2012年08月21日

また一人、日本人ジャーナリストが戦場で散った

8/20、シリア騒乱の取材をしていたジャパンプレス所属のジャーナリストである山本美香さんがシリア北部の都市アレッポで政府軍系民兵(シャビーハ)の戦闘に巻き込まれて死亡しました。
山本さんは、取材中に20~30mの距離から襲撃され、ドラム缶に隠れていたものの、腕がえぐれるほどの銃弾を浴び、首に当たったのが致命傷になって現地で亡くなりました。父親が娘の状況を聞いていたシーンをテレビのニュースで見ていましたが、何ともいたたまれない気持ちになりましたし、さぞ辛いことでしょう。


山本さんは、戦場(イラク・アフガニスタンなどの激戦地も含め)を方々飛び回っていた人で、特に日本テレビ系列の番組にしばしば出演していましたジャパンプレスの上司でもある佐藤和孝さんと共に出演していて、一人でまたは佐藤さんと一緒にリポートをしていたのが非常に印象的でしたね。
佐藤さんと山本さんのレポートは、夜のニュースを見ている時にはいつもしっかりと見ておりました。取材VTRの中でも2人が緊迫した中でレポートをしているものもあり、爆撃が近くで起こった際にも動じなかった彼女の姿にすごく肝が座っているなと思ったほどです。


山本さんは戦場における女性や子供の取材に熱心だったと言います。少しでも彼らの現状を伝えられれば、彼らの待遇も改善されるのでは、あるいは戦闘が止んでくれるのではと考えていたそうです。この女性らしい視点はジャーナリズムにとって非常に貴重だったに違いありません。


志半ばで戦場に散ってしまった彼女は、無念の思いで逝ったのでしょうか、それとも戦場で死ぬのは本望と思って逝ったのでしょうか。それは既に死人に口無しとなった今、聞くことはできなくなってしまいました


心よりご冥福をお祈りすると共に、山本さんのレポートが見れなくなってしまうことに対し非常に悲しく残念に思います。


ぼくの村は戦場だった。ぼくの村は戦場だった。



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Posted by alexey_calvanov at 22:59Comments(0)TrackBack(0)