2011年08月27日

世界陸上テグ大会で注目したい2選手

今日から世界陸上が韓国南部にあるテグで開幕しました。
午前中には初のメダル種目になる女子マラソンや各種目の予選が行われ、そして開会式を挟んで現在も競技が行われていますフィールドで初のメダル競技になる女子の10000mの他、ハンマー投げ・女子走り幅跳び・女子400m・男子100mなどが開催中です。


その大会の中で、日本人選手以外で、私自身が注目している選手を紹介しようかと
偶然というのか、今回紹介するのは、どちらも南アフリカの選手


1人目は、女子800mで登場するキャスター・セメンヤ選手
彼女は前回の世界陸上ベルリン大会で、きら星のごとくデビューした黒人選手で、長年破られることのなかったマリア・ムトラ選手(モザンビーク)が記録した大会記録を破ったことでも知られています。
しかしながら、風貌や声質で彼女は男性ではないかという疑いが掛けられ、セックスチェックを行ったところ、見た目は女性ではあるが、体内に精巣といった男性特有の臓器を持つ半陰陽(両性具有。いわゆるふたなり)ということがわかり、女性として競技に出る資格があるのかが1年近く審議されてきました
その結果、セメンヤ選手は女性であることが認められ、国際陸連も昨年の7月にセメンヤ選手が女性であることを正式に決めています

とにかく圧倒的で若さみなぎる走りが特徴的。若さという点では、まだ20歳ということもあり、今後10年はトップアスリートになるのではないかと思います。ロンドン・リオデジャネイロのオリンピックで注目の的になるのは間違いないでしょう。


もう一人は、オスカー・ピストリウス選手
彼は400mを主に走る白人選手ですが、実は両膝より下がなく、カーボン製の義足をはめて走る選手として知られています。これまでは水球やラグビーなどで活躍し、ラグビーで両膝をけがをしたため、そのリハビリのために陸上を始めたところ、その才能が認められ、陸上選手に転身しています。
陸上選手に転身後はパラリンピックで活躍し、他選手を圧倒する走りを見せた選手でしたが、さらなる飛躍を求めて健常者の大会に出たいと国際陸連に申請していました
ところが、国際陸連はカーボン製の義足が健常者に対して有利に働くのではないかという疑惑を掛けられ、最終的にはスポーツ仲裁裁判所で出場は認められたものの、2008年に行われた北京オリンピックには参加標準記録を越えられず出場できませんでした
その後は北京パラリンピックで400m・100m・200mの三種目を制覇今年の韓国の世界陸上の参加標準記録をクリアし、100mに出場する視覚障害のあるジェイソン・スミス選手(アイルランド)と共に、初めて障害のある選手が健常者の大会に挑むことになりました。

特徴としては、後半の伸びのよさが挙げられるでしょう。この後半の伸びがカーボン製の義足から来ているのではないかという疑いの元にもなっているわけですけれども、雨天時にはこの義足でも上手く走れない、また通常の場合でも扱いが難しいと結論付けられているだけに、この部分はピストリウス選手が持つ天性の才能なのかもしれません。
そのピストリウス選手が登場する男子400mは8/28予選・8/29準決勝・8/30決勝となるわけですけれども、8/28の予選が越えられるかが大きなカギになるでしょう。また、どこまで彼が健常者に通じるのかもポイントでしょう。


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Posted by alexey_calvanov at 23:06Comments(0)TrackBack(0)