今政局を迎えていると思われる日本の政治。あちこちで色々な話題が巻き起こっていて、選挙になったらどうなるのか予断を許さない状況になっています。
恐らく、今回の選挙では既存政党は大ダメージを受けて、新党や地域政党が勃興するのではないかとも言われています。特にクローズアップされているのが橋下徹大阪市市長率いる大阪維新の会。今選挙を行えば200とも300とも言われる議席を獲得できるのではないかとも言われています。
そんな中、勢いに乗れないところもあるわけで。
その一つ、河村たかし名古屋市市長率いる減税日本は、自分のところの議員が足を引っ張っているために上手いこと波に乗れないでいます。
そして、石原東京都都知事が模索している新党構想もそう。今日になって急に「白紙に戻す」とのたまい出したのです。
石原都知事は、国民新党の亀井静香代表(当時)とたちあがれ日本の平沼赳夫(たけお)代表と会談し、自身が長になって率いる新党を作ろうと模索していました。彼らの持つ議席に加え、民主党・自民党などの既存議員を引きこんで、今ある国会の中で第三極を生み出そうとしていました。
その新党構想にマスメディアが「20人前後で立ち上げるのではないか(注:立ち上げを検討し始めた際の国民新党とたちあがれ日本の議席数は衆参合わせて13人(衆6・参7))」などのような報道が先行したのを嫌った石原都知事が、けむに巻くためなのか「仕切り直し。1人でも新党をやる」と言い出しました。改めて亀井静香議員と平沼代表にすり合わせを図っていくというふうになりそうです。
しかしながら、石原都知事が不快感を示してやり直すとまで言わしめた理由は、そんなことではないんじゃないかと思っています。
まずは既存政党にいる息子の立ち位置。
ご存知の通り、自民党の幹事長は息子の石原伸晃議員。自民党の中で幹事長という要職を務めるだけに、親父の行っている行為に対してもかなり神経をとがらせているのではないかと思います。対応を間違えれば、自身も自民党を追われる可能性があるのは否めません。そのために、息子が親父にくぎを刺した可能性がありますし、上司や長老議員が逆に親父や息子に一過言述べた可能性もあります。それで身動きが取れなくなった、もしくは目論見が大きく外れたとも考えられます。
もう一つは国民新党の動き。
ご存知の通り、亀井静香議員率いる国民新党は、消費税増税法案を巡る動きで、最終的には連立離脱か否かで党内で意見対立が起こり、遂には亀井静香議員を事実上『追放』する『クーデター的(亀井サイドの見方)』な党内分裂が起こりました。
この件が石原新党構想に大きな影を落としたのではないかと思っています。ただでさえ集まるのかわからないところに、既存政党のゴダゴダが新党へ影を落としてしまえば、集まるものも集まらなくなる。また国民新党の議員も頭数に入れていたのに・・・となれば、1人でもやっていくと言いたくなるのもある意味納得です。
現在、大阪維新の会や減税日本といった地域政党に加えみんなの党などの既存政党も虎視眈々と党勢拡大を窺いながら第三極を狙っています。そんな新党乱立とも第三極狙い乱立の中、長老議員の集まりでは改革はおろか後退(ある種間違った保守的な思想)をさせてしまうのではないかと危惧されてしまうのでしょう。ゆえに、第三極どころか泡沫政党になってしまうのを恐れたんでしょうね。
ま、いずれにしても個人的に、石原都知事の傍若無人な振る舞いに対し頭に来ているので、ざまあみろとしか思いませんが。頓挫上等ですよ。