2012年12月18日

激動の2012年の政治は韓国で締められる

実は、2012年は政治の世界ではかなり大きく動く年とも言われていました。
1月の台湾総統選挙を皮切りに、国家元首ないしは事実上の国家運営者の変わる選挙を挙げていっても、ロシア大統領選挙・フランス大統領選挙・ギリシャ議会選挙・エジプト大統領選挙・ベネズエラ大統領選挙・アメリカ大統領選挙、そして先日行われた日本の総選挙もこの激動の2012年の政治の中に加えられました

しかし、まだ政治の世界の2012年はまだ終わっていません。この激動ともいえる年の締めに行われるのが韓国の大統領選挙
韓国では5年に1度大統領選挙が行われますが、再選は禁止されているため、基本的にはドラスティックに政治が変わることがあります。特に民政移管が始まった1988年以降、保守勢力と革新勢力の政権交代劇が起こっています。かく言う前回の大統領選挙では保守系のイ・ミョンバク大統領が革新系の候補を破り当選しています。


韓国大統領選の立候補者は6人(当初は7人だったが、1人は公示直後に辞退している)ですが、実質パク・クネ候補とムン・ジェイン候補の一騎打ちと言われています。このうちパク候補は保守系、ムン候補は革新系と言われています。


韓国で最大の争点は格差問題およびそれに繋がってくる財閥問題。
立候補時にはイ・ミョンバク大統領は格差解消を訴えて当選しましたが、実際は財閥に利益が集中し、国民に回ってこない、その国民の中でも回ってくるものとそうでない者との差がこれまで以上に広がって、格差がますます広がったと言われています。また日本以上に非正規雇用の人数も多いと言われたいます(ともすればハイレベルすぎる就職活動も大きな要因)
そして財閥問題
この問題は過去何度も言われていたのですが、現在でも三星(サムスン)・LG・現代(ヒュンダイ)などといった財閥が韓国経済の7割とも8割とも言われる割合を占めています。確かに左記に挙げた財閥が国際経済で無双的な活躍を見せているため、韓国経済の成長は上向きとも言えるのですが、先述の通り、国民の末節にまで行き渡っていない現状を加味すれば、日本の戦前によく言われた四大財閥による寡占状態とよく似ているとも言えます。また財閥が中小企業のテリトリーを侵し始めたために中小企業が価格競争に付いていけず廃業するという事態にもなっています。
この事態にパク候補は規制緩和でさらなる自由化を計りながら雇用の拡大を訴え、ムン候補は行き過ぎた財閥への規制を訴えています
その他急遽浮上してきた北朝鮮対策もあり、ますます当選者が読めない状況になっています。さらに韓国のビル・ゲイツとも呼ばれているアン・チョルスさんが出馬辞退を表明し、ムン候補に付いたことで、更なる混迷を与えたとも言われています


韓国大統領選挙は明日投票が行われます。日本と時差のない国のため、当日の夜には情勢が判明するとは言われていますが、混線模様になっていることから当日中に決まらないのではないかとも言われています。

日本への風当たりは、国民感情もあってか、どちらが当選してもまだまだ厳しいものになると言われていますが、双方の候補とも日本との対話をしていきたいという状況ではあるようです。


個人的には、財閥解体に至れば、韓国も少しはよくなっていくのではないかと思うのですが、あまりにも財閥の力が強いために、当分それは難しいとも考えています。そのため少しでも骨抜きにできる候補が当選して、国の利益が国民の末節にまで行き渡るよう動いてほしいものです。


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Posted by alexey_calvanov at 23:59Comments(0)TrackBack(0)