2021年10月29日

2チーム目が決まるかがポイントの2021年のJFL

前回はJ2の昇格・残留争い、前々回はJ1の残留争いを書いてきましたが、普通ならJ3・・・といきたいところですけど、今回はアマチュアリーグのJFLの状況を見ていきましょう。ええ、J3に関しては、来週以降、第25節以降に話しますから(ニヤニヤ)。


今年のJFLは、新型コロナウイルスの影響で17チームに増えての開催になりました(ここ5年は16チームでの開催)。その中でJ参入枠は上位4位(Jリーグ百年構想に加入しているクラブより上の成績)の中から2つが条件になっているのは変わっていないものの、地域リーグ降格枠に加え入れ替え枠が復活2006年以来の入れ替え戦が行われるようになる運びとなりました(この時の入れ替え戦は、地域リーグ所属だったFC岐阜とJFL所属のホンダロックSCとの争いになった)。ただし、自動降格に関しては、展開次第では行われない可能性もあります。


では、見ていきましょう。最初はJ参入争いです。この参入チームが1つか2つかで来年以降のJ3の争いに混沌さが増すだけでなく、『地獄の窯』(JFLへの降格)が開く可能性も早まるからです。なおJリーグチームは、2021年現在57あります。
以下、左から、順位・チーム名・勝ち点・得失点差・残り試合になります。JFLもJ3同様奇数でのリーグになっています(この中のHFCはHonda FC、大分はヴェルスパ大分、仙台はソニー仙台FC。◎はJ3ライセンス取得チーム、〇は百年構想取得チーム、それ以外は企業チームないしはJ参入の見通しが立ってないチームになります)。


1位 HFC(52) +32 ⑥
2位 いわき(52) +22 ⑦ ◎
3位 大 分(44) +14 ⑦ ○
4位 仙 台(42) +16 ⑥
=== J 参 入 ラ イ ン ===
5位 枚 方(42) +4 ⑥
6位 青 森(38) +3 ⑦ ◎
7位 鈴 鹿(38) ±0 ⑦ ◎


一応7位までで区切ってますけど、さらにこの下にいるヴィアティン三重(8位・勝ち点36)、F.C.大阪(9位・勝ち点35)、松江シティFC(10位・勝ち点35)にもワンチャン残っているんです。ただ、7位まででもまぁまぁ厳しいですからねぇ・・・。だからこそ、この下位3チームもJ参入争いに絡んでくると、相当なカオスになるんだなと。


さて、現状の順位で見れば、いわきFCが確実なのは変わらず本当はHonda FCより上に立って優勝も狙いたいところなんでしょうけど、ここに来てHonda FCが本気を出してきましたなぁ。アマチュア主体になったとはいえ、地力はあるチームなので、来年以降も門番になってしまうのだろうなぁ・・・。
そう考えると、仙台にも注意が必要ですね。2011年の優勝チームなので、実力はやはり高い。

ここまで見て、気になるのが2つ目のJ参入が果たせるかどうかその資格があるのは、この表の中では、ラインメール青森と鈴鹿ポイントゲッターズ。そこに先述の三重・F.C.大阪が絡むかどうかになります。ただ、この2チーム目がかなり厳しい道のりになりそうで、4位までに入らなければならないことはさることながら、仙台とV大分との争いにも勝たないといけないからです。
仙台は企業チームなのでわかります。なぜV大分にも勝たないといけないのかというと、これまた先述した百年構想チームよりも上に立たないといけないという条件が絡んでいるからです。ということは、現状なら3位までに、V大分と仙台が落ちれば3位ないし4位に入ることが絶対条件になります。J3ライセンス同士が3位4位の争いになれば、上位に付いた方が参入となるので、結果的には3位が目標となるでしょう。
なお、V大分は百年構想は取得できたものの、J3ライセンスは諸条件がクリアできなかったため、取得できなかったようです。実力があるチームなだけに惜しいですよね・・・。


