2021年08月27日

何とも心境は複雑怪奇

明日からサマーブレイク後初の試合になるJ3。いよいよ昇格に向けた争いが佳境に入っていくわけです。


しかしそんな争いに冷や水が。きっかけは6/20に行われたJ1の試合、浦和レッズ×湘南ベルマーレにて。
この試合で、浦和がエントリー資格認定を受けないまま選手を試合出場させていたことが明らかになり、Jリーグから処分(2-3の負け試合から0-3の負け試合への扱い変更)が下りました浦和側のエントリー手続き不備のあった一方で、マッチコミッショナー側の不備(見落とし)もあったのではないかとされ、最終的には浦和が日本サッカー協会に不服申し立てを行い、Jリーグには意見書を出しています不服申し立ては、その御却下されたことから、今度はスポーツ仲裁裁判所に提出するという泥仕合になっています。


この一件をきっかけに、他にもないかと精査されたところ、5/16の福島ユナイテッドFC×ヴァンラーレ八戸との試合で、同様のことが行われていました
福島×八戸の時は、Jリーグの指定検査を受けられなかった選手に対し、福島が独自にPCR検査と抗原検査を別途行っていました。そして、その選手がその日の試合に出場可能かを試合前にマッチコミッショナーに確認したところ、問題無いとのことで出場させました。しかし、Jリーグは独断で出場をさせたという扱いとし、福島への処分(2-0の勝ち試合から0-3の負け試合への扱いに変更)を決めたのです。

福島の件は、マッチコミッショナーの了承を得たうえでの出場とのことなので、かなり厳しい処分ではないかと疑問に思った福島は最終的にスポーツ仲裁裁判所に訴えています

なお、ここでは事実のみを記載しますけれども、J2の水戸ホーリーホックとモンテディオ山形でも同様の事例があり、処分(共にけん責扱い)を受けています


この事態を受けて、大きく変わったのが順位表(左から、順位・チーム・勝ち点・得失点差)。左側に処分前、右側に処分後の順位を記載します。


1位 富 山(26) +6    1位 富 山(26) +6
2位 福 島(26) +6    2位 岐 阜(25) +8
============== 昇 格 ラ イ ン ==============
3位 岐 阜(25) +8    3位 熊 本(24) +5
4位 熊 本(24) +5    4位 宮 崎(24) +4
5位 宮 崎(24) +4    5位 八 戸(23) +5
6位 盛 岡(22) +5    6位 福 島(23) +1
7位 長 野(21) +11    7位 盛 岡(22) +5
8位 八 戸(20) ±0    8位 長 野(21) +11
9位 鹿児島(19) ±0    9位 鹿児島(19) ±0


この一件で、FC岐阜が2位に、ロアッソ熊本が3位に、テゲバジャーロ宮崎が4位に、八戸が5位にそれぞれ玉突きで上がった一方、当事者の福島が6位に、いわてグルージャ盛岡が7位に、AC長野パルセイロが8位にそれぞれ下がりました


岐阜はサマーブレイク前には1点差で3位に付き、この意味を噛みしめろと言っていたのが一転、1点差で2位になってしまいました。ある意味棚ぼたの2位ですよ。もちろんうれしくないわけがないのですけど、状況が状況だけに素直に喜べませんわ。この一件は、どのチームにも時限爆弾的に出てきかねないですからね。今後エントリーを出す際に、独自の検査だからOKとか言う甘っちょろい判断で動かず、あくまでJリーグの検査でOKの出た選手だけを出すという方針で動くべきなのかなとも。その点では福島の運営の脇が甘かったのかなとも思います。そんな選手を頼らないといけない状況というのも甘さを際立たせていますわ・・・。もちろん、福島の運営を責めることが正しいとも思っていませんし、福島のお怒りもごもっともです。ただ、過去の福島の運営に気掛かりな点があったので、その甘さが出てしまったのかなとも。

もちろん、今後この情勢が変わる可能性も十分ありますスポーツ仲裁裁判所の裁定でおかしいとなれば、左側の順位をベースに新たな順位を組まれることとなるでしょう。棚ぼたはあくまで棚ぼた。いつ変わるとの知れぬことを肝に銘じ、後半戦を戦っていくしかないでしょうね。


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Posted by alexey_calvanov at 23:28Comments(0)