2014年11月11日

会社は赤字、だのに支援は無限大

こんな運営ができるところってどーこだ?
その答えが、今季ラモス監督を迎えたFC岐阜だったと。


FC岐阜の財務状況が11/17付の中日新聞朝刊で明らかになり、それによれば、数千万円規模の赤字になるとのことらしい。しかもこの赤字額は今季の増資分の一部を収入に充てることで圧縮した結果のものなのだそうな(ちなみに、左記の件は検討段階なので、状況は未定)。


どうしてこうなった・・・と私を含め思ったはず。その理由は意外に単純。
その前に、収入面はどうなったか見てみましょう。収入は観客動員数が1.6倍になったこともあって営業収入は7.5億円(昨年度は5.76億円)と約1.3倍アップ。特に広告料収入(ユニフォームなど)で1億円、応援グッズなどで2000万アップしたのが大きな要因になったようです。もちろん、昨年より6万人多く入った観客動員数による収入が2倍近いアップ(1.4億円)になったのも大きいでしょう。
それに対し、支出面はどうなのかというと、こちらは5割増の9億円(昨年度6.1億円)となったそうで。特に重かったのは人件費。まぁ予想は付いたんですわ。川口・三都主両選手をはじめとする大型補強にラモス監督の招へいでかなりカネは使ったんだろうというのは素人目でもわかったので。


そんな中で、岐阜サイドは中国のクラブチームから京都パープルサンガにレンタル移籍中の大黒将志選手獲得に乗り出しているとか。年俸がいくらかわからない(中国に行く前は6500万という情報は調べたら出てきた)けれども、結構な金額になるはず。そんなカネどこから出してもらいますのん?ああ、Jトラスト様ですか、そうですか。
しかも、狙っている大黒選手はフォワードでしょう。既にフォワードはナザリト・難波両選手で抑えが効いているはずなのに、ここに大黒選手を入れても何の意味もないはず若手の見本ならばもっと他にいるはず。まさかどちらかを切るか『売り飛ばす』という考えなのか・・・。

個人的には、素人目ですが、木谷・美尾両選手が引退したことに伴い、事実上守備で動けるのはヘニキ選手のみのはず。しかもヘニキ選手は守備だけでなく攻撃にも使えるくらいピッチ内を縦横無尽に動けるだけの運動量もあるできることなら彼はボランチに専念させた方がいいのではとも。だからこそ、使える中堅どころを狙うべきなのではと。プロ野球で言うなら、戦力外になってトライアウトを受けるような選手が狙い目というふうでしょう。


やっとファンやサポーターが増え始め、市民からの認知も上がってきた、企業もスポンサーにならんと前向きになってきたところでこの仕打ち。本当にFC岐阜の母体になっている岐阜フットボールクラブは赤字体質から抜け出すことを常に慮(おもんぱか)らなければならない時期に差し掛かっていますよ。この体質が3年続いたら、J1どころかJリーグにもいられなくなるんですから。


ちなみに、この報道は中日新聞しか載っていない模様。全国紙で掲載されることはないとはいえ、地元の岐阜新聞ではこの話題が出てこないというのはどうもおかしい。少々引っ掛かるところがありますね。飛ばしなのか、逆に隠蔽しているのか・・・。


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Posted by alexey_calvanov at 23:38Comments(0)TrackBack(0)

2014年02月21日

廃棄処分にするくらいなら・・・

ケータイというのは、以前は耐久商品だったんですけど、ある時(私の推測では、機能が向上したりモデルチェンジが急速化した頃)を境に生鮮食品的な扱いになってしまったなと思っています。つまり、新商品が出た時に、現行商品の鮮度が落ち始め、周回遅れが酷くなり始めた頃から値引き率が酷くなる、平たく言えば見切りが始まるわけです。
その犠牲者とも言える機種が、富士通から発売しているARROWSシリーズ。現在私も使っている機種です。そのARROWシリーズを販売している富士通が、赤字という理由で売れ残った端末を廃棄処分にしていることが明らかになりました。


富士通の機種と言えば、ARROWS以外にもらくらくホンシリーズのようにシニア向けの機種を展開している他、防水機種や指紋認証機能などケータイ業界の中では先駆者でもありやり手でもあった会社でした。人によっては、シャープの機種と同様、持つことに憧れを持っていた・・・なんて人もいたでしょう。
ところが、ARROWSシリーズを展開し始めた頃から、その流れが急変します丁度その頃はスマートフォンに切り替わり始めた頃でもあるのですけど、そこで富士通が致命的な問題をしでかしてしまったのです。それが熱問題

最近やっと国民生活センターがスマートフォンの異常発熱に対して注意を促していましたけれども、富士通の機種は熱の排出の悪さ(異常に熱くなる)やそれに伴う動作の不安定で一気に信頼を失っていきました。もちろん、それがない時のポテンシャルの高さは折り紙つきです。しかし、それ以上に先述の件が頻発するため、ユーザーからは「次は別のにする」という声がしばしば上がるようになったのです。かく言う私も富士通の機種のよさに憧れARROWS Z ISW11Fを買った人間ですが、この機種は最も地雷の多かった機種で、熱がこもりやすく動作が不安定になりがち、異様に電池を食うという三重苦に襲われてしまったのです(あげく、Androidのバージョンを4.0にできたものの、そのアップデート後はさらにひどくなるという有様に。なお、現在改善されてはいる)。
そのユーザー不振が買い控えを招き、さらに少ないパイになった状態でも買った人達があまりのひどさに買い控えて・・・という負の連鎖で、2013年夏モデル以降は安定しているとも言われていたものの、売れ行き不振が続く結果になり、赤字に至ったというわけです。もちろん、富士通は生き残りを掛け、工場を集約させ、生産の効率化を図っており、その結果黒字に持って行けるだろうと強気の発言をしています。ただ、このユーザー不振が続く限り、それも焼け石に水でしょう。ゆえに、今回の廃棄処分に至ったのではないかと考えています。


