「ポケモンGO」で特需に沸いているのではないかと言われていた任天堂。しかし、今日行われた決算の発表では、その特需ムードを否定し、「影響は限定的」だとする見通しを立てました(ちなみに、350億円の黒字だったそうな)。
どうしてそんな見方をしているのかと思った方も多いでしょう。私はその通りだなと聞いていて納得していたクチなので、ゲーム業界関係者やゲーマーの方々およびゲーム業界に詳しい方々は同じように思っていたのだと思います。
どうしてそうなったのか?
まず、「ポケモンGO」を制作したのは、任天堂ではなくナイアンティックというアメリカの会社だった点。この時点で、任天堂はナイアンティックに開発の権利を与えただけなので、ロイヤリティ契約で稼げるといった契約になっていない限り、もらえる利益というのは多額ではないことがわかるわけです。
そしてもう一つ注目しないといけないのが、ポケットモンスターシリーズは現在任天堂の手を離れている点。今回の「ポケモンGO」も開発に携わっているのはポケモンという会社。このポケモンという会社は、「ポケットモンスター」に関わっていた任天堂・ゲームフリーク・クリーチャーズのライセンシー関連がそれぞれ独立してできた、ライセンシー関係が膨大になり追い付かなくなったことで誕生したところです。ポケモン関係の利益は全てここに流れるため、任天堂は出資額の32%の株式での儲けしかないわけで、それ以上の額はもらえないわけです。つまりは株の価値が上がっただけとも言えます。
そう考えると、任天堂は割を食ってるんじゃないかとも感じましたが、それ以外でも稼げるコンテンツがあることを考えると、末恐ろしい会社ですわ。