コンビニは主にロードサイド(大きな道のそば)、ビジネス街の中、住宅街の入口に多く、いわゆる住宅街のど真ん中には建てられることはありません。というのも、住宅街(主に戸建て住宅)にあたる「第1種低層住居専用地域」には原則として建てられないと法律で定めれられているからです(商店を立てる場合は、小規模の住宅兼店舗でなければならない)。落ち着いた住環境を保持するためというわけです。
ところが、この規制に風穴を開けるべきという議論が起こり、政府も条件付きで認めるべきだというふうに判断。近く閣議決定する規制改革実施計画に盛り込むことになりそうです。
こうなった理由は、ここ数年で問題になった「買い物難民」の問題。
都会に住んでいるとコンビニがあり過ぎて実感が沸かないかもしれませんけれども、地方に行くとコンビニがないばかりか近くの店に行くのに車で行くなりしないとダメというふうになってしまうこともしばしばです。もちろん、近くに商店があったのでしょう。しかしながら、店主の高齢化や死去により店を閉めざるを得なくなり、いつの間にか店が無くなるというパターンですね。また、郊外のニュータウンで見られる現象として、地域の核となっていたスーパーが採算が取れなくなったことで閉店を余儀なくされ、付近住民の買い物ができなくなるというパターンもあります。
住宅街にコンビニができることで、小回りの利く運営ができるのが最大のメリットでしょう。小回りが利くので、広い地域で商店が不在になったニュータウンで有効となるでしょう(複数に店舗が置けるため)。地方では、近くにあることで車を持たない高齢者が利用できるようになるでしょう。
ただ、住宅街にコンビニを置くことは、地域の安静を乱すことにもなりかねないですし、住宅街の中にコンビニができるということに抵抗感を持つ人も少なくないでしょう。特に夜なんか明るいですからねぇ。24時間こうこうと照らされていたら迷惑だと思う人もいることでしょう。
もしやるとすれば、営業時間の制限が是非となってくることでしょう。とはいうものの、営業時間を制限することは、店の儲けに関わるケースもあるため、どこまで首を縦に振ってくれるのかがポイントになるでしょうね。あとは、コンビニの店員に見守りサービスとかができるようになるとか、集会所ないしは介護支援施設とのセット出店とかのようなやり方もアリなのではないのでしょうか。
待ったなしの状況なので、早いこといいふうに進んでもらいたいものです。