そのナナちゃん人形は今年で設置から40年という節目になります。人間で言えば不惑の年ですね。名鉄百貨店ならびに名駅地区の移り変わりを見てきた『生き証人』で、名古屋では抜群に有名なタレントの宮地佑紀生さんもナナちゃん人形の前で店を出し、そこで弾き語りをしていたという経緯もあります。また歌手のMay'nが大好きと公言しているのが、このナナちゃん人形。いつも名古屋に帰ってくると抱きついているとのことらしい。
そのナナちゃん人形、長い間スイス製と言われ続けていましたが、実は日本で製作されたものということが明らかになりました。
ナナちゃん人形の『母体』となる型は確かにスイス製(その後どうなったのかは不明)なのですが、この型を取ったのが長野県にある木材メーカー。農閑期の目玉産業にしようとマネキン人形の製作を始めていたのですが、その第1号がこのナナちゃん人形だったらしい。ところが、フル稼働しても製造に間に合わない事態になり、1ヶ月半も費やすことに。それでいてその後の注文がやってくることは無かったそうだ。その原因はオイルショック。このオイルショックの発生で、大きなマネキンを作ることが控えられたのではないかとそのメーカーの関係者が証言しています。
ちなみに、ナナちゃん人形が日本製であることが判明して以来、中日新聞が不定期かつ大規模にナナちゃん人形の特集を組んでいます。
漁船と同じプラスチックを使っているので、かなり丈夫とのことで、よほどの事態がない限り、これからもずっと名古屋の顔として立ち続けることでしょう。メイド・イン・ジャパンの誇りと共に。

