2018年08月12日

すげえ試合を見たと思うだろう

今日の甲子園を見に行った人は、恐らく伝説になるであろう第2試合を見られて、幸せなんだろうなぁと。


今日の第2試合は双方初戦を勝ち上がってきた石川県代表の星稜高校と愛媛県代表の済美(さいび)高校。かたやプロ選手を多く輩出してきた強豪、かたやミラクルを多く起こしたダークホース。面白い試合になるだろうなというのは想像できました。

しかし、この試合は想像以上のことになりました。
8回裏には、星稜が6点差(7-1)を持っていたにもかかわらず、高校野球では珍しい継投策が裏目に出たのか、一気に逆転(7-9)。このまま決まるのかと思ったら、星稜も強豪の意地を見せ、9回表に同点(9-9)に追い付きます
延長戦に突入してからは、9回から投げていた星稜の6番手投手が粘投を見せ、延長12回裏のピンチも強気のピッチングで逃げ切りました。あれは下手こいたら押し出しでサヨナラになりかねんかった。
そして、タイブレークに突入した13回表、星稜は大技小技を組み合わせ、2点を積み重ね(11-9)、一気に勝負は決したかに思えました。
ところが13回裏、送りバントが成功したばかりか打者の好走塁で無死満塁に。その後1番打者がインロー気味の難しい球をすくい上げ、ポールにぶつけるミラクルショットを見せ、史上2人目の逆転サヨナラ満塁本塁打となり、済美が勝利を収めました(11-13)。まるで勝利の女神と甲子園の魔物が一緒に出てきた感じの試合ですわ。


こんなバカ試合とも好試合とも取れる不思議な試合は、そうそう見られるもんじゃない。間違いなく、今年一番の好ゲームになるだろうし、今後あの時の試合は・・・と語られるふうになるでしょう。
一方で、高校野球で継投策は難しいんだなぁと実感。
この試合、済美の投手は最後まで投げ切ったのですが、投手は1人しかいないらしい。次の試合大丈夫かなと不安になると同時に、タイブレークが進んで16回までになったらどうしていたんだろうなぁと(実は、タイブレーク導入に伴い、延長無制限になり、延長15回まで投げた投手は16回以降投げられない規約ができた)。
星稜は継投策で過酷な試合を乗り切ろうと思ったんでしょうけど、リーグ戦ではなくトーナメントで、しかも個々の選手差が大きい(と思われる)高校野球では難しいんでしょうね。


色々な意味で課題の見えた試合になりました。過酷な暑さの中で戦う球児達に最大限の祝福を。


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Posted by alexey_calvanov at 22:51Comments(0)