸上競技場でカターレ富山を迎え撃つ格好になりました。この試合も、先日行われたAC長野パルセイロ戦と同じく「プライド オブ 北アルプス」の一戦になります。
その長野戦では惨敗を喫し、翌々日になる昨日、ゼムノビッチ・ズドラブコ監督が休養し、仲田建二ヘッドコーチが事実上の監督代行となるなど、中2日の間にガラッと変わる事態になりました。チームの中でも動揺が起こっておかしくない中、一つになって戦っていけるのかが大きな課題になることでしょう。
相手の富山とは、実に5年ぶりの対決。あの頃とは大きく変わっているでしょうから、過去のデータはあまり通用しないのかなと思いますが、守備のいい記憶を持っているので、そこを打破できないと厳しいでしょうね。


さて試合を振り返っていきましょう。
最初、岐阜の入りは悪くなかったと思いましたが、お互いに相手の守備を破れない状況は、先日の長野戦と同じ甲斐健太郎選手が累積4枚で出られなかったことを感じさせない守りができていたと思いました。そして徐々に攻撃のリズムもできていたのです。
そんないい雰囲気で来ていたのに、前半29分、富山のコーナーキックが上手くペナルティエリアに入ったと思ったら、駆け抜けてきた武颯選手のヘディングによる襲撃で失点。守備陣も含め、皆マークしてなかったのが不思議。こんな失点のパターンは、岐阜が最も意気消沈してしまう・・・ああこれは負け確定だと、これまで逆転勝利を収めていなかったことを知っているサポーターの面々は思ったことでしょう。


しかし、後半突入の際に石川大地選手から交代した町田ブライト選手が、反撃ののろしになるとは、誰もがわからなかったことでしょう。
前半得点後、イケドンだった富山から主導権を再び奪い返し、徐々に攻撃の形を作っていったものの、なかなか同点に追い付けず、もどかしいと思っていた中の後半15(60)分、ゴール前の混戦から抜け出したボールを藤谷匠選手が富樫佑太選手に回す。それを富樫選手はクロスで左側に。そこに待っていた町田選手が合わせたものの、こぼれてしまった球に必死に食らい付き、もう一度今度はマイナスのクロスでゴール正面に。そこで待っていた中島賢星選手がヘディングで合わせてゴールマウス左隅に叩き込んで同点に。岐阜の苦労・努力・執念が見事結実した、皆で作り上げた1点となりました。富山も空中戦も含めて、あれだけ揺さぶられてしまったら、対処するのも難しいだろうなぁ・・・。
同点になったことでお互いギアが上がり、中でも富山は選手を交代し、前線をフレッシュにしてからは猛攻となり、岐阜は防戦一方となってしまっていました。しかし、何とかカウンターを・・・という思いが、遂に現実となります

後半33(78)分、自陣にあったボールをイヨハ・理・ヘンリー選手がロングパス(いわゆる縦ポン)で相手陣内にいた川西翔太選手に供給。ここでもらった川西選手は、個人技で一気に相手守備陣を突破。ペナルティエリアに持ち込んだ早々に値千金の逆転弾!見事なまでにゴールマウス右側に吸い込まれ、遂に遂に岐阜が逆転したのです。川西選手をはじめ、皆の弾けた笑顔が、これまでの逆転できない呪縛の重苦しさを感じさせたものとなりました。
その後は再び富山の猛攻に遭ったものの、全員で振り切り、1-2で今シーズン初めての逆転勝利となりました!


監督代行に変わって、甲斐健太郎選手がいない中で起こした逆転勝利は、チームに間違いなく勢いを与えます。そしてやればできる、最後まであきらめない気持ちを持つことの重要性を私達にも教えてくれました。負ける思ってすまなんだ。


そして、この試合で『Reincarnation(リインカーネーション)』となってくれたことでしょう。『Reincarnation』というのは、英語で再び肉体を与えることから転じて輪廻転生を表す言葉で、再生とも生まれ変わりとも意味する言葉でもあります。正しくこの試合で岐阜はチームとしての再生を果たせたと言えることになってほしいです。逆転勝ちができるようになれば、先制されても気持ちの面で余裕ができる。慌てなくなって冷静に状況を判断して攻めることもできるはず。この先も厳しい相手だからこそ、逆転ができるようになるということは、J2復帰に向けてもう一度手綱を絞められたのではないかと思います。


厳しい中2日の試合を戦い抜き、勝ったことで勢いも付いた岐阜は、いい雰囲気で前半戦を終了できました(実際はブラウブリッツ秋田戦を残しているので、前半戦終了ではないのだが)。9/27から、いよいよ後半戦が始まります。
後半戦初戦は、アスルクラロ沼津です。9月初旬に戦った相手に同じ月で当たるという極めて異例なスケジューリングで挑むことになりますが、約1ヶ月の間に選手や戦術面で大きく変わったようには思えないので、アウェイの時の試合運びを反省して、ホームで待つ皆を喜ばせる試合運びをお願いしたいものです。


残り18試合、自動昇格までの勝ち点差は10。


REINCARNATION
♪REINCARNATION / 奥井雅美



人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ  

Posted by alexey_calvanov at 23:14Comments(0)