実は、今年のJ参入は観客動員数を考慮しなくてもいい状況になっているので、観客動員数が少ないチームでもチャンスではあります。青森は既にJチームが存在している、鈴鹿・三重はJ参入の戦いの最中、つまり1県に複数のチームが存在するので、観客が割れる傾向にあります。ここで地力を付ければ、手堅い観客動員ができると思うので、観客動員の制限は正直加えるべきだと思いますが、新型コロナウイルスの影響で観客動員に制限を掛けられている今は仕方ないと思います。
ただ、これが適用されるのは、今年いっぱいなんじゃないかなと推測しています。来年コロナ禍の状況が打破されれば、観客制限は緩和・撤廃され、観客動員数の条件は完全ではないとはいえ復活することになるでしょう。そうなると、常に2000人以上入っていないチームは厳しいだろうなぁ(それこそ、最終盤にその条件で涙を飲んだ2019年の東京武蔵野ユナイテッドFCのように。コロナ禍の時であれば、間違いなくJ参入になっていたと思われる)。


あ、1回で書き終えようと思ってたJFLの参入・降格争いがまとめられそうになくなった(ギャハ)。ということで、一回ここで終わって、次回に降格争いを書いていきます。


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Posted by alexey_calvanov at 22:10Comments(0)

2019年12月01日

アマチュアリーグは落ちることが地獄送りという意味を改めて知る

サッカー、アマチュアリーグの最高峰JFL(日本フットボールリーグ)は、今日最終節を迎え、この試合で残留と降格が決まるという直接対決がYouTubeのJFLオフィシャルチャンネルを通じて配信されました。
その試合は、流経大ドラゴンズ龍ケ崎×松江シティFC15位の松江は負けなければ残留、逆に流経大は勝たなければ残留できないという過酷な試合になりました。
試合は、意外にも静かな展開に。特に勝たなければいけない流経大の動きが攻めに転じていなかったのは、本当に意外でした。それだけ松江の守備陣が固めにいっていたということでしょうか。流経大も松江の攻撃を防いでいたので、ほぼ互角だったのでしょうかね。
動きが見られたのは、後半に入ってから。後半4(49)分にペナルティエリアでのファウルを誘った松江が、ペナルティキックを決めて入れた虎の子の1点を守り切って勝利。その虎の子の1点のシーン、肝心なところで配信が切れてるんだよね(苦笑)。切れることがありますじゃねーよ!<コイツが切れた。
その後一進一退の攻防が繰り広げられて、流経大には惜しいシュートがあったんだけどね、運を持っていなかったんでしょう。松江は逆に少ないチャンスを確実にものにした、生き残るんだという執念を持っていてこその勝利でしょう。一方で、流経大は地獄の関東リーグに送り込まれることになり、関東リーグがますますカオスになってしまうことに。同時に関東リーグ所属のチームは東京武蔵野シティFCのみとなってしまい、来年J3参入となった場合、関東リーグ所属のチームが無くなる可能性もあります。


これに伴い、2020年からのJFLで戦うチームが決定しました。以下の通りになります。今年の順位順で掲載し、一番下の2チームは、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ優勝・準優勝の順。カッコ書きは所属リーグ。その横は、◎はJ3ライセンス取得、○はJリーグ百年構想取得、△は同構想申請チームになります。


  • Honda FC(東海)

  • ソニー仙台FC(東北)

  • 東京武蔵野シティFC(関東) ◎

  • テゲジャバーロ宮崎(九州) ○

  • ホンダロックSC(九州)

  • ヴェルスパ大分(九州)

  • FC大阪(関西) △

  • MIOびわこ滋賀(関西) △

  • ヴィアティン三重(東海) △

  • FCマルヤス岡崎(東海)

  • 鈴鹿アンリミテッドFC(東海) △

  • ラインメール青森(東北) ◎

  • 奈良クラブ(関西) ◎

  • 松江シティFC(中国)

  • いわきFC(東北)

  • 高知ユナイテッドSC(四国)



このうち、新スタジアムの構想が上がってきたFC大阪は、財務面がクリアできれば、来年Jリーグ百年構想が認められるのではないかなと思います。テゲバジャーロ宮崎も来年にはスタジアムが完成する予定なので、J3ライセンスが認められるのは間違いないでしょう。MIOびわこ滋賀・ヴィアティン三重・鈴鹿アンリミテッドFCは少し微妙です。特にスタジアムで大丈夫なのかなと。
しかし、少なくとも4チームがJ3に行けるだけの土壌が整い、少なくとももう1チーム加わってくる可能性があります。来年は、今年以上に白熱した参入争いになるのでしょうけど、全てはHonda FCと互角に戦えるかに掛かっているでしょう。
そして、新規参入したいわきFCと高知ユナイテッドSCが、どれだけ他のチームを振り回せるのか、楽しみになってきました。いわきはHonda FCらの強豪にどう立ち向かうのか、高知はJリーグ空白県を埋められるか、そのあたりに注目ですね。


