6/7~6/9は、阪神甲子園球場で阪神タイガース×埼玉西武ライオンズの交流戦が行われるのですけど、6/9の第3戦は、「ファン参加型鉄道対決!」と銘打って、来場者全員にオリジナル駅員キャップがプレゼントされるそうです。
ところで、鉄道会社が野球チームを運営しているのは、今や阪神と西武だけなんですね。その事実に驚愕してしまいましたよ。
プロ野球が始まった頃は、セリーグでは国鉄(現在のJR)、パリーグでは西鉄・近鉄・南海・阪急が野球チームを所有していました。新聞会社で構成される新聞閥(読売新聞の読売ジャイアンツ、中日新聞の中日ドラゴンズ、毎日新聞の毎日大映オリオンズ)と鉄道会社で構成されている鉄道閥の戦いという見方もできるでしょうね。
しかし、1965年に国鉄は産経新聞に経営権を譲渡(その産経新聞もヤクルトに譲渡し、現在の東京ヤクルトスワローズになる)し、1972年に西鉄が太平洋クラブに経営権を譲渡(その太平洋クラブも短期間でクラウンガスライターに譲渡)し、1988年に南海がダイエー、阪急がオリエント・リース(現在のオリックス)に経営権を譲渡(そのダイエーもソフトバンクに譲渡し、現在の福岡ソフトバンクホークスとなる)し、そして球団再編に揺れた2004年に近鉄がオリックスと合併して消滅します。鉄道会社で新規参入したのは、先程紹介したクラウンガスライターから経営権を譲渡してもらった西武(1978年)だけだったんですね。もっとも当初は、西武の事実上の親会社だった国土計画(後のコクド)の主導だったんですけどね(苦笑)。
長々と日本プロ野球の変遷を語りたかったわけではなく(ギャハ)、今回は昭和時代につきものだったヤジの話です(ニヤニヤ)。森脇健児さんだったら、それだけで数時間語りそうな話ですわ(ギャハ)。
鉄道会社のヤジだと、「○○電車ではよ帰れ!」が最も有名でしょうね。特にパリーグの試合ではよく飛び交っていたらしいです。もちろん、阪神の試合でも飛び交うヤジとして知られており、関西の試合だとヤジ合戦で聞いたなんて人もいらっしゃるのでは。
一方で新聞の見出しも、「○○電車ノンストップ!」と書いて連勝中の鉄道会社の球団を持ち上げ、「○○電車は各駅停車」と書いて鉄道会社の球団をなじります。
変わったところだと、近鉄ファンが飛ばす「○○電車はボロ列車、近鉄電車は2階建て」と2階建ての近鉄電車を自慢するヤジが有名でしょうか。
しかし、今だとこの手のヤジは、コンプラ的にアウトになる可能性があるわけですよ。ヤジじゃないですけど、ロッテに在籍していた島田誠さんの応援の中に、「自宅に飛ばせ」というのもありますけど、あれもコンプラ的に厳しいのかな。そう思うと、がんじがらめの現代の状況に残念としか思えなくなる部分もあるなぁと。今回紹介したヤジレベルなら、ウィットに富んでいて、面白いじゃないかと。人を傷つけるようなこともほぼ無いし、いいヤジという表現も変ですけど、そう思います。
今回の対戦で、「○○電車ではよ帰れ!」が飛ぶかわかりませんけど、昭和の雰囲気を味わえるきっかけになればいいのかなと思って止みません。もちろんいい方向で。