2018年05月12日

東北を見る旅④ 故郷は通り抜けるだけ

SHV39_170552929富岡駅からバスに乗って5分経つか経たないかで、帰宅困難区域に突入します。恐らく唯一通り抜けられるのは、国道6号だけでしょう。
人は立ち入ることはできないのですけど、車だけは入ることができます。それでも途中停車は緊急時を除き厳禁、窓を開けることも許されません
なお、写真は国道6号線沿いのゲームセンター跡。恐らくこの惨状は津波によるものではないかと。



SHV39_170848352見てもらうとわかるが、家は結構残っている耐震住宅としての役割は果たしているのだ。法律が改正された昭和末期以降の建物ないしは平成入ってからの建物なのでしょう。
ゆえに津波の恐ろしさをまざまざと感じさせる東北に行ったら必ず感じられる光景の一つだろう。
もう一つは、交差点の至るところで閉鎖されている。信号のあるところ無いところ関わらず、直進以外の進行を許していないのだ。
なお写真には残していないものの、閉鎖された店も見ている(しまむら2店舗、すき家1店舗、ファミリーマート1店舗など)。特に私が座っていた側にあったしまむらは、まだ当時のままに残されたと思われる商品がはっきりと見えるほど、そのままになっていた。



SHV39_171156479大熊町に入って現れた線量計の測定値。
原発のある町であるがゆえに、まだこの数値。2.209マイクロシーベルトと富岡駅に比べて30倍くらいもある。こんなところは数時間いられるかどうか・・・。
それなのに、途中車がエンコしたのか、普段着で降りている人の姿を見ています。本当に大丈夫なのか・・・。



SHV39_171432373その先に見えてきた電線。その先に煙突がいくつか見えていたので、恐らくこの先に福島第一原発があるのだろうと推測。バスは、そこからできる限り早く離れたいと思わせるほどスピードを上げてると思われるように走る。



SHV39_172000786そろそろ浪江駅というあたり。常磐線が見える。
運行再開は2020年。まだ数年先ではあるものの、もう来年になるかならないかで走ることだけはできるんじゃないかと思わせるほど、きれいなコンディションだった。



私は東北出身者ではないですが、故郷に帰れない人達の気持ちは痛いほどわかります。だからこそ、敢えて私もここを通り過ぎる時、これが私の『故郷』の現状なんだと思いながら、その様子を見ていました


本当に1日でも早く、帰宅困難区域の解消を願うばかりです。


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Posted by alexey_calvanov at 23:29Comments(0)