2012年03月12日

ある種すごい判断としか言えない

現在スマートフォンのOSといえば、アップルが提供するiOSとグーグルが提供するAndroidの2つに大きく分けられると思います(それ以外は無くはないけど、シェアの関係で割愛)。この2つが全体のほぼ半々を分け合っているという状況といっても過言ではないでしょう。さしずめ、この状況は1990年代中盤の次世代ゲーム機(SCEのPSとセガのセガサターン)争いに似ていると個人的には思えてならないわけです。


そんな中、Androidでの開発を辞めると言って波紋を広げる事態が発生しています。
その会社はMika Mobileというアメリカにあるゲーム会社で、日本では「Battleheart」(242円)という作品を発売しており、累計5万本がダウンロードされています(日本と海外との総トータルなのかは不明)。
この会社が言うところによれば、Android版開発のために総人的時間の20%ほどをつぎ込んだものの、同版の売り上げは全体の約5%ほどにしかならなかったとのこと。そのくせ、OSの断片化や異なるGPUを搭載した多数の端末への対応に多大な手間が掛かっているとのことらしい。要は『苦労させられるくせに儲からん』ということだそうだ。
さらに、ファイルサイズの制限がこれまで50MBだったものが、アプリファイルに拡張ファイルを付けることで最大4GBにまで拡大できるとの発表が行われました。しかしながら、その対応にも膨大な時間がかかり採算が合わないため、『やってもらっても(以下略)』とけんもほろろな対応。本気でAndroidからの撤退を考えているようです。


多彩なハードで出されているのと開発費用の安さ、ライセンスの障壁が低いことで、正直Androidはリードしていると思っていたんですが、多彩さゆえに対応するのが大変という思ったところで落とし穴があるんだなというのを感じさせられましたね。意外といえば意外というのが今回の感想です。日本のケータイアプリの開発もこんなもんなのかしら?
とにかく、審査が厳しくとも、iPhoneしかないがために出すまでの費用が思った以上にかからないとは・・・。アップルのやっていることは明らかに任天堂的な部分が強いはずなのに、そっちのほうが魅力的というのは何とも皮肉ですねぇ。


なお、この「Battleheart」という作品、Google Play(旧称:Android Market)でも現在落とせますが、将来的にはサポートの終了ということになるんでしょう。欲しい人はお早目に。


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Posted by alexey_calvanov at 23:36Comments(0)TrackBack(0)