サッカー・Jリーグの規定で、3年赤字になるとクラブライセンスがはく奪されてしまうため、戦々恐々としているクラブが多い中、このクラブだけは大丈夫だろうと思っていたあのクラブ、実はかなり窮地に陥っていたのねということを知りました。そのクラブは名古屋グランパス・・・って地元じゃねーか(ギャハ)!
前々から、赤字なので人件費を抑えますみたいなことを言ってはいました。でも、ちょっとした改善ですぐに黒字に戻せるような状態だと思っていたんですね。だって、近所には累積債務で首が回らなくなりそうになったFC岐阜の惨状を見てしまっているからね(汗)。
岐阜に関しては、昇格1年目の年末に ニュースで一気に15人解雇の報道がスッパ抜かれて以降、Jトラストの支援が決まるまでは、たいがい赤字関連か累積債務が貯まり過ぎていよいよチームが無くなるかもしれないから支援してくれよ的な話題しか上らなかったですからねぇ・・・。
話を戻しますが、これ以上赤字が増えると債務超過(資本金を食い潰す状態)に陥って3年連続の赤字を計上しかねない事態になるかもとのことに至ったため、それまでは資金面(いわゆるスポンサーとして)の援助をしていたトヨタ自動車が、グランパスの運営会社を子会社化することを発表しました。先述の岐阜の一件があったがゆえに、グランパスがここまで追い詰められていたとは知らなかったわけですよ。トヨタが支援するということは相当ですよ。
ここまでトヨタが首を突っ込んだということは、資金の面では十分にはなったものの、経営面では度重なるカイゼンを要求されることになるでしょうね。
選手の獲得面でもカネを出すところは出すものの、選手個々の査定はかなり厳しくなるものと思います。値段並の活躍のできなかった選手は容赦なく解雇されることでしょう。既にノバコビッチ選手や田中マルクス闘莉王選手など一線を戦った選手が成績不振を理由に解雇するのではないかという噂が流れています。今回のトヨタ体制も彼らに少なからず影響を与えることになるでしょう。
そして今日、さらにグランパスの迷走ぶりを印象付ける話題が流れ込んできました。
今年からゼネラルマネージャー(GM)補佐を務めている小倉隆史さんがGM補佐のまま監督を務めるということになりました。既に西野朗監督が2年間の成績不振を理由に辞任することが決まった矢先でこの話題。監督のなり手がいなかったのではないかという見方もできますし、先述のトヨタが『カイゼン』の一つで人件費を抑えて、かつ赤字を脱したいという理由で、サッカー経験者でOBの人物を監督に据えることにしたのでしょう。
小倉新監督は、どうもヨーロッパサッカーにご執心とのことなので、個人技よりも集団行動体制をメインに据えたサッカーをしてくるのではないかと推測されます。ただ、指導経験は全くないとのことなので、これが仇にならないか心配ではあります。
グランパスは残り4チーム(グランパス以外では、清水エスパルス・横浜Fマリノス・鹿島アントラーズのみ)となったJ1降格経験のないオリジナル10の生き残りです。来シーズンの清水のJ1残留がほぼ絶望的なため、3チームになる可能性が高くなっています。
来年J2降格という悲惨な結末に至らないように、現状の戦力を見極め、何が足らないかをあぶり出し、自身の『理想』とグランパスが行うべき『現実』に上手くすり寄せられるかがポイントとなるでしょう。合致すれば優勝争いも望めるでしょうし、かい離してしまえばJ2行きが待っています。
J2にいる岐阜と対戦したくない、もしかしたら清水と同じカテゴリーで汗をかく事態は避けたいと思うのであれば、危機的意識を持って挑んでほしいものです。