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Posted by alexey_calvanov at 23:14Comments(0)

2019年11月25日

アマチュアリーグも最終コーナーを曲がったところにまで

Jリーグも終盤戦ですが、アマチュアリーグも終盤戦に。まずは地域リーグからJFLに上がるための決戦である全国地域サッカーチャンピオンズリーグから。
福井ユナイテッドFC・FCいわき・おこしやす京都AC・高知ユナイテッドSCで迎えることになった決勝ラウンドは、福島県にあるJヴィレッジスタジアムで、11/21~11/24まで行われました
中1日で行われた過酷な試合は、2試合目でいわきが早々とJFL昇格を決め、残る1枠は、京都ACと高知との直接対決で決まることになりました。最終日に行われた直接対決は高知が3-1で下し、JFL昇格を獲得。この結果により、四国地方は全てJFLを経験したことになります。そして、早くて数年後には四国最後のJリーグチームになりそうです(今後も参入するだろうが、既に徳島・愛媛・香川にはJリーグチームがあるため)。

いわきは、やはり強かった。フィジカル面で強化されているとは言っていたものの、その面を存分に発揮していたのかなと思います。失点は引き分けに終わった福井戦のみ。ただ、昇格が決まった後の試合なので、評価の面ではデメリットとして見ることは難しいでしょう。やはり天皇杯でJリーグのチームを破ってきただけのことはある来年最強アマチュア軍団であるHonda FCとの戦いが楽しみです。日程が合えば、是非とも見に行きたい。
そして高知は、念願のJFLあと一歩でJリーグ入りが見えてくるところまで来ましたが、ここからが正念場。Jリーグに向かうのは、今大会より容易かもしれない。しかし、全国の猛者が集い戦うリーグ。Jリーグに入会したいライバルをいかに蹴落とすか、そして門番とどう立ち向かうのか。いわきとは違い、まだまだ素地が足りないと思うので、少なくとも1年は修業と思って、地道に強化を図ってほしい1年生き残れれば、その先の戦い方もやりやすくなるでしょう。


一方、JFLでも結果が見えてきました。
Jリーグ入会と優勝戦線は既に決まりました。優勝はHonda FC、Jリーグ入会はFC今治となりました。東京武蔵野シティFCは観客動員数で未達となり、今年のJリーグ参入はなりませんでした。

一方で残留争いは大詰め。


15位 松 江 (22)
--- 降 格 圏 ---
16位 流経大 (21)


松江シティFCと流経大ドラゴンズ龍ケ崎との得失点差はわずか1点。しかも最終節は、この2チームの直接対決という何ともドラマチックな展開に。これを偶然生み出したとしたら、日程くんは何とも残酷な・・・。
しかし、アマチュアリーグは中継されることもないし、インターネットで結果もなかなか出てこない・・・とお嘆きのあなた。何とYouTube(JFLオフィシャルチャンネル)で公式配信されるそうな。わかってらっしゃる。
ちなみに、流経大が負けると、唯一の学生主体のチームが消滅。あまつさえ、地獄の関東リーグがさらにカオスになるという異常事態になってしまうそうです。流経大のホームなので、松江は苦しい戦いになるでしょうけど、Jリーグを目指すための試練と思って戦ってほしいです。


しかし、ここまで関東リーグがカオスになると、関東リーグを南北(群馬・栃木・茨城・埼玉と東京・千葉・神奈川・山梨の南北)に分けるべきなんじゃないのかね・・・。少しでもカオス味を減らして、少しでも昇格のルートを広げてあげないと厳しすぎやしないか・・・。


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Posted by alexey_calvanov at 23:55Comments(0)

2018年11月25日

まさかのぶっちぎり!?

