FC岐阜、昨日(3/11)はフクダ電子アリーナ(以下フクアリ)でジェフユナイテッド市原・千葉との対戦になりました。
ここまで2連敗。かろうじて失点数は3に抑えているだけ傷は浅いのかなと思ってはいますが、この試合で負ければ3連敗とかなり厳しくなるだけに、何とか勝って勝ち点を稼ぎたいところではあります。
そんな昨日の試合、ジェフは前節の水戸ホーリーホック戦でペットボトルを投げつけた行為が反紳士的だったため、退席(監督・コーチの退場にあたる)処分を食らったファン・エスナイデル監督が出場停止処分中。ギジェルモヘッドコーチの指揮の下行われました。
将棋で例えると、王将のいないゲームになったと思いました。去年もラリベイ選手など計3選手が出場停止中だった、同じように例えれば飛車角が落ちている状態での試合だっただけに、何か岐阜にはフラグが立ちやすいのかなとも感じましたね。
そして、この日は旗のそばに喪章の付いた中で行われた試合。そう、昨日は東日本大震災が起こって7年。試合開始前には、地震の起こった時間に先駆け、黙とうが行われました。
ただ、震災の記憶が徐々に薄れていってるかなとも。応援している人の中でも、なぜ急に静まって黙とうが行われるのかわからなかった面々がおり、会話の中で「何でだ?」「3.11(東日本大震災の通称)だ」とようやく思い出す人も。残念ではあるけど、これも現実なのか・・・。
さて、フクアリに来たら、まず行っておかねばいけない場所がある。そう、喜作。
喜作といったらソーセージ盛り。ソーセージ盛りといったらタッパー・・・と「マジカルバナナ」ばりの連想ゲームが出来上がる(笑)くらい、『喜作=タッパー』が必須なのだ。
そして、去年の教訓。タッパーにはあらかじめラップを敷いておくこと。そうすれば、ケチャップドバドバでもタッパーを汚さず、ラップだけを捨てればOKになるので、手間いらずです。フクアリに行く方は、ラップを敷いたタッパーをお忘れなく。
もう一つ、せんねんの木から「ジェフィ焼き」。
ジェフのマスコットとして有名ですね。一部チームでは、マスコットの大判焼きをファン向けに売っているのは、大分トリニータでご存じの方も多いかなと。
ちなみに、この商品はホーム側、アウェイグッズ着用では入れないエリアでの販売になります。
・・・え、味?ごめーん、あげるためのものだったから、食べてないや(ニヤニヤ)。
試合は、最終的には激しい打ち合いになりましたけど、総じて見ればジェフサイドの流れを強引に岐阜が止めたというふうだったかなと思います。
岐阜は入りはよかったけど、気になったのは山岸祐也選手。
もう少し攻め込んでほしかったなぁ。お坊ちゃんなプレーになるのではなく、ラフプレーさえしなければいいので、前に向こう見ずで攻めてほしい。このチームに恋して入ったのなら、いい意味で向こう見ずになってほしい。後ろは見ず、前を。そうすれば、周りのプレーも見えてくるはず。前に向かってぶつかっていくアグレッシブなプレーが。
さて、ジェフの攻撃を何とか耐えに耐えたものの、先制されてしまい、嫌なムードが流れていきます。ところが、ジェフのウリであるハイラインにほころびが見え始めてきました。そのミスを突いたのが、田中パウロ淳一選手。
前半34分、この日初スタメンだった福村貴幸選手からのロングパスが古橋享梧選手にダイレクトに運ばれ、さらにゴールラインに入ってから、一緒に駆け上がってきたパウロ選手にクロスのようなパスをそのまま左足でズドン!去年の最後の試合になったモンテディオ山形戦の時のような、ダイレクトタッチのシュートで追い付きました。ただ、勢いは今回の方がすごかったようです。力の入れ加減を間違えると、ふかす(明後日の方向に飛んでいく)シュートでしたね・・・。
後半に入り、ジェフの攻撃に力が入り始め、少々焦りが見え始めていた中、58(後半13)分、パウロ選手の華麗なドリブルで前線に持ち込まれたボールを崩れたジェフの守備陣の穴に打ち込み、その穴に長沼洋一選手がキャッチ。低い弾道のクロスを永島悠史選手が冷静にキャッチしシュートを放つ(というより、球に合わせる)も、前にいたディフェンダーに阻まれてしまう。それでも体勢を立て直して放ったシュートが、ディフェンダーとキーパーの股を抜けるミラクルショットになり、逆転!これまで無得点だった岐阜が、この試合で2点。恐ろしい試合になってきた(苦笑)。
ただ、ここで終わらないのがジェフとの一戦。今度は去年の夏の試合には出場停止中だった清武功暉選手のダイビングヘッドが炸裂し、また同点に。終盤の失点だっただけに、勝てないのではという雰囲気も漂い始めていました。
しかし、フクアリには滅法相性のいい選手が、この後出てきた。そう、去年ハットトリックを決めた風間宏矢選手が満を持して登場したのです。風間選手いわく、今年は調子が悪く、練習試合などで感覚を取り戻していたとのこと。大木武監督も(今期メンバーに入れない中でも)毎日シュート練習をしていていたそうなので、去年の相性のことも思っていたでしょうし、懸命な姿に賭けたのかもしれません。
その賭けが当たったのです。その相性のよさをフクアリにいた面々は思い知らされたでしょう。
アディショナルタイム目前の90(後半45)分、宮本航汰選手からのパスを受け取った風間選手がジェフの守備陣をなぎ倒すかのようにかわし、感覚で放ったミドルシュートは、そのままゴールマウスの右上に吸い込まれていきました。誰もがフクアリの奇跡が再び起こったと感じさせた、値千金の大逆転シュート!いやはや、風間宏矢は千両役者だわと感じさせた、豪快なシュートでした。
この1点を守り切り、岐阜は今シーズン初勝利、単純に勝利だけ見れば、去年の9月16日のレノファ山口戦以来となりました。
まだパスミスや決定打が入らないというところは垣間見えたものの、まずは勝てばいい。そして、この大逆転は、勢いを付けるいい勝ち方でもあったなと。これが引き分けだったり負けだったら目も当てられない事態になりかねなかっただけに、本当に勝ってよかった。
勝ってうれしいけど、まだまだやれるはず。もっと素晴らしいプレーを見せてくれるはず。そんな思いを次もアウェイになる京都サンガF.C.戦で見せてほしいです。調子の上がっていない京都なら、少なくとも互角、上手くいけば連勝も狙えます。
あと収穫だったのは、ライアン・デ・フリース選手が登場しましたけど、いい動きしていましたね。シュート狙ってもいいかなと思ったんですけど、チャンスが中々巡ってきませんでしたね。次の試合真ん中でもいいかなと思っています。
この試合のヒーローは風間選手で間違いないでしょう。試合終了後やって来ましたよ。
・・・よし、今年はユニフォームで来たな(ニヤニヤ)。