その人達が乗る電車が、行商専用列車と言われるもので、原則行商人(会員証のようなものを持っている人)しか乗ることができません。かつては日本のそこかしこで見られたそうですが、時代の流れで次第に廃止になり、今残っているのは、近鉄が運行している鮮魚列車のみとなりました。
近鉄の運航している鮮魚列車は、上りが宇治山田、下りが大阪上本町・大阪上本町~松坂まで運行している行商専用列車で、鮮魚を取り扱うという特殊性(鮮魚の発する臭いで魚臭いという苦情に配慮するため)から、組合員だけしか乗れない列車になっていました。日曜・祝日を除いて運行され、早朝と夕方各1本(上りが早朝、下りが夕方)のみとなっています。
しかし、その鮮魚列車も、漁業組合の会員数の減少・モータリゼーション・道路網の発展に伴い、次第に利用者数が減り、車両の老朽化に伴って維持が難しくなったこともあり、3/14のダイヤ改正をきっかけに廃止が決まったそうです。
乗ることはできなくとも、一度見てみたいと思う列車ではあります。ただ、早朝や夕方という条件がネックで、ダイヤにも掲載されていないため、なかなかチャンスが無いんですよねぇ・・・。ただ、今回の件で、是非行かないとと思いましたよ。行商専用列車としては最後の列車になるものですから・・・。
行商専用列車としての運行は、3/13で終了となりますが、鮮魚列車としての運行そのものは無くならないようです。今後は鮮魚を扱う車両を1両接続し、そこに乗って頂くという形になるそうです。もうしばらくは鮮魚運行の火は消えなさそうです。