千葉県市原市のゼットエーオリプリスタジアムで行われていた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018は、今日最終日を迎え、2日目(11/23)にJFL昇格を決めていた鈴鹿アンリミテッドFCと今日の試合でその鈴鹿に勝った松江シティFCがJFLに昇格することになりました。


個人的な前評価では、鈴鹿に関しては今年もダメだろうと思っていましたが、予選から決勝戦の間によく立て直したなと。
鈴鹿は初日に予選では引き分けになったJ.FC MIYAZAKIで勝てたのが大きかったんでしょうね。ここで波に乗って、次の試合では地元リーグのライバルであるFC刈谷にも勝てたのではと思います。2日目までの成績なら、本当にぶっちぎりで昇格を掴んだのです。

しかし、上には上がいた天皇杯でV・ファーレン長崎に敗れた以外、リーグ戦とカップ戦(全国社会人サッカー選手権と全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)では負け無しだったチームに最終日に鈴鹿は負けた。その負かしたチームが松江だったのです。
実際のプレーを見たわけではないので、詳細はわかりません。ただ、ぶっちぎりでここまで来たというのは、プレッシャーの中でもやれるという点で、大きな自信になったことでしょう。来年は全国の猛者と戦うので、今年のように上手くはいかないでしょうけど、今年得た経験が、きっと来年生きてくるものと思っています。


ちなみに、今回決勝に上がってきた4チーム中3チームがJリーグの無い県からの出場今回昇格を果たした鈴鹿は、一昨年ヴィアティン三重というチームがJFLに上がってはいるものの、Jリーグチームは存在していないし、三重自身まだJ3ライセンスが取得できていません鈴鹿もライセンス問題と運営問題で悩まされることになるのでしょうけど、あとは地域の広がりだけ。そして白熱した三重とのダービーマッチを行う中で、J3ライセンスを掴めるようになって来ればと思います。
そして松江は、JリーグはおろかJFLも無かった県島根県では史上初のJFLチームになります。J3ライセンスも競技場の改修が進めば問題ないレベルなので、現在のNPO法人が株式会社化するなどの細かい条件がクリアできれば、すぐにでもJ3に参入できるかもしれません。ただ、先程も書いたように、全国の猛者は甘くないです。すぐに落ちる可能性だってあります。とにかく戦力を整えて、全国の猛者に対抗できるようになってほしいです。


最後に、鈴鹿・松江のJFL昇格本当におめでとうございます。来年是非とも大暴れしてほしいです。


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Posted by alexey_calvanov at 22:57Comments(0)

2018年11月11日

全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018の決勝進出チームが決定!

11/9~11/11まで行われた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ。函館・岐阜・松江の各地で激戦が繰り広げられました。
そして、今日行われた2試合で決勝進出が決まりました。


函館ではFC刈谷(全社(東海))が、岐阜では鈴鹿アンリミテッドFC(東海)が、松江では松江シティFC(中国)が、それぞれ決勝進出を決め、各会場2位の中から最高勝率(勝ち点の一番多いチーム)から選ばれるワイルドカードは、岐阜会場2位だったJ.FC MIYAZAKIになりました。


で、どこがJFL(日本フットボールリーグ)に昇格できるか?難しいねぇ・・・。どこも地域の雄ですから。
ただ、キーになるものはある。

一つは無双。実に地域リーグから無敗で駆け上がってきた松江が昇格枠の一つをゲットできるでしょう。今大会でも無敗。会場が地元だからでは片付けられない強さですよ。今一番勢いもあるチーム。一気に島根県初のJリーグチームになってほしいです。ライセンス問題はあるでしょうけど。

もう一つは速攻と正確性今大会から1日おきにインターバルが置かれたとはいえ、過酷なのは間違いない。となると、早く仕留めること、正確にボールを回すことが求められるのではないかと。そうなると、個人的心情も入ってますけど(苦笑)、MIYAZAKIを推したい岐阜で見せた正確で早いパス回しは結構厄介。そこにシュートの正確性が向上したら、とても手が付けられないでしょう。このスタイルをJリーグまで貫いたら、きっと怖いチームになるよ。あとは、たった1人で応援してるコアサポの方の努力と苦闘が報われてほしい。さすがに決勝会場では何人か来るんだろうけど。
残念ながら、鈴鹿と刈谷はそこが足りない。これらを発揮できれば、上がれるでしょう。


決勝は11/21・11/23・11/25に千葉県市原市にあるゼットエーオリプリスタジアムで開催されます。今年は3連休だから、過酷かもしれないけど、通しでやってあげたらいいのに・・・。


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Posted by alexey_calvanov at 20:18Comments(0)