全国地域サッカーチャンピオンシップ(以下、地域CL)が開催中です。
全国9か所にある地域リーグの猛者と全国社会人サッカー選手権大会の上位(ベスト4以上かつ各地域最上位リーグで優勝していないJFL入会を希望するチーム)に入った3チームによる計12チームで行われるこの大会、元々厳しい枠の中で戦ってきただけでなく、過酷な日程(予選リーグは休み無し。決勝リーグは中1日)もあって、『最も残酷で劇的なサッカー大会』とも言われています。
そんな地域CLの予選が先日開催され、過酷な予選を4チーム抜けてきました。
ABCのグループに分かれて行われた予選、Aグループは栃木シティFC(関東)・FC刈谷(東海)・FC延岡AGATA(全社枠(九州))・BTOPサンクくりやま(北海道)が戦い、刈谷が1位で通過しました。
Bグループは、アルティスタ浅間(北信越)・沖縄SV(九州)・ヴェロスクロノス都農(全社枠
(九州))・コバルトーレ女川(東北)が戦い、沖縄が1位通過しました。
Cグループは、アルテリーヴォ和歌山(関西)・福山シティFC(中国)・ ブリオベッカ浦安(全社枠(関東))・FC徳島(四国)が戦い、浦安が1位で通過しました。
いわゆるワイルドカードになる最終枠は、ABCグループの2位の中でも最高勝率になったところに決められ、結果Aグループで2位だった栃木Cになりました。
ということで、沖縄・浦安・栃木C・刈谷の4チームとなりましたが、大きな特徴を持っています。沖縄以外は、過去にJFLに所属していた経歴があるのです。
最もJFLから遠ざかっているのは浦安と栃木Cで、浦安は2016年に、栃木Cは栃木ウーヴァ時代の2010年にそれぞれJFLに昇格したものの、共に2017年に降格しています。刈谷は2021年、12年ぶりにJFLに復帰したものの、その年に入れ替え戦の相手だったクリアソン新宿に負け、降格しています。
一方で沖縄は、2019年から毎年のように地域CLに参戦しているものの、あと一歩のところでJFL昇格を落としており、今年の予選突破はJFL昇格への最大のチャンスになりました。
というのも、今年に関しては、入れ替え戦の可能性はほぼ無いという点が最大の理由。『ほぼ』と書いたのは、Jリーグ参入の条件が揃った奈良クラブとFC大阪のうち、FC大阪が観客動員数のみクリアできていないため。残り3237人だったかと思うのですが、必死のテコ入れで観客動員数をクリアしようとしているので、恐らくクリアできるとにらんでいます。そうなると、2チームがJリーグ入りになるため、下位2チームの地域リーグの降格と入れ替え戦の枠が無くなり、全チーム残留となるわけです。最大16チームで運営されているJFLは2枠足りないため、今回優勝・準優勝するチームが自動昇格となるのです。来年以降はJFLと地域リーグとの入れ替え戦だけでなく、JリーグとJFLとの入れ替え戦も行われる可能性があるため、今回のような自動昇格2枠は滅多に出ないことでしょう。ゆえに、沖縄もさることながら、どのチームにとっても最大のチャンスなのです。
苛酷な戦いの末にあるJFL昇格を掴むチームは、どこか。決勝ラウンドは11/23・11/25・11/27に埼玉県熊谷市にある熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われます。