ただね、廃棄処分にするということは、純粋に捨ててるということなんですよね。そちらの方がコスト面では安いのかもしれないですけど、資源リサイクルを訴えているメーカーが廃棄処分をする方針を固めたのはいかがなものかと思うんですよ。
少々コストが掛かっても、資源リサイクルに回した方が、その後新機種を製作する際にコストを抑えられるのではないかと思うんですね。上手くいけば、レアアースの買い取り値次第ではコスト面をペイできた可能性があったかもしれないのに、それを行わなかったのはメーカーの怠慢とも思えてならないわけです。


富士通としては、ユーザー一人一人に操作性の向上と安定感のアップ、そして機種のブラッシュアップを図ってきたことを積極的に訴えるしかないと思います。そのためには体験イベントを精力的に打っていくしかないでしょうね。


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Posted by alexey_calvanov at 23:56Comments(0)TrackBack(0)

2012年04月27日

ドル箱かパンドラの箱か?

今期、1981年に連結業績で決算を公表してから、暴力的に言えば、ファミコンを販売(注:ファミコンの販売は1983年)し始めてから初の赤字(▲432億円。▲はマイナスの意味)に陥った任天堂。昨今のスマートフォンの隆盛である意味家庭用ゲーム機(特に据え置き機)は危機的状況に陥る中、起死回生になるのかというのが、今回のこの発表。
創業以来初の大転換になるダウンロード販売を開始することになったということです。


ダウンロード販売というのは、プリペイドカードないしはクレジットカードで支払いを行うことで、対象のソフトを購入できるというもの。最大の利点はパッケージ販売と違い、プログラム部分以外のコストが全くかからないという点。そのために通常の価格よりかなり安くなります(とはいえ、その差額はまちまちなので、何とも言えない(苦笑))。ただ、取扱説明書がないことから、同じようにダウンロードとなるために、扱いにくいという欠点もあります。


さて、ダウンロード販売に舵を切ることになった任天堂。その販売方式がまた変わっていて、いかにも任天堂らしい方式に。

一般的な方式(SCEやアップルなど)はメーカーから消費者への直売方式になっていて、いわゆる仲介問屋や二次問屋を通さない方式を採っています。これが飲食関係であれば、食肉類など生産地から農協や市場などを介さずにスーパー・小売店(もっとダイレクトな方式だと移動販売車)で販売される産地直送方式がありますけれども、その方式と同じものと言ってもいいでしょう。

ところが、任天堂の販売方式はこれまでと同じ方式デジタルだろうがアナログだろうが、二次問屋(この場合は小売販売店)を経由して消費者へ販売される方式になっています。
この方式のメリットは小売店サイドで自由な価格設定ができる、インターネットのない環境でも購入が可能、在庫を持たなくていい、かつ在庫ロス(チャンスロス)の可能性を限りなくゼロにできるというものが主にありますが、逆にインターネットが無い環境ではこの小売店でしかダウンロードができない(つまり、そこにしか頼れない)ため、直売より色を付けられる可能性も否定できないわけです。これは過去の販売方式を見ていれば火を見るより明らかなことでしょう。
これに関しては、任天堂が希望小売価格を設定して、それより高値での販売をさせないという『制裁措置』を採ってもらうしかないのですけれども、「小売価格は小売店様が決定し、任天堂は関与しない(原文ママ)」と謳(うた)っている限り、これは厳しいのかもしれません小売店の自浄能力が富に求められることになるでしょう。


ちなみに、今回のダウンロード販売、記録するのは付属または別で買ってきたメモリーカードで対応するのですが、ダウンロード時に識別番号を振ってあるのか、ダウンロード先の本体以外では起動不可となっています。そのため、同じ家族や友人などの3DSでは遊べないので、貸し借りは不可にもなるわけです。そういうケースの場合は従来通りパッケージソフトで購入することになりますので、家族でソフトを共有させている人は十分にご注意下さい。
そして、店頭でダウンロードソフトを購入する場合、16ケタの引き換え番号を入力して、ニンテンドーeショップでダウンロードという流れになっています。本体を一緒に持って行くという必要性が出てくるものの、先述の通り、インターネット環境が無い人でも対応ができるようになります
さらに、今年末に発売予定のWii Uもこの方式で進めていくということですが、この場合インターネットのない環境の人はどうするのかが気になります。
あと心強かったのが、「追加コンテンツ販売を意識するあまり、パッケージとして未完成と受け止められるような商品を提案するつもりはない」、「構造的に射幸心を煽り、高額課金を誘発するガチャ課金型のビジネスは、今後とも行うつもりはまったくない」(共に発言の一部を抜粋)という点。ソーシャルゲームでかなり問題になっているのと、あくまで任天堂のメインビジネスは子供とその親にあるという基本を忘れてほしくなかったので、ぜひともこの初心は貫いてほしいと思います。


今回の販売方式は8月発売予定の「Newスーパーマリオブラザーズ2」から。一刻も早く手に入れたい人は、物は試しでこの方式を利用して見てもいいでしょう。


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Posted by alexey_calvanov at 23:53Comments(0)TrackBack(0)