前にも書いたかと思いますが、東京パラリンピックは、パラリンピック史上初の2度目の開催になります。オリンピックとセットで開催されることが決まったのは、1988年のソウルパラリンピックからになります(オリンピックと同一組織委員会の下で開催になったのは2004年のアテネオパラリンピックから)。それ以前では、第1回になったローマパラリンピックおよび第2回の東京のみで、そこからソウルまでは別の会場で開催されていたのです。そのため、オリンピックよりも開催期間が短いというのもありますけど、一つの都市が複数回担うことが無かったのです。
史上初の2度目のパラリンピックになった東京での開会式は、その複数回開催したことを伝えるのかなと思ったら全く無く、パラリンピックの理念を語翼の翼の少女が主人公の劇によって伝える演出になっていましたね。すごくシンプルなんですけど、すごくインパクトとメッセージ性の強いものになってました。最初なんで飛行機を舞台にしたのかなと思ってたんですけど、世界からという部分が伝えやすかったからなんでしょうね。ただ、派手なデコトラ登場にはワロタが。
選手入場もパラリンピックという空港から着陸してきたというふうで、こちらもシンプルながらもなかなか凝ってたなと。
総じて、『障害者のスポーツの祭典』という部分を様々な障害者の方々に演出してもらうことで強調しただけでなく、無限の可能性を引き出すことができる点も見せてくれたのだと思います。
橋本聖子東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長も述べていましたが、2度目のパラリンピックで何を残せるか、その一つは見せることができたのではないかと思います。あとは、コロナ禍の中でも感動と勇気と躍動と『(コロナ禍の苦しい状況下でも)できる』というところを見せられるかどうかだと思